エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)の子どもは、安全も危険と誤解しちゃう

2016-09-11 04:54:20 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
実験は、短期か、一生ものか
   role repudiation ロール・レピュディエーション 「役目を果たさないこと」がずっと続くと、個人にとっても、社会にとっても、それはビューキです。 ......
 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。環境の影響の大きさに驚かされますね。子どものとって不幸な育ちの環境は、脳にも、免疫にも、非常に悪影響があるなんてね。子どもの育ちの環境が、いかに大事か、その育ちの環境を悪いままに放置することが、いかに罪深いかが分かりますね。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.129の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 私どもの研究がお示ししていることは、深いレベルで、近親相姦された人たちの身体は、危険と安全の区別ができなくなる、ということです。つまり、過去に負わされたトラウマが心に刻まれると、外から入ってくる情報を歪んで受け止めてしまうだけではなく、身体そのものが安全を感じることができなくなってしまう、ということです。過去はその人の心に刻み込まれたり、無害な出来事まで(マリリンがマイケルを打ったのも、マイケルが、マリリンが寝ている内にマリリンにたまたま触れたから、という時みたいに)誤解させるものとなったりするだけじゃなくて、過去はその人の生き方の中核までも、すなわち、自分の身体が安全だ、という事までも、影響しちゃう、ということなんですね。

 

 

 

 

 

 トラウマを負わされる、ということが、いかに重大なことかが分かりますね。安心・安全が犯されていると誤解することは、いつも戦場にいるようなものです。家も戦場、教室も戦場、乗り物の中も戦場…。人といる場は全て線上ですから、ひとりになりたがりますね。

 一緒にいても安心・安全と感じらるように、関わる人が一人必要です。

 

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