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発達トラウマ障害は、PTSDと異なり、慢性病だぁ!絶望の心理 あのルターでさえ、根源的信頼感が脆かった。なんか逆に安心しますね。 Young Man Luther 『青年ルター』p202の最終行......
今宵もペッソさんの,ペッソ・ボイデン・体感療法のワークショップの続きです(https://pbsp.com/も,ご参照ください)。
ヴァン・デ・コーク教授の The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.300. 第3パラグラフ。
しかし,一番尋常ならざるのは,ペッソさんがいろんな情景を作り出すやり方でしたね。ペッソさんは,その情景のことを,その主人公の過去の「骨組み(立て直し)劇,ストラクチャ,structure」と呼んでました。主人公の語りが展開していくと,周りの人達は,「主人公の人生で大事な人たちの役割をして下さい」,と頼まれます。たとえば,両親だとか,家族だとかです。それは,主人公の人たちの心の中にある≪イメージ≫の世界が,3次元の空間に≪出来事≫になり始めるためでした。グループの皆さんは,理想的で,望ましい親を演じるようにと協力を求められます。その親になってくれた皆さんは,温もりがあって,主人公のことを大切に思い,味方になってくれます。こういったことは,過去の大事な時には欠けていたものでした。主人公になった人たちは,自分自身の遊び劇の舞台監督になり,むかしは手に入れることができなかった過去を,自分の周りに創りだしていきます。そして,その架空のシナリオを演じた後,身体も心も,根源的な解放を体験できるわけです。このセラピーは,オッカナイ思いをした,捨て置かれた,心の刷り込まれていた過去の記憶の隣りに,安全で心地よい記憶を刷り込み,吹き込んででいくのです。それは,元々の心も脳も出来てから何十年も後のことなのに,なんですね。
この件を読んでいて,背中に稲妻が走りましたね。それは,私が論文にしようとしているケースの展開に,その骨組みのところで,あまりにも似通っていたからです。私が申し上げているエンジェル・シェアリングですね。言葉にならないでいた感性,感覚が,ハッキリと言葉にして貰った感じで,おかげさまで,すらすらと論文が書けましたね。自慢話になっちゃったかもしれません。でも,本当のことですから,仕方ありませんよね。
ペッソさんのセラピーでは,ペッソ・ボイデン体感療法では,クライアントが本当に主人公になり,自分の遊び劇の舞台監督になることによって,自分の過去を,能動的に象徴的に作り直す訳です。この「遊び劇」と訳した英語は,playですけれども,遊びであると同時に,演劇でもあるので,「遊び劇」と訳したわけです。でも,遊びでもいいんです。庭や校庭でする遊びでも,まさにペッソさんがやっていることと同じことができるからです。そのことを,おそらくペッソさんも善くご存知で,それをさらに体系化して,クライアントが,その遊びに参加しやすくしたのが,ペッソ・ボイデン体感療法だと言っていいでしょう。そこが優れている点です。このセラピーの組み立てこそ,ペッソさんが,何度も作り直して,工夫した点だからです。ですから,ペッソ・ボイデン体感療法は心理劇であると同時に,プレイセラピーでもあるんですね。
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