MDMAは、心理臨床の補助に使えそうですね。
ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.225の、ドラッグの第2パラグラフから。
最初のパイロットスタディは、期待通りでした。最初の研究には、戦闘に参加した退役軍人や、PTSDの警察官、も含まれていましたし、結果良好でした。2回目の研究では、以前のセラピーでは効果が出来なかった20人の退役軍人の相談者を、12人のMDMAを併用する人と、8人の効かない偽薬を服薬する人に分けて、行われました。ゆったりした部屋に座ったり、横になったりして、20人全員に、28時間の心理療法を受けてもらいました。それは主に、心的な家族システムを活用した家族療法のセラピーを主とした、この本の17章の被験者の人達です。2ケ月後、MDMAを併用した、83パーセントのクライアントが、寛かいと見なされる様になったのに対して、偽薬を服用したクライアントは、25%のクライアントが寛かいと見なされるにすぎませんでした。おそらく、最も興味深かったのは、研究に参加してくれた人達は、面接を受けている最中の方が、研究修了後1年後よりも、寛かい状態を保てた、ということでした。
面白いですね。確かにMDMAを併用した心理療法は著効を示す、と言えるレベルです。しかし、さらに面白いのは、ヴァン・デ・コーク教授が指摘しておられるように、1年後よりも、心理療法も面接を受けている時の方が、寛かい状態を保てた、と言う点です。
何故なんでしょうか?
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