エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

「人間の中で」

2015-04-06 07:55:48 | アイデンティティの根源

 

 縦の関係と横の関係をごっちゃにしちゃいけませんよね。

 Young Man Luther 『青年ルター』p191のブランコの下から。

 

 

 

 

 

 中世の思想の流れと対照的に、この惑星の上にある相対的な現実に対して、ルネッサンス期の人は何を考えたのでしょうか? まず第一に、ルネッサンス期の人は、11番目の天国に囚われている状況から、自分を確かにさせる道を取り戻しました。当時の人は、この世の中の舞台の端っこに生きていることを拒否したのでした。神の気まぐれに従ってかりそめに生きているのが嫌なんですね。当時の人は、人間中心で、自分自身の持ち味で生きたのでした。神に創造されはしたものの、それはちょっとした付けたりでした。持ち味とは、自分を自分でコントロールする中心だ、ということです。地理的な中心は、当時の人の努力によって、太陽系の端っこになっちゃいました。

 

 

 

 

 

 オッカムから、時代が下って、ルネッサンス期になります。ルネッサンス期は人間中心主義の時代。ギリシャ時代を再発見、再評価した時期でもあります。人間を神から切り離して、賛美する時代の始まりです。自分を確かにさせる道も、「神の中」でするのではなくて、「人間の中」てすることに代わります。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« すべてに時期(とき)がある | トップ | 子どもの貧困 No.4 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿