蟻地獄のように、子どものエキスを吸い取る母親。一見「教育」熱心に見える場合もあります。一見「優しそう」に見える場合もあります。一見「親切そうに」見える場合もあります。でも、そのいずれもマヤカシ、ゴマカシです。一皮剥けば、文字通り、子どもを喰らい、飲み込む、蟒蛇(ウワバミ)のような鬼婆ぁ。
p.90第2パラグラフ。
母親のこの側面、すなわち、破壊的で、ウワバミのように飲み込む側面。それは、母親の否定的側面ですね。母親という存在は、命を与えることもできれば、命を奪い取ることもできます。母親という存在は、元気を与えてくれる存在ですし、同時に、破壊する存在でもあります。誰よりも人を傷つけることができる存在、それが母親です。宗教的意味では(ヒンドゥー教の女神カリのように)、あるいは、夢のイメージでは、母親の正反対の側面、すなわち、肯定的側面と否定的側面が、一緒になっていることがほとんどですよね。
最も愚かしい存在。それがウワバミのように子どもを飲み込む母親です。その破壊力は、通常の想像力をはるかに超えていますからね。しかも、それは絶滅危惧種のように、レアものじゃぁない。むしろ、どこにでもいんですね。ありふれた存在。
私は、子どもと臨床してますでしょ。コラージュ療法(切り貼り絵遊び)をよくやんですね。そうすると、子どもが、大きな魚が小さな魚を食べる図や、大きなカマキリが小さなカマキリを殺す図などがよく出てきます。これは、ウワバミのように子どもを飲み込む母親を、象徴的に言い表しているんですね。子どものことを、理不尽なまでオーバーコントロールしているケースがほとんどですからね。ですから、この手のウワバミは、結構な確度で多数生息しています。今の日本では、結構増殖している、と言っても過言ではないのが、極めて残念な状況です。
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