以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

で、、、続きのLHは。。。

2016-04-16 19:38:44 | 日記
拝啓 オーナー様

いつも大変お世話になっております。。。

お客様のLHモジュール×2を分解致しまして、、、臭い電解液と熾烈な攻防戦を繰り広げました結果、、、画像の様な措置にて進めさせて戴きました。

尚、両方のLHモジュールのFUELポンプコントロール回路は人間で言えばガンのステージⅡ後期位の浸食度でしたので修復にはちょいと気合と根性とオタクさが要求されました。。。

以下、オペレーション途中の画像で御座居ます。。。

暫く画像でお楽しみ下さい。。。

















と、、、まあコンデンサーがお漏らしした電解液で浸食しちまった挙句にアチラコチラの回路に影響を及ぼし、、、

色々と悪さをしでかしてくれた状況でしたね。。。


さて、お次はGMモジュールですが、、、画像の整理がまだ終わってないのでまた近日中公開で許してちょ。。。(笑)


絶好調は電気から。。。

2016-04-16 16:45:51 | 日記
と、、、御理解されてらっしゃるお客様からの御依頼。。。

お車は現在じゃ結構珍しいW140 S600君であります。。。

オーナーさんの愛情タップリにエンジンやミッションにはしっかり手が入っておりまして。。。

それでも微妙な不調的症状が。。。

って、、、コトで弊社に検査を御依頼されました結果、、、モジュール類がクロとなる問題が幾つか発生致して御座居ましたのでモジュール類の大手術に。。。


さて、、、まずはE-GASモジュールから!

コレね、、、アイドル制御には非常に重要な役目を担っている上にS600ではASRコントロールの要になる働きをしておりますので、、、

このブレインがぶっ飛ぶと、、、アイドル制御はおろか、、、発進~停止の制御の移行が上手くゆかなくて乗ってて妙に気持ちの悪いコントロールになっちゃいます。。。

時に、、、エンジンかけたらASRランプ点灯の原因になったりして。。。





まずは、、、この時代の「さすが!ドイツ!」と思えるコンデンサー類の状態を確認しながら実装部品を取り外してゆきます。。。





はい。。。見事に電解液漏れによる浸食の痕跡が。。。





この場合は以降の基板の腐食を想定して基板の洗浄と腐食が始まっているサーキット部分のチェックと恒久対策として補修、再コートが必須となります。

単に電解コンデンサーを交換すれば完了ってなもんじゃないよと、、、ウチはそう考えます。。。

又、対象の電解コンデンサー周辺の保護ダイオード等への劣化、ダメージチェック、、、必要に応じて保護ダイオードの交換。。。

各ダイオードがどんな役目を担っているのか?TrもFETとの違いとFETを使用するメリットとFETの故障判定の要件。この組み合わせはどんな回路か?車載の条件についてはどんなリスクをカバーせなあかんのか?回路の動作熱の元凶は何処なのか?その対策は?等々、、、考慮すべき点は沢山ありますね。。。


内職の家内工業のおばちゃんじゃないんだから、、、基板上での実装部品の劣化と故障の要件、故障の判断が出来ないと触るべき部分じゃないって割に認識されてないんですよね。。。


車載状態でDASをあててエラーチェックも宜しいですが、各アクチュエータから送信されて来るデータの数値やその変移を見て故障が見つかることもあるのです。
それがセンサーやアクチュエータなのか?
それともモジュールの読み違いなのか?まで判断出来ないで「モジュールが悪い!」「他車のモジュールでも同じ。」「品番違いのモジュールだと調子良い。」等の当てずっぽう的診断が故障の根本を見つけるトコを遠ざけているケースが結構あります。。。

例えば「燃料が濃い。」と言っても、、、O2センサー単独の問題なのか?それともエアマス、水温、吸気温度の各センサーなのか?それともモジュールで各センサーの数値を読み違えているだけなのか?単にミクスチャーの混合比指示にタイムラグが出ているだけなのか?まあ、、、色々と疑うフシはありますが、その判断をヤマ勘でやれば結局遠回りになったりして。。。

「燃料が濃い。」原因を解決しないで点火コイルやプラグ、デスビ等を交換してもカブリは解決しないし、、、カブッたプラグが点火するべきプラグの電極でスパークする筈の電気的エネルギーのストレスがデスビやコイル側でリークの原因となって新品のコイルやデスビ、サープレッサを絶縁破壊させてしまう事も実際にあります。。。

まあ、要するに故障修理、不調修理って、、、現車で起きている事象を判断してからアプローチを決めるべきで部品交換を先にしてから「治らない!」ってのはどうもね。。。

よくあるんだ。。。「この部品は新品に交換したばかりだから大丈夫だ!」と、言い切るお客様。。。

不調の大元凶、、、核心を修理せずに大元の不調が原因でイカれる部品を先に交換してしまい、、、また同じ事になっている嫌な話。。。

それがよくある有名車屋の仕事だったりするからそんな断言をされてしまうと、「じゃあ、金看板様にでもお願いして下さい。」と、、、ウチは手を引く。。。


だって、そうじゃない?

有名金看板車屋を信用して修理を依頼して、、、結果改善せず。。。

で、、、ウチみたいな怪しい超隙間風零細起業株式会社に現車を持って来るってコトは治したいからでしょ?

ウチは車屋の目線でモノを見ないからウチなりのやり方でホシを追い込んで行きます。。。

それが電気的なモノであれば電気のシステムを頭の中で追って、症状から考えられるユニットを潰して行きます。

エンジンが不調ならば4サイクルエンジンの吸入→圧縮→爆発→排気の工程で追ってみてどのサイクルで問題が起きているのかを診ます。。。

すると、、、イレギュラーなトコに答えがあったりしますけど、、、でも、その元凶が引き起こした不調に繋がる動作が原因で他の部分を壊しているコトも実際にあります。

例えば「燃料が濃い」でO2センサーは二次的原因で、モジュール側のパラメータ不良でミクスチャーが結果的に濃くなっている場合もあります。

そんな場合に車屋の経験値だけでO2センサーを新品に交換しても、大古のW124やW140辺りではモジュール側でO2センサーのデータをキチンと読み取ってない場合が結構あります。

ウチで診断して、結果的にモジュールが要修理となっても、、、不調で起きる生ガス過多の排気ガスで折角交換した新品のO2センサーが焼けて(燃えて?)終了になっているケースも少なくありません。。。(モジュール修理後の診断機のデータで明白になるケースも多いです。)

だから、、、その場合に「O2センサーも要交換!」と言う場合があるのですが、、、それをね~~~。。。

ウチに依頼しておいてそんな否定をされるのであればオイラは即終了致します。。。

そんな客に限って、、、「後でO2センサーを交換する。」とか言って、、、結局交換しないでそのまま乗ってしまい後々の不調や車検の際にCO濃度の検査で通らなかったとウチにクレームをつけて来るんだ。。。まあ、そんな人も最近は大分淘汰されて来ましたけどね。。。(笑)

素人判断で「この部品は大丈夫だ!」と根拠の見えない言い草、、、ココでオイラがやるかやらないかの瀬戸際になりますね。。。


後は、、、「僕は知ってるよ。この電子部品は秋葉原で〇円だよね。オタク、、、修理代¥高くない?」等と宣うお方達。。。

故障を追っかけてそこまでその部品に行き着くのにどんだけコストかかってると思うんでしょうかね?

コレ言われたら、オイラは「じゃ、ご希望の値段でやって貰える業者様へどうぞ!」で、終了です。。。

同業者の基板修理の表面だけコピーして電解コンデンサーの単純交換で完了の業者さんとお付き合い下さればよかとです。。。


 治るも八卦、治らぬも八卦。。。

丁か?半か?さあ!張った!張ったぁ~!
 



博打大好きな方にお奨めかもですね。。。(笑)

不調が治ってないと文句を言えば、、、「それは車が悪い。」と言い、、、
エアコンが調子悪いと言えば、、、「モジュール自体で修復出来ない。」と言う。。。

こだまでしょうか?いえ、、、ソレは選んだアナタです。。。


大丈夫!クレームを受けた様に見せて、、、

車ごと自社で預かり、、、高価な部品をバンバン交換して請求はウン百万円也。。。

ケツの毛を綺麗に抜かれてエステされ、、、

結果、、、不調の元凶は治らず、、、今日の日はさようなら。。。


ま、、、選ぶのはお客様!アナタですけどね。。。

ウチは怪しい超隙間風零細企業でしかないですので偉そうなコトは言いませんけどね。。。