以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

モグラ叩きの様な展開。。。

2024-10-08 11:07:00 | 日記
先月からエアコンコントロール不良で当社に入庫中の500E君。。。

モジュール類の不具合によるエンジン不調の改善から着手した結果、、、フェイルセーフによるエアコンコンプレッサーのクラッチの突然カット症状は皆無になった。。。

で、、、お次は外気温33℃の日中にエアコンをONにしてもコンデンサーファンが暫く回らず、、、何か冷え切らない風が吹き出し口から出て漸くコンデンサーファンが回り出したかと思うとクライメートコントロールパネルで『EC』モードに入れてエアコンコンプレッサーを強制OFFにしてみると、、、今度はコンデンサーファンが回転し続けて5分位回って止まる。。。

冷媒圧力は若干低めだが極端に低い訳では無いがコンデンサーファンのこの不可解な動作は冷媒圧力検知不良によるシステムコントロールの異常だと判断して一旦冷媒を抜いて圧力スイッチを交換と言う事で当社契約の仙人の爺ちゃんにお任せする事に。。。

この場合、、、冷媒循環システムの高圧側を分解する事になるのでリキッドタンクと高圧エキスパンションバルブも同時交換です。。。






過去にリキタンの脱着を他社さんで行った様ですが高圧パイプとの接続ナットを斜め締めでガンガントルクを掛けたらしくリキタン側の雌ネジからカンナ屑が出ていた。。。💦



高圧エキパンを外すにあたってヒーターの熱水ホースを抜こうとしたら抜けない。。。
何とか抜いてみたらホースの接続部にかなり頑張っちゃった痕跡があって液体ガスケットが塗られていた。。。😅

ヒーターパイプの奥に見えるのがエキスパンションバルブだけど、、、
コレを交換するにはエキスパンションバルブに接続されているサクションホースの固定を全体的に解除してやる必要があるのだけど過去の交換作業時に無理クリやった痕跡が。。。
高圧パイプを馬鹿力で歪めてエキスパンションバルブに差し込んだらしく、サクションホースをフリーにしてもエキスパンションバルブへの差し込みが素直に抜けなかった。。。😱

で、、、サクションホースの修正作業を伴いながら圧力スイッチ×二種類に関してはリキタンと同時交換で交換を完了してエキスパンションバルブも無事に交換完了。。。

結果、、、コンデンサーファンも正常稼働してエアコンコンプレッサーを強制OFFにしてもコンデンサーファンは少々遅れても普通に停止。
気温32℃でエアコンスイッチON。。。約一分後にはコンデンサーファンが回る。。。

コレで正常動作になったと安堵して試乗を繰り返すも、、、特に問題は無し。。。

数日後、、、数日間の間隔を空けてエンジン始動。。。エアコンは正常動作で問題無し。

よって、当社に依頼したクライアントさんに報告の上で現車を引き渡そうとしたら。。。

クライアントさんの担当さんがエンジンを掛けて、、、エアコンをONにしたらコンプレッサークラッチが繋がらない。。。幾ら待っても繋がらない。。。
エンジンを一旦切って再始動したらエアコンコンプレッサークラッチは繋がった。。。😱

勿論、当日の現車引渡しはNG。。。😫

まるで車が引き取られるのを嫌がる様なこの展開。。。

それにしても500Eのエアコンコントロールはボンネット内のモジュール(LH,GM)、クライメートコントロールパネル内部のマイコンの二箇所が重鎮となっていて後はエバポレータ等の温度センサー類がマイコンに送るデータを材料に判断している。

エンジンの初期始動でコンプレッサークラッチが最初から入らないと言うのはこの時代のメルセデスでは珍しい事では無いがアイドリング中にいきなりエアコンコンプレッサーが切れる症状とは一味違う。。。
エアコンONでコンプレッサークラッチが繋がらないと言うのは一般的に冷媒圧力が低くて圧力スイッチが入らずにコンプレッサークラッチが繋がらないと言う事が考えられるが、、、今回は冷媒も適正質量を充填されていてこの症状である。。。
つまりは冷媒系統には問題は無く、コントロール系統の異常が考えられる。
手掛かりの要はエンジンを一旦切って再始動すると何事も無かった様にエアコンコンプレッサーのクラッチが繋がると言う事象である。。。

再始動とはリセットと言う事である。
500EはGMモジュールのトラブルでエアコンコンプレッサーが突然OFFと言うトラブルがあるがこの症状もエンジンの再始動で一時的に復帰するのであるが、エンジン始動からエアコンコンプレッサークラッチが繋がらないと言う症状とは一味違う。。。
因みに現車はGMモジュールは純正新品と交換済みである。
まあ、外車の部品なので新品から壊れている事もあるが今回の寅🐯が立てた仮説とは繋がらない。

エンジン始動→エアコンスイッチON→冷媒圧力適正判断→エアコンコンプレッサーONと言う大まかなルーチンであるがコレをフローチャート化するとエアコンスイッチON→冷媒圧力適正yes or no?→yes:エアコンコンプレッサークラッチON. no:エアコンコンプレッサークラッチOFFと言うフローになる。。。
つまりは冷媒圧力の検出はリキッドタンク近くに居るコンプレッサークラッチ用の圧力スイッチが検出している訳で検出情報はクライメートコントロールパネルに送信される。。。

単純に圧力スイッチが不良な場合には冷媒質量が適正値である状況でエンジンの再始動でも圧力スイッチの動作不良を起こすからコンプレッサークラッチがONになる事は無い。
圧力スイッチ&冷媒が適正と言う条件でコンプレッサークラッチの動作不良となるとエアコンコンプレッサー自体の不良を疑うのもルーチンであるがエンジンの初期始動時のみの症状発生となるとコンプレッサークラッチの異常と言う疑いは晴れる。何故ならばクラッチは電磁クラッチでトラブルと言えば断線若しくは絶縁破壊位なのでクラッチがONにならないと言う症状ならばニッチもサッチもアームストロングで永遠にONにならないのがコンプレッサークラッチのトラブルである。

よって寅🐯の仮説はこうだ。
エアコンONで圧力スイッチが冷媒の適正圧力によってONになってクライメートコントロールパネル内部のマイコンに送信されて、その『ON』情報を比較演算回路で二進数の『1』と判断してコンプレッサークラッチのON信号としてコンプレッサークラッチに送信されると言う過程においてマイコン部分の比較演算回路が不安定な動作となっていると仮定。。。

マイコンユニットにはほぼほぼ必ず電源入力回路と言うモノがある。
特に自動車においてはエンジンの回転数によってオルタネーターの発電電圧は常に振幅している。
そこで各マイコンユニットにおいては入力電源の安定化を図る必要がある。
よって各マイコンユニットの電源入力部分には必ず電源安定化回路が装備されている。
この安定化回路で安定化された電源は比較演算回路においては基準ベース電圧となるのでこのベース電圧が電源安定化回路の経年劣化等によって振幅幅が大きくなると当然に基準ベース電圧も変動して不安定になる。。。

つまりは冷間時のエンジン始動はバッテリーに依存してセルモーターを回すが長時間エンジンを掛けずに置いておくとバッテリーは必然的に放電されて電圧降下を起こす。
其処にイグニッションONでセルモーターを回せばクランキングで同時にオルタネーターも回転を始めるがバッテリーの初期充電は未だ始まらない。
セルモーターによって電力を喰われたバッテリーはエンジン始動後オルタネーターからの充電を開始するがその時のバッテリーの端子間電圧は低下→上昇の過程となる故に非常に不安定なモノとなる。。。
不安定な入力電圧を安定化させる役目を担っている各マイコンユニットの電源回路ではマイコンの動作に適したベース電圧の確保を行う様に働く筈であるが、、、オートクライメートコントロールパネルもマイコンである。。。しかも30年選手の❗️😅

よって、、、オートクライメートコントロールを脱着分解。。。

今回はクライアントさんの『クライメートパネルは良質な中古品に交換してあります。』との自信有り気な発言に寅🐯はクライメートパネルを横目で見て見ぬフリを決め込もうと目論んでいたけど。。。500E君は其れを許しちゃあくれなかった。。。🤣
所詮は中古品は中古品‼️しかも30年前の。。。😫






案の定、クライメートコントロールパネルを分解して電源回路に模擬電圧を入力したら明らかに不安定な電圧を出力していたので電源回路のコンデンサーを摘出。電解コンデンサーに関しては液漏れ膨張、オレンジ色のタンタルコンデンサーに至っては風化して性能が完全に低下しとった。。。
この時代の電源回路は半導体とコンデンサーの組み合わせで設計されているが故に熱害による故障が多いのです。。。

クライメートコントロールの補修によってエンジン始動時のエアコン動作不良は解決。。。
現在はモグラが突出して来ない事を祈念してテスト中である。。。

余談、、、寅🐯が出来ることならクライメートコントロールをスルーしたかった理由。。。
クライメート下に装着されている格納式の1DINインダッシュのカーナビ。。。
カーナビユニットが邪魔をしてクライメートコントロールを覆うウッドパネルを真下から固定しているタッピングビス×2本が緩められない。。。
従ってカーナビユニットを抜く必要があるが、大抵はオーディオ屋さんでしっかりと取付されているので一筋縄では行かない事も多い。。。
今回も例に漏れずカーナビユニットの出し入れにかなり難儀を極めて、、、クライメートコントロールパネルの基盤補修よりも時間を要しました。。。😱

と、、、まあ結局はこの500E君に関しましてはエアコンシステム全体のありとあらゆるトコに不具合を抱えて寅🐯に強制労働を強いて来た訳でやんす。。。🤣

でも、、、新車から30年以上経過して意味不明な故障も多く報告されている毒車。。。
新品部品も殆どが供給終了。。。
勿論電装系のユニットに関しても供給終了。。。
トラブルシュートで疑わしきユニットが出ても中古の不明なユニットで対応しざるを得ない。
中古のユニットが何の問題も無ければヨイが問題を抱えていたとなればトラブルシュートは正にスパイラルの渦中に。。。

コリャ、、、寅🐯の仕事が増える訳だわ‼️


イレギュラーコース❓❓

2024-09-29 20:03:00 | 日記
最近結構連続して入庫率の高いW201の190E 2.3or2.5-16V系の個体。。。

またしても 先週エンジン不調修理で入庫です。。。

今度は東北地方は山形県からの御入庫で御依頼内容は温間時のエンジン不調と突然のエンスト症状の修理の御依頼。。。

この手の個体に多い黒煙排出ではなくどちらかと言えば今回はW124後期モデルに多い不調である。。。
それもその筈、、、この個体にあってはパワートレインがW124後期モデルの104の3.2Lエンジンに換装されていてインジェクションもモトロニック仕様に換装されているのだ。。。

現車のヒストリーを聞けば元々のオーナーさんは島根県の当社を厚意にして下さる自動車屋さんの元社長さんの愛車であったのだがココ一年、二年前に紆余曲折があったらしく売却された個体である。。。
当社に入庫後、元々のオーナーさんに御一報差し上げた上で売却時の状況等細かくお話を聴かせて戴いた上で今回の不調に至ったフローチャートを寅🐯の頭の中で組み立てて仮説をたてた。。。

売却後、一番最初の不調発生時にはOVPリレーが焼損してしまったと言うヒストリーから先ず最初に疑うべきは何処ぞの社外オルタネーターによる実害である。。。
当社に入庫時にはドイツの社外メーカーのオルタネーターが装着されていたが、過去にOVPリレーが焼損した段階で入庫した修理屋さんから当社への電話相談で社外オルタネーターの過電圧発生によるOVPリレーの焼損の可能性が大きいのでオルタネーターを純正品に交換する様にアドバイス差し上げた記憶もあるので恐らくオルタネーターを純正同等品と言う事で交換したのだと考える。。。

オルタネーターの過電圧発生はオルタネーターのICレギュレータ不良に因るモノが一般的だが、、、巷で格安で販売されている社外オルタネーターは大体ICレギュレータの半導体が製品個体毎にばらつきのある大陸製粗悪半導体が使用されていて充電電圧の振幅幅も大きいし、出力波形も実に汚い。。。オマケに充電電圧を12V車ならば14.0V以下にレギュレートすべきところをコンマゼロ何秒のタイミングで25V以上の電圧、、、酷いモノだと48V近い電圧を発生する場合がある。。。
過去にW124ブームだった頃に大陸で製造した構成部品を日本で組み立てて『日本製』を語り低価格で高性能を謳い巷の『専門店』と代理店契約を交わして乱売されたア◯バン◯のオルタネーターは特に酷かった。。。
当社のチラつき防止技術が入っているLEDのメーター照明がチラつくだけでなく、終いにゃ切れたと言う事例の100%がアド◯ンスのオルタネーター装着車だったのと、、、『オルタネーターを交換したらやたらとエンストする。』と言う問題もア◯バン◯のオルタネーターが発する過電圧が原因だったり、、、W124 500Eに至っては『アイドリングでしゃくる。』と言う問題もこの大陸製部品のオルタネーターが発する過電圧をGMモジュールが捉えて一瞬GMモジュールの供給出力電圧をカットしている動作だったとか。。。😱
酷いのになるとGMモジュールの制御電源回路に派手なダメージが及んでいたりして。。。😖

車両搭載のモジュール類の電源回路の入力上限電圧はメーカーの設計値でオルタネーターが逝った場合に一瞬出力される過電圧に対して安全牌を取って40V/秒程度のキャパは持たせてあるので社外オルタネーターでモジュールがダメージを受けたケースは稀だったが、、、それでも大容量を謳った出力140Aとかの大陸部品構成のオルタネーターだと破壊力は素晴らしくW124後期モデルのHFMを修理不可までやっつけた事例がある。。。最早Bomb❗️爆弾💣とも言える。。。

今回も疑わしきところで先ずはT/LLRモジュールを現車より脱着。。。

装着箇所はW124と同じ様な搭載位置だったので遭難しないで済みました。😅

モジュール内部検査の結果、モジュール内蔵基盤上の電源回路に大きなダメージを喰らっている事が判明しました。

取り敢えず弊社のテスト用T/LLRモジュールを接続してエンジンを始動。。。

エンジンが温まっても少々ダルな感じは残ってますが取り敢えずアイドリング不良は見られない。

が、、、ココでいきなりストーンとエンスト。。。

直ぐに再スタートを試るが始動困難。。。😖

10分位放置すると再びエンジン始動。。。数分後エンストの繰り返し。。。

エンジン始動動作の際は燃料ポンプコントロール電圧は出とる。。。

コリャ〜燃料ポンプ系統にも異常有りと言う判断になりますな。。。


先ずはモジュール類の修復と燃料ポンプ&フィルターの交換見積。。。
後は推奨事項として当社取扱いのDENSO製SCオルタネーターへの換装の御見積やね。。。

To Be Continued….


取り敢えず完了。。。

2024-09-27 16:45:00 | 日記
先日のセルモーターが空回りする500E君。。。

セルモーターAssy交換にてエンジン始動に不安要素は一つ消えた。。。

ここのところ金看板業者のケツの毛エステの成れの果てにお目に掛かる事の多い寅🐯です。。。

さて、セルモーター交換してエンジン始動に不安が一つ消えたところでエンジン始動をするとボコボコと燃料リッチな燃料噴射で排ガスも極端に生ガス臭く、勿論吹け上がりも重たいと言う状態。。。

診断機を接続してみてもシステムに進入が出来ない。。。

LH,E-GAS,ABS/ASR,GMの各モジュールに個別に進入しようとするとフォルトコードの検出モードやデータストリームモードには入るが、、、自己診断しきれていない感じ。。。
試しにLHモジュール何か『故障はありません。』って。。。😖
もう一度システムから退出して再度システムに進入すると、、、変なエラーコードの連発攻撃。。。

コリャ、、、コンピュータとしてのブレイン機能は完全崩壊していると思われる。。。

ってか、、、四年前に都内の金看板業者でO/Hしたって伝票が残ってた。。。😂

モジュールのお尻には超有名金看板業者の封印ステッカーが貼ってありましたが、、、

遠慮無くカットしてOPEN❗️






まあ、予想通りの展開と言いますか。。。😂

伝票記載の金額は35,000円って。。。電解コンデンサーが6つ交換されて後は手着かず。。。

肝心な箇所には一切手が入ってなかったわ。そりゃそうやねん。

金看板業者も外注さんにモジュールのO/Hを依頼するにあたってピンハネ分を考えたら外注さんは15,000円/台位でやらされているのだろうから必然的に仕事の内容はこうなるわな。。。😅

値段で集客されて網にかかったクチの顛末ってヤツやね。。。

コレで施工後数年で不具合になってもショップの言い草で『保証期限切れ』を盾にする事も出来るし、『不具合の原因をモジュールだと証明してから相談して下さい。』と、ユーザーサイドじゃ凡そ無理な条件を突き付けて逃亡も図れるわな。。。

だからショップ関係の下請け何かやりたくねえのよ。
本来ならモジュールのO/Hを受けて調子良くなって以降10年間はメンテナンス予算を消耗品の部分に回せて、続いてエアコンやミッションと言った大物に挑めると言った流れになるのが寅的🐯発想であるが、、、折角O/Hしたモジュールが数年で壊れていては『安物買の銭失い』以外の何物でもないし結果、モジュールの再修理費用の捻出が必要になる訳である。

そんな短期間で壊れる様なコスト優先のモジュールO/Hはウチの本意では無いし、、、第一に保証も出来ない仕事などやりたくもない。。。
此方の技術的ノウハウだってタダじゃねえし、モジュール毎の解析だって莫大な時間と経費が掛かってるんよ。
それを此方の人件費にもならん様な値段で強要される様な話など聞く耳持てんわ❗️

で、、、低コストO/Hの顛末は。。。








E-GASモジュールに至っては液漏れした電解コンデンサーを単純交換。。。
漏れた液体の清掃を怠って単純に電解コンデンサーを交換したと言う痕跡が残っていた。

EFPのアイドルコントロールを担う部分のタンタルコンデンサーも風化して崩れかけていた。

LH,E-GASモジュール内部の全ての問題を解決して再組立。。。


再修理品を再び現車にセットしてエンジンの始動確認の上で診断機でシステム進入。。。

問題無くシステムに進入してフォルトコードが拾えた。

現車においては未だ未だ要修理箇所が多数あるので手放しでは喜べないけど取り敢えずエンジン制御は正常に戻ったので後はセンサーやスイッチ類、、、急ぎはATミッション、エアコンかな。。。

明日、オーナーさんの元にお帰りです。。。






パズル❓❓

2024-09-14 16:31:00 | 日記
巷は三連休ですね。。。お暑う御座居ます。

ただ朝晩は結構涼しくて段々と秋の気配を感じる様になって参りました。。。

今夏は当社に現車持込修理の御依頼で持ち込まれたお車の台数で溺れそうな事態に直面する事が結構多く、、、其処に部品供給の遅延なども絡んで寅🐯の社用車をコインパーキングに一時退避などと言う事態に直面致しておりましたが9月も中旬に来て未だ未だ入庫予約は続きますが先月のお盆明けから比較するとやっと落ち着いて来た感じです。。。

さて、先日からフェイルセーフ症状でニッチもサッチも。。。で、お付き合いの業者さんの整備士さんがサジ🥄投げたW124 500E君。。。






LHモジュールの過去に受けたO/Hが原因で昨今になってエンジン不調を招きエアコンが突然切れてしまうと言う症状。。。

寅🐯の見立てを裏付ける為に当社保有の試験用LHモジュールを現車に仮搭載して走行してみたところ、、、エアコンの突然切れは無くなる事から問題の主原因はLHモジュールと言う結論になりました。。。

が、、、エンジン始動後にA/CスイッチをONすると直ぐにONになる筈のA/Cコンプレッサークラッチが暫く間を置いてからONになると言う現象が数回見られたのと、、、本日の正午の外気温30℃超えではエアコンの高圧側の冷媒圧力はA/C-ON後1〜2分以内に20kg近くまで上昇してエアコンコンデンサーファン(低速電動補助ファン)が回転する筈だが5分以上経ってやっとコンデンサーファンが回転すると言う珍現象に始まり、、、エアコン全開状態でエアコン操作部の『EC』スイッチを押してACコンプレッサーの電磁クラッチをOFFにするもコンデンサーファンが延々と3分近く回転し続けると言う奇怪な現象も発生しているのでエアコンシステムの高圧側の圧力SW×二種も交換した方が良いかもですね。
コンデンサーファンが規定圧力で回転しないと冷媒圧力がエマージェンシー迄上昇してA/Cコンプレッサークラッチを緊急動作で強制OFFと言うフェイルセーフが掛かりますのでね。。。

後は欲を言えばA/Cコントロールの室温制御がラフなので室内の温度センサーも交換してやったらイイね。

今回の修理メニューはエンジン制御のブレインであるLHモジュールのフルO/H、劣化してコントロール動作に安定性を欠いたE-GasモジュールのO/H、金看板業者が意味不明なO/Hを施工したABS/ASRモジュールの適正化、エアコン冷媒システムの高圧側圧力SW×二種の交換、室内の温度センサーの交換って具合やね。。。

まあ、30年選手ですから色々と出て来ますけれど各パーツの劣化は仕方がないところですが、、、モジュール類の酷い修理の結果が未だ未だ出て来そうですな。。。

こうやってシステムの噛み合わせをピース毎に合わせてみて紐付けて行くのが寅🐯の仕事なのです。。。


はい❗️やり直し〜❗️

2024-09-12 11:14:00 | 日記
最近、、、暫く遠ざかっていて清々とした気分だったのにまた最近増えだした仕事に辟易としている寅🐯です。

特に金看板業者の後始末尻拭き仕事が多くて笑ってしまう。。。

前回のブログの500EのLHモジュールの『O/H』の痕跡もしかり。。。










やっつけ仕事の結果、起こるべくして起きた結果の後始末になる事も多い。。。

先日何か500Eの機械式ODO&TRIPを数年前に修理したが再び不動になったと言う某業者さんからの新規のお話で対応したら、、、非常に荒い仕事な上にODO&TRIPの駆動ギヤーを前回の修理で交換した様であったが歯数が合ってない故に2ndギヤーと3ndギヤーのギヤーの合わせの噛み込み(バックラッシュ)が適正でない状態で無理矢理駆動された故に3ndギヤーのギヤ欠けに至ってしまったと言う事例。。。
オマケに前回の修理ではステッピングモーターのピニオンギヤーと2ndギヤーが損傷したらしくこの二種類に関してカイダック素材の社外品ギヤーが組み込まれていた。
純正のギヤーは軟質のナイロン樹脂製なので硬質素材の社外品ギヤーとは相性も悪いので硬質素材のギヤーを用いるのであればピニオンギヤー、2ndギヤー、3ndギヤー共に同時交換がマストであるのだが、、、この案件では見た目に破損していなかったと言う理由であろうが、3ndギヤーは未交換のままであった。
そこに歯数違いの2ndギヤーを入れてしまったが故にバックラッシュに狂いが生じて軟質素材でしかも劣化している3ndギヤー側が負けてしまったと言う原理である。。。

因みに前回の修理の後、ODO&TRIPの動作音『カチ カチ カチ。。。』も生じていてオーナーさんから『何とかならんの❓』と言われてしまい前回施工した某有名メーター修理業者に問合せたら『それは何ともなりません❗️』と言われてしまったとの事。。。
何ともならね〜のは機械工学の事象に対する原因と解決策を探求してねえからやろが⁉️

オイラもカチカチ音については過去10年前に結構難儀した案件だったが自分のW126を題材に解決策を模索検討した結果、ある工学誌に掲載された某精密機械設計のエンジニアさんの論文に目が留まり、その論文で提唱されていた方策を更に料理してW126のODO&TRIPに採用した結果、カチカチ音の消去に成功しました。

よって、この案件にも当社のノウハウを採用した結果、、、静かでスムーズなODO&TRIPメーターに変身してお帰り戴きました。😉

と、まあこんな問題を抱えた問題児が最近特に増加傾向にあります様で寅🐯の秘密の工房もど偉く多忙になり、去る今年の3月からの繁茂期が更にエスカレートしてほぼ開き直っている状況です。。。
でも、お客様から受けた一つ一つの案件は着実にこなさなければならないので一件一件じっくりと取り組んでおりますので時間を要しております。
 
『早い❗️¥安い❗️』をお求めのお客様はどうぞ他社さんに御依頼下さいませ。。。