発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.162の最後のパラグラフから。
スローフと仲間達は,ケアの質と生物学的な要因がガッチリと織り上げられていることが解かったんですね。ミネソタ縦断研究の結果が,非常に複雑な関係ですが,ステファン・スーモが霊長類研究所で発見したことと呼応していることは,興味深いことです。変えられないこと等,1つもありません。母親の人柄も,赤ちゃんの神経上の異常も,赤ちゃんのIQも,赤ちゃんの気質も,その活動レベルやストレス反応も含めて,子どもが思春期になってから,深刻な問題行動をを起こすかどうかの決定因子になりません。カギは,むしろ,母子(親子)関係の質でした。両親が子どもことをどう感じているのか? 子どもとどうやり取りしているのか? スーモのアカゲザルの時と一緒で,脆い赤ちゃんと融通の利かない両親の組み合わせによって,子どもは親ベッタリで,ビクビクした子どもになってしまいます。厚かましく,押し付けがましく,「正しいこと」を教える子育てを生後6ヶ月までしたら,その子はADHDみたいな子どもに幼稚園以降になりますからね。
最後は分かりやすく「ADHDみたいな子」と訳しました。
どうですか? 子どもの育ちを決定するのは,母子(親子)関係の質です。反社会的な行動を犯した青年の幼いころを調べた佐々木正美先生は,押し付けがましい母親,と,家に不在がちで,空威張りの父親の組み合わせが多いことに驚いた,とどこかで仰っていましたからね。
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