エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

日本の公教育の病理 その4 「共に見通す」ことの大事さと一人の大人

2014-12-04 10:38:23 | エリクソンの発達臨床心理

 

 今の日本の学校は、東電や例の「一流デパート」「一流レストラン」に優るとも劣らないくらいウソとゴマカシの組織になっちゃってるんですね。それだからヤクザナ教員が幅を利かせているんですね。そのおかげで、①悪意に満ちた攻撃的な嘲り、②ウソとゴマカシに対して、視て視ぬフリ、③ウソとゴマカシを助長するようなオベンチャラ、④組織の決定に対して、「知らぬ存ぜぬ」を通す無責任、が瀰漫してます。

 なぜ、そうなっちゃうの?

 それは学校の本来の目的を見失ってるからなんですね。それは「教育」です。学校が「教育」を忘れてる! ビックリしますでしょ?

 でもね、ここで申し上げる「教育」って、本来の意味なんですね。それは子どものポテンシャルを引き出す、という意味の「エドゥカティオ」。今学校がやってることは、国語・算数などの教科と校則などのルールなどを子どもに教えること、私の言葉で申し上げれば、「正しいことを押し付け」てんですね。ベクトルが真逆でしょ? エドゥカティオは引き出すことを意味していますから、図解すれば「子ども→外・大人」ですね。いま日本の学校がやってんのは、「「正しいこと」・大人→子ども」です。

 今小学生の半分くらいは、発達トラウマ障害(DTD)=「愛着障害」だということは、このブログで繰り返し申し上げていますでしょ。でも、これは何の誇張もないんですね。正直な小学校教員に伺いますと、「勉強以前のことで対応しなくちゃならない子どもがほんとに多くて、勉強どころじゃぁない」とおっしゃいますからね。私もことある毎に「勉強している暇などない」と申し上げてんですね。でもこの言葉が本当に理解できる小学校教員は、ビックリするほど圧倒的少数派。

 いま日本の小学生のポテンシャルを引き出すために一番大事なことは、愛着の回復ですし、根源的信頼感をプレゼントすることなんですね。通常は、1才半くらいに赤ちゃんがなるまで、昼夜を分かたずにする「母親の献身」があって初めて実現する、愛着ですし、根源的信頼感なんです。それを小学校でやらない限り、勉強もルールも全く身に付きません。身に付くのは、女優さん、男優さんよろしく「良い子を演じること」くらい。「発達に飛び級はない」、と教えてくれたのは、エリクソンですし、佐々木正美先生。ですから、「愛着なしの勉強」も、「根源的信頼感なしのルール」も、砂上の楼閣です。

 繰り返しますが、今の日本の学校で最も大事なのは、愛着と根源的信頼感をプレゼントすること。そのためには、陽気で楽しいことを子どもひとりびとりと「共に見通す」こと。それは、素敵な心温まる≪約束≫です。そして、何よりも大事なのは、その素敵で心温まる≪約束≫に忠実な、1人の大人です。

 

 

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