エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

友達関係がうまくいかないのは、親子関係がうまくいかないから。  良心の手当て

2016-08-15 03:34:00 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
大人になり切れない人たち
  大人は、捨て身になれるからこそ「大きな人」なんですね。小さな人は何歳になっても、人の世話なしには生きられません。 The life cycle completed ......
 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。友達関係では、人と違えば、仲間はずれにされかねません。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.147の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 親子関係のハッキリと決まっているルールを理解する力を身に着けて来なかった人がいたら、友達関係を教えようとしても、無理な話です。歩く事みたいに、より高度の運動機能が、脳幹などの低次の脳がリズムのある働きをすることに、依存しているみたいに、より上級の対人スキルを身に着けるためには、基本的な訓練が済んでいなくっちゃならないのと、同じです。

 

 

 

 

 

 つまり、親子関係がうまくいかない場合、友達関係も、職場の人間関係も、夫婦関係も、次世代の親子関係もうまくいくはずがない、ということです。はっきりしてますね。

 ですから、中高生になって、お友達とうまく関われない、大人になって、パートナーとうまく付き合えない、ということは、そのこと自体を解決しようとしても、うまくいかないことが多いんですね。その際に大事なのは、親が生きていれば、その親子関係を改善することが大事かもしれません。しかし、それよりも、心の中の親子関係、すなわち、良い心の方の良心を手当てすることが、サイコセラピストの大事な、ほとんど唯一の仕事になりますね。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 気持ちの面倒を看る道具箱 | トップ | 物静かな感じの子は、一番の... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿