どこまでも大事なのは、≪いまここ≫です。
Young Man Luther 『青年ルター』p216の最後の目途中から。
ルターは、スピリチュアルな神の顕現として≪いまここ≫を強調しましたし、人間はいつでも初めに戻る必要があることを強調しました。それは、信頼の足場であるばかりではなくて、心の状態を占める時空の性質に近いものがあります。それを精神分析は、「自我の強さ」と呼びました。自我にとって、過去は曲げられない過程ですし、今にも起りそうなこととして経験することです。いやむしろ、過去は≪いまここ≫を自分でコントロールすることに一部なんですね。それは、過去を≪いまここ≫に合わせるために、忘れたり、偽ったり、理想化したりすることを都合よく混ぜ合わせることですが、知らない内に幻想に陥ったり、わざとウソをやったりするまでにはなりません。
ここも本当のことを教えてくれることです。≪いまここ≫と始めが大事なことですね。過去は、未解決のままでも、ほっとけると思われがちなのですが、それは、知らないうちに、過去にある否定的感情が、≪いまここ≫に侵入していることに気付かないからです。ですから、≪いまここ≫を十分に自分のコントロールしたいと願うのなら、過去の否定的感情に向き合って、解決しておく必要があります。そして、繰り返し赤ちゃんの時代の根源的信頼感を、いつの年代になっても、豊かにしていくことが、新たな年相応の課題を解決する上で、非常に力があるものなんですね。
ですから、過去をよくよく見つめ、否定的に思えた過去の、その向こう側にある真実を見つけてくださいね。その真実から、自分なりの素敵な物語に組み上げ、根源的信頼感を繰り返し豊かにすることが、≪いまここ≫を豊かにすることに繋がります。
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