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以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

旧いメルセデスの電機屋のニッチな仕事のお話。。。http://jun3104.shop19.makeshop.jp/

段々と全容が見えて来ました。。。

2019-05-18 14:21:35 | 日記
本日も朝からW124のトラブルシュートに没頭中の寅です。。。



昨日のダイアグノシスデータが読み込めない件について配線図と睨めっこしていたらどうも合点が行かず、、、基本的な問題が隠れている疑いが捨てきれずメインハーネスから追っかけてみる事に。。。

先ずはタペットカバー前のカムアジャスター横で接続されているアース。。。
テスターでアース部分の抵抗値を測定してみると、、、5Ω??チト高いね。。。
一旦、アース端子の止めボルトを外してアース接続部分のステーのバッテリーまでの抵抗を確認すると0オーム。。。調子エエやん。。。

つまり、アース端子のステーとの接触部分が酸化して抵抗になっていた様なのでサンドペーパーで磨いて錆を取り、端子を再締め付け。。。

コレでエンジン始動。。。ちょっとだけ音が良くなった気はするね。ちょっとだけヨ。😅

次は結構多いミス、、、って言うかこりゃ構造とか設計の問題になりますが、、、



奥のHFMモジュールの左右の接続ソケット二つ。。。

コレね、、、立派な抜け止めのソケットロックが付いてますけどソケットが微妙に差込接触不良でもこのソケットロックは入っちゃうんですわ。。。ココ盲点。。。

もっと言うと、、、手前のABSモジュールのソケットは端子がキチンとオスメス噛み込まないとソケットがロックされない構造ですが、其処は流石安全装置に絡む部分故のコストがかかった設計。。。

対してHFMモジュール自体は安全装置の中枢とは深く関連していないからか、、、ソケットに其処まではコストをかけていないですな。。。

コレが次世代のW210やW211と、モデルチェンジで進化するにつれて樹脂の変形、破損は当たり前の軟弱ソケットに化けて行ったんですわ。。。よって接触不良がメチャ多い。。。
余談ですけどR129の1997年〜最終モデルじゃESP BASのユニットの接触不良が異常に多かったなあ。
ESPの警告灯点灯でDASで調べてみるとSTアングルセンサーだのABSセンサーだのテストの度に無茶苦茶なエラーが出まくる。。。
結局、車屋さんの多くは車屋さんの常識の範囲を超越した原因が特定出来ず降参となって終了になるのよ。。。

と、まあ信用してるとマジにヤバイ毒車のソケット。。。

辛うじてソケットがハマってソケットロックが出来ているからと安心していると不調を引き起こす原因になる場合もある。。。

特に着脱がやり難い場所にHFMモジュールが鎮座しているW124のこのモデルでは割にやってしまいがちな箇所なのです。。。

で、、、一旦このHFMのソケットを左右外して端子の確認。
HFM側もソケット側にも曲がりや破損が無い事を確認して再度挿入接続ロック。。。

コレにて再度エンジンスタート。。。

エンジンの振れは殆ど無い。。。診断機を接続して各センサーやアクチュエータにアクセス。。。



見事にアクセス成功❗️



コレで現在のエンジン周りのセンサー類やアクチュエータのデータやインジェクターのオープンタイムまで見えたので次の段階に。。。

T/LLRモジュールのデータを取得すると、、、シフトポジションの認識がチョイと遅い。。。

更に、シフトポジションが変わった際に一瞬アイドル回転が乱れる位置がある。
特にN⇆R間。。。ミッション自体もチョイと不穏な振れがあるがコレは整備の専門の判断に振るとして。。。😅

エンジンルームと下回りの検査では今のところオイル漏れ、滲みはパワーステアリングの低圧ホースのみで、、、



問題はATハーネスの劣化が著しいので要交換ですね。

一部は部品供給が終了なのでウチで一品で作りましょう。(笑)


後はブローバイの経路やEGRバルブの汚れによる振れが出てるね。。。

エンジン周りはそんな感じ。。。後は実際に修理に着手してみないと見えない部分もアルヨ。。。

後はエアコンの制御パネルの制御ズレや遅れも出てるから制御パネルのO/Hとメーターの水温計の誤差も結構出て来ているから水温センサー交換とメーターのO/Hも推奨だね。。。

気になるのがエンジンが温まった状態でエンジンを停止するとほのかにLLC臭が上がって来るトコかな。
コレも怖いから要点検ね。。。

ブレーキは明らかにペダルが奥に入っているのでマスターシリンダーとマスターバック、ブレーキキャリパーまでキッチリとやった方がイイね。

一通り見つけた内容で御見積ですな。。。

オイラのお家芸の電気系統だけどエンジン制御問題はほぼ解決したのでATハーネスの一部製作と交換。
後はメーターのO/HとクライメートパネルのO/Hと低速電動補助ファンコントローラーの追加装着の推奨位かな。。。

さて、要整備箇所の工数と部品調べて貰お。。。🧐

結構激しいかもです。。。

2019-05-18 08:51:17 | 日記
昨日から繁茂期に入りだした寅です。。。

そんな時に限って仕事以外の邪魔臭い話を持って来る輩が多いんだよねー。(笑)

多忙中に無駄な時間を費やしてる場合じゃないので取り敢えずはジャブを浴びせてブッチギリ。。。(笑)

さて、昨日の御入庫。。。



ココ数年何かと縁深い九州は鹿児島県より遥々弊社を頼りに陸送屋さんの手で御入庫です。。。

症状はアイドルが不安定、、、振動。。。

エンジン音を聞いてみると何か重苦しい。混合比も適正じゃないね。。。

先ずは入庫時確認から。。。



陸送屋さんの外装チェックシートを基に現車の外装を確認。



そして、現在の症状の確認。。。
オーナーさんからヒアリングしている内容を基に冷間時スタート〜アイドリング状態でエンジンの状態を確認。。。

チト振動が多いですな。。。タペットカバーが微妙に振れてますね。。。



簡易診断機を接続して自己診断システムのフォルトメモリー(故障コード)を確認するも自己診断ではフォルトはメモリーされていない。。。

で、、、各センサー類のアイドル時のデータを取得しようとするも、、、データが出て来ない。。。😱

丁度、定番のエアマスセンサーが故障した時の症状にも似ている。。。

エアマスの補正データも取得出来ない。ひたすら固定値を示すのみ。。。

水温センサーも。吸気温センサーも。。。ひたすら妙な固定値。。。



44℃の吸気温度って。。。時折一瞬、、、184℃とか表示されちゃうし。。。カメラが追い付かずその値が撮影出来ん。。。(笑)

O2センサーの補正値もプログラムに入れず弾かれて表示出来ず。。。

定番のエアマストラブルだと全体的な自己診断が殆ど不可能になったりもする。。。

後は社外品の出所不明なエアマスだと自己診断自体出来なかったりもする。。。

過去に何回もエアマスを交換しているらしいが改善しない様である。。。

って、、、コトは、、、CAN通信❓

じゃあ、この車のモジュール類のCANアクセスから見てみようとHFMモジュールとT/LLRモジュールの通信アクセスを確認するも通信不良は見られない。

メインハーネスは新品。失火による振動は出ていない。

センサー類のデータがHFMでキチンと積算されていない❓❓

アイドリング時にATシフトレバーをDに入れてブレーキを踏んでいても微妙な振動。

Pに入れたり、Nに入れたりと繰り返すといきなりブスブス言い出してくれたり。。。でも、混合気は辛うじて燃えている。。。きっと、センサー類のデータがキチンとHFMに入らずインジェクターのオープンタイムもメチャクチャなんだろうね。。。

センサー類もインジェクターもCANで通信しているので正常ならばデータが取得出来る筈だが取得出来ない。。。データ変異のグラフ表示も出ない。。。

センサー類の通信不良はこの時代のシステムだとエアマスの電源断裂以外は自己診断で拾わない。

そうすると、、、センサーやアクチュエータ類のCAN通信ラインを追っかけて、、、ATのインヒビタースイッチ(シフトポジションスイッチ)とシステムを結ぶATハーネスも含めて調査する必要がありますな。。。

結構奥深いど。。。コレ。。。