エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

人生行路用の地図 アイデンティティの危機を超えてきたからこそ、出来た地図

2016-01-21 01:42:23 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
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 ライフサイクルの地図は、エリクソン夫妻が、命がけで編出した、人生行路用の地図です。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の始めに戻って、「完成版の前書き」、p.4の、下から3行目から。

 

 

 

 

 

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』を1982に出版した後も、エリックはそれを繰り返し批判的に読み返していました。エリックは、この本の端から端まで、赤、黒、青のインクで下線を引き、容赦なく、書き込みを書き込みました。私はエリックが使った本を調べたのが、偶然にも、エリックの死の直前でした。下線、感嘆符、書き込みのないページは、1ページもありませんでした。エリックは、画家なればこそ、こんなに大胆で、こんなに率直なんですね。

 

 

 

 

 確かに、エリックは画家志望でしたもんね。ですから、大学も出ていません。アンナ・フロイトから教育分析を受けてはいても、医者でもありません。でも、臨床の腕が超一流だった。人が投げ出すケースも引き受けて、治療が出来ました。

 父親も知らず、言葉も宗教も変えてきたエリック、文字通り何度もアイデンティティの危機を乗り越えたればこそ、セラピーの腕を上げることが出来たわけですね

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