エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

本当の癒しと腐った組織

2016-07-20 01:27:35 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
人生は、ころんだら、最初に戻るもの
  エリクソンのライフサイクル理論は、単なる理論であることを超えて、日常生活を最深欲求に結びつける叡智の塊なんだろうと考えます。 The life cycle comp......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども公衆衛生上でも、社会福祉の上でも、学校教育の上でも、最大の問題だ、と考えますが、ニッポンでは、まだ、発達トラウマ障害(DTD)の存在すら認識されていないのが、悲しき現状です。ニッポンの発達トラウマ障害(DTD)の温床の大きな部分が、人間らしい暮らしを保証する労働政策を実現するだけで、ほとんど解消します。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.351から。 

 

 

 

 

 私が、社会的な根っこにあるトラウマを治療することに関して、一番根っこにある経験は、南アフリカの「真実と和解・委員会」の働きをこの眼で見たことです。「真実と和解・委員会」は、中心的な行動指針「ウブントゥの原則」に基づいていました。その原則は、すなわち、コーサ語で、「自分が持っているものを分け与える」という意味ですが、「私の人間としての在り方は、あなたの人間としての在り方と、切っても切れない関係です」という言葉に現れています。ウブントゥが認めていることは、本当の癒しが可能になるのは、私ともが1つの人間としての在り方を分かち合い、1つの運命を分かち合っているということを認める時だけだ、ということです。

 

 

 

 

 

 

 ウブントゥの原則は、ゴールデンルールを徹底的に肯定的に循環させたもので、「人間皆兄弟」と同じ原理です。

 その点、学校も、会社も、役所も、自分の組織を絶対視して、組織以上の価値である「一つの人間としての在り方」や人権(human reght =人間として正しいこと)、憲法…を無視した時には、腐った組織になりますね。実際に、教員の互助会となった学校や教育委員会では、発達トラウマ障害(DTD)の子どもとその家族とは、泣かされています

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 発達トラウマ障害(DTD)は、... | トップ | 子どもが激しく怒るのにも、... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿