発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.149、最後のパラグラフから。
エース得点(ACEscore)研究の結論は次のようなものです。「健康に有害とみんなが分かっていることでも、ひとりびとりの課題解決法[たとえば、喫煙、飲酒、薬物、肥満などです]は、止めることはできないということです。長期的には健康のリスクになるとは分かっていても、ひとりびとりにとっては、短期的にはためになることもある、ということでもあります。私どもが患者さんから繰り返し伺っていることは、『健康リスク』の効果についてです。課題解決という考え方は、多くの人には困ったことと思われるかもしれませんが、生身の人間様には逆に良いことがある、ということを心に留めておいた方が良い…。今目の前のあること、現在の課題は、本当の課題の印でしかない場合が多い、本当の課題は、時間の中に封じ込まれているんです。患者さんの恥、秘密、時には、物忘れに隠れているんです。そして、そういう場合は、臨床医(臨床心理士)は不愉快な感じがするのが常ですね。」
面白いでょ。臨床医・臨床心理士が不愉快に思う。しかし、その時こそが大事な時。多くの人は、目の前の課題を解決しようとします。それが大切な場合もありますよ。でも、ヴァン・デ・コーク教授が言うように、それは、本当の課題ではありません。その印でしかない。
私どもが大切にしたいには、
見た目を透かして観る眼。
本当の課題を嗅ぎ分ける鼻。
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