エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

#エリクソンの叡智 #復活の心の習慣 #意識中心の心の習慣 #ホリスティックな全体像 #奇跡的発見

2017-12-21 04:13:25 | エリクソンの発達臨床心理

 
聖書の言葉: πίστις ビスティス
   手出し無用!   根拠のない自信  ≪根拠のない自信≫。根拠のないことって、ふつう嫌われたり、避けられたりするものじゃぁないですか? 根拠がないこ......
 

 

 

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 今宵は,Young man Luther   P.216,第2パラグラフからです。

  4訂版です。

 

 

 

 

 自我が超自我に勝って,超自我を抑えている心が優勢な人は,悪い良心が厳しさのためにバラバラにしてしまっていたものを繫げることができます。つまり,自我が優勢な人は,ホリスティック(訳注:全てに,繋がりがあり,バランスが取れた平和な全体像を目指す傾きを認める気持ち,南アフリカの政治家にして哲学者のヤン・クリスチャン・スマッツに始まる哲学と見なされがちだが,何千年もの間,洋の東西を問わず,主として宗教の中に生き続けてきた,根源的な指針)(訳注:ホリスティック哲学を学んだわけではないのに,)になれますから,対立しているもの同士を,それぞれの個性を生かしながら,1つにまとめ上げることができます。心が悪い良心のために徹底的にバラバラになったところから回復して,復活したので,ルターは(生きているのが辛い毎日だった心の習慣から回復した人みたいに),壮大な全体像(訳注:ホリスティックな全体像を信頼するようになったんですね。このホリスティックな全体像から,ルターは,1つの真新しいホリスティック全体像を目指す基礎を引き出してきました。(訳注:ホリスティックな全体像を目指す真っ当な大人は,(部分だけ見ると,一見矛盾しているように見える)全体が調和した状態を保つことができます。

そのおかげで,私どもは,(訳注:ハンナ・アーレントが示した)人間の条件にある矛盾を,いまここで,心豊かに包み込む,神が与え給う意を生かすことができます。

 

 

 

 

 

 

 これは,エリクソンにとっても,大発見だったはずです。

 エリクソンが,マーガレット・ミードやポール・ティーリッヒ,ルース・ベネディクトなどと,専門領域をはるかに超えて,広く付き合い,アメリカ先住民やインドの人たちとも,尊敬の念をもって,付き合った成果だとみて,間違いないでしょう。

 私などのような人物にとっては,ほとんど奇跡的な大発見です。

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