エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

牧師になったビルさんの困難

2016-01-28 01:17:27 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
子どもの心に応える大人
  大人が不思議を感じる心を持ち続けるためには、自覚的な心構えが必要です。 p55の4行目途中から。   &nb...
 

 ビルは、ベトナム戦争帰還兵ですから、戦争トラウマがありました。でも、それ以前に、発達トラウマもありました。だからこそ、トラウマに苦しむ人たちの支援者になっていきまする

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.230の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 ビルの3度目の治療が始まって5年、ビルは53才で、重たい神経疾患になった時に、身体のいたるところが時々マヒするようになって、「これからは、車いす生活になるかもね」と感じ出したんですね。ビルの問題は、多発性硬化症によるものではないのかな、と私は思いましたけれども、ビルの担当の神経科医たちは、特定の病気を見つけることが出来ませんでしたから、「治療はできません」と言ってしました。ビルは私に「妻の献身がありがたい」と言いました。ビルの奥さんは、車いす用にランプを勝手口に作ってくれていました。

 

 

 

 

 

 ビルは、ずいぶんと大変な状況になっちゃってたんですね。牧師をして、トラウマで苦しむ人の支援活動をしながら、自分は車いす生活になりそうになってたんですからね。奥さんも、手際よく、車いす生活が出来るように、家の改造までしてたんですしね。

 

 

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