以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

アーシングの意味。。。

2017-08-27 18:35:59 | 日記
もう、10年以上も前に流行ったアーシング。。。

以前は効果の有る無しの議論やら中にはプラシーボ効果だと言い出す方も居て、気分派チューニングみたいなモノだと言い切られる様なお話に。。。(笑)

現在では話題にも上らないチューニングですが。。。(笑)

元来アーシングってのは自動車の直流電源で動作をする負荷のマイナスアース側の抵抗値を下げてやる事で電圧降下や電流ロスを低減して負荷の動作効率を上げてやれと言う目的のモノである。。。

しかしですね、、、バッテリーから負荷に供給されているプラス側の電源ラインがロスの大きい電圧降下バリバリ状態ですと幾らマイナス側の効率を良くしてもプラス側のロスが改善されない限りアーシング効果は発揮出来ないって話になるのです。。。

アーシングする箇所にもよりますが、点火系やヘッドライト等、エンジンの調子やヘッドライトの安定した明るさに影響する様な箇所の場合はバッテリーのプラス側からの電源供給効率の改善を図った上でのマイナスアース側の改善策としてアーシングを行うのがベストな選択となります。。。

今回は点火系に限定したお話になります。。。

対象のお車はウチに入庫中のW126 500SE君。。。



プラグコードを永井電子のブルーコードに交換してありますが、、、



イグニッションコイル→デスビ→点火プラグ入力までのラインはブルーコードで電気的効率向上にはなります。。。

しかし、点火プラグが挿入されているエンジンブロックを介したマイナスアース側は鋳物の成分や酸化具合等の要素からアースの導電効率は今ひとつ。。。

よって、、、点火プラグの入力まで効率の良い電流が運ばれて来ても点火プラグのアースの効率がストレスになってプラス側のサープレッサーやデスビ、イグニッションコイルでリークする事が多い。。。
丁度、水道管で高圧をかけている状況で更に水道管を先端で絞った結果継ぎ目等から水が噴き出す現象を想像して戴ければヨイ。。。

多くはイグニッションコイル側で出力電力のストレスによって絶縁破壊が起きて電気のリークが発生する事が多い。。。

よって、高効率なプラグコードへの変更は点火系のリークを招く事になる事が多いのでエンジンブロック側のアーシングは必須条件になる。。。

よって、、、この500SE君用にアーシングターミナルを製作してエンジンルームに設置しました。。。











エンジンブロック部分の抵抗値を測定の後、エンジンブロックのアーシングポイントを4Pとしてアーシングターミナルに集合。更にイグニッションコイルの取付ボデイアースラインもアーシングラインを新設。。。

アーシングターミナルに集合させた各ポイントからのアーシングラインを緩み止めボルトナットで固定。。。

バッテリーのマイナス端子とアーシングターミナルを極太ハーネスで接続し、点火系のボデイアースの効率を改善しました。。。





コレでイグニッションコイルの絶縁破壊やデスビでのリークも対策され、点火効率の向上が期待出来るってワケです。。。

エンジンの始動性向上にも繋がり、この個体にあっては格段にスタートからアイドリング、加速もスムーズになりました。(笑)