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■ 草津温泉 「ルーバン山田」 〔 Pick Up温泉 〕



草津温泉 「ルーバン山田」
住 所 :群馬県吾妻郡草津町大字草津524-99
電 話 :0279-88-2010
時 間 :要事前確認
料 金 :忘れました(300 or 500円?)
オフィシャルHP
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (草津温泉旅館組合オフィシャルページ「ゆもみねっと」)

草津の数ある源泉のなかでも、とくにイオウ気がつよくて湯の花が多く、湯ざわりがやわらかいといわれる「わたの湯」源泉。
バリバリの強酸性で草津最強のお湯とおそれられる(笑)「万代鉱」源泉。
ここはこのふたつの対照的な源泉を混合してつかうお宿です。
スパリゾート「テルメテルメ」(中沢ヴィレッジ)では、時間があえば「万代鉱」(2階和風呂で使用)と「わたの湯」(時間湯で使用)の両方に入ることができますが、混合使用しているのは貴重です。
(草津ホテル別館「綿の湯」でも「わたの湯」と「万代鉱」をつかっていて、それぞれ単独利用。)
(なお、温泉好きのあいだでは「わたの湯」使用の宿として、「ペンションはぎわら」が有名。)

ちなみに、草津温泉旅館協同組合作成の「加盟旅館源泉引湯状況一覧表」(平成16年8月15日作成/PDF)によると、「わたの湯」と「万代鉱」を引湯している施設は、「草津白根観光ホテル桜井」、「ホテルヴィレッジ」(中沢ヴィレッジの宿泊施設)とここのわずかに3軒。

このお宿の各種紹介ページでは「湯畑が源泉の天然温泉」というフレーズが多くつかわれていますが、これは、「わたの湯」の泉源が湯畑のよこのお好み焼き屋「源泉閣」敷地内にあるためと思われます。

日帰り情報はほとんどありませんでしたが、タイミングにより対応しているらしいので攻めてみました。(日帰り情報なくしていきなり攻めたかもしれぬ。はっきりとした記憶なし・・・ ^^; )


【写真 上(左)】 ロビー
【写真 下(右)】 脱衣所

場所は草津外周道路から草津国際スキー場に入る道からすこし奥まって、ややわかりにくいところ。
赤屋根のかわいいプチホテル風お宿。

日帰りは積極的に受け入れている感じではありませんでしたが、このときはタイミングよくOKでした。
トップシーズンや夕方など不可になる感じがするので、事前TEL必須かと・・・。
お宿の方に使用源泉を確認したところ、やはり「わたの湯」と「万代鉱」混合使用とのこと。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 上が「万代鉱」、下が「わたの湯」

浴場はたしか階下。
脱衣所はけっこう広く、プールorオフィスタイプの縦長ロッカーがおかれています。
「わたの湯」と「万代鉱」の分析書がしっかりと掲示されていました。(混合泉の分析書はなし。)
浴場に入ったとたんにたちこめるイオウ臭&ラムネ臭に期待が高まります。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 雪に埋もれた庭園

窓のそとに庭園を配したあかるい浴室は内床も伊豆石仕上げの豪勢なもの。
赤みかげ石枠伊豆石敷5-6人の温泉浴槽とサウナに水風呂。
露天はないものの、施設規模のわりに立派な陣容です。
草津で水風呂は貴重ですが、やたら冷たくて入れませんでした。


【写真 上(左)】 水風呂
【写真 下(右)】 硫化したカラン

カラン3、シャワーあり、シャンプーなし、ドライヤー?。
土曜13時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯口&湯色

白いイオウの湯の花が盛大にでた石の湯口からほぼ適温のお湯を大量投入で、槽内注排湯なく全量を豪快にオーバーフローのかけ流し。
「わたの湯」「万代鉱」とも引湯ながら鮮度感はかなりのもの。

湯口のおくにはパイプが3本あって、左のはややぬる、中央のはやや熱、右のはでていませんでした。
左のは白い湯の花、中央のは黄色い湯の花がメインにでています。
当然、それぞれのパイプ湯口の味臭を確認しに行きましたが(笑)、ほとんど注入に近いかたちだったので、どちらがどの源泉かは判別できませんでした。(なんとなく中央のが「わたの湯」のような気がする。ただ、左のが「万代鉱」だとすると湯温が低めなのが不思議。)


【写真 上(左)】 3本のパイプ
【写真 下(右)】 女湯の湯口

ほぼ適温のお湯は、うすく緑白色に懸濁し、湯の花はほとんどありません。
強いレモン味(「万代鉱」とさして変わらない。)で歯がギシギシします。
しぶ焦げ系イオウ臭+ラムネ臭で、このラムネ臭は「万代鉱」では感じられないもの。
酸性泉系のぬるぬるとした湯ざわりですが、「万代鉱」のようなじわじわと攻め立ててくるような凶暴さはなく、むしろあと曳き系の浴感。
どちらかというと「わたの湯」のイメージが勝っている感じがしました。


【写真 上(左)】 男湯の湯色
【写真 下(右)】 ケロリン桶です

「わたの湯」&「万代鉱」の混合泉・・・。
荒々しい個性炸裂の「万代鉱」のまえに、繊細な「わたの湯」の特長はなすすべなく吹き飛ばされてしまうと予想していましたが、想定外の健闘(?)。
さすがに草津のなかでも名湯とうたわれる「わたの湯」です。

日帰り難易度は高そうですが、貴重な湯づかいなので草津フリークは攻めてみるのも面白いかと。

〔 源泉名:わたの湯 〕
酸性・含硫黄-Al-硫酸塩・塩化物温泉 51.1℃、pH=2.1、湧出量不明、成分総計=1.67g/kg
Na^+=58.2mg/kg、Mg^2+=34.6、Ca^2+=75.1、Mn^2+=1.81、Fe^2+=17.2、Al^3+=44.7、H^+=8.85、F^-=10.4、Cl^-=371、SO_4^2-=602、HSO_4^-=181、陽イオン計=265、陰イオン計=1164、メタけい酸=221、メタほう酸=9.2、硫酸=4.1、硫化水素=7.3 <H16.11.30分析>

〔 源泉名:万代鉱源泉 〕
酸性-塩化物・硫酸塩温泉 94.6℃、pH=1.5、湧出量不明、成分総計=3.72g/kg
Na^+=116mg/kg、Mg^2+=57.2、Ca^2+=98.3、Mn^2+=3.09、Fe^2+=11.1、Al^3+=55.1、H^+=31.6、F^-=23.8、Cl^-=998、SO_4^2-=789、HSO_4^-=841、陽イオン計=440、陰イオン計=2652、メタけい酸=537、メタほう酸=27.8、硫酸=67.2、硫化水素=0.0 <H15.6.24分析>

<温泉利用掲示>
加水:お湯張り時のみ 加温:なし 循環ろ過装置使用:なし 塩素系薬剤使用:なし

〔 2011/01/03UP (2008/03入湯) 〕


E138.35.51.480N36.37.23.600
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■ 湯の平温泉 「松泉閣」 〔 Pick Up温泉 〕



湯の平温泉 「松泉閣」
住 所 :群馬県吾妻郡六合村入山4043
電 話 :0279-95-3221
時 間 :10:00~13:00(要事前連絡)
料 金 :500円(露天のみ)
紹介ページ (日本秘湯を守る会)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (六合地区観光情報)

ず~と前から気になっていた、吾妻、六合村の湯の平(ゆのたいら)温泉。
ここには一軒宿「松泉閣」があって日帰り入浴も受け付けていますが、時間が短いので延び延びになっていました。


【写真 上(左)】 P周辺
【写真 下(右)】 インターホン

2006年7月の11時、TEL確認をしたうえで満を持して突入。
R292、「道の駅六合」のすぐ先から斜めに入る狭い道をすこしく走るとPがあります。
あまり広くないので混みあっているときは道の駅に停めて歩いていくのも手かと・・・。
Pのよこにインターホンがあって、お宿に通じています。


【写真 上(左)】 索道
【写真 下(右)】 橋に向かって下っていきます

ここからお宿まではアップダウンのアプローチなので、宿泊客は荷物専用の索道で荷物を運んでもらえるようです。
積み込み場から伸びる索道の先は、白砂川対岸の深い緑のなかに消えていました。


【写真 上(左)】 牧水の句
【写真 下(右)】 新竜宮橋

Pからいったん白砂川にかかる吊り橋(新龍宮橋というらしい)まで降り、お宿まで登り返します。(約400m)
途中、木板に
『九十九折けはしき坂を降り来れば ●橋ありてかかる峡の深みに 牧水』 
とありました。
牧水は大正十一年秋、草津・四万・法師・老神などの温泉に立ち寄り「みなかみ紀行」をものしていますが、そのときに詠まれたものかもしれません。


【写真 上(左)】 白砂川
【写真 下(右)】 橋からの泉源

吊り橋から見下ろす白砂川はエメラルドグリーンの神秘的な色味で、朱色の吊り橋といいコントラストをなしています。
白砂川は、上流に草津や野湯派の聖地ガラン谷温泉など数多の泉源をもつ「温泉の川」なので、いろいろな成分が入り混じってこのような色になるのでしょう。
左手上流がわに湯けむりを上げているのが湯の平温泉の泉源で、そのおくが目指す露天風呂。


【写真 上(左)】 ロビー
【写真 下(右)】 連絡通路

ただ、橋からの直アクセスは不可で、いったん宿まで登っていかねばなりませぬ。
ようやくたどりついたフロントで受付。日帰り入浴は原則露天のみとなっています。
ここから廊下を渡り、こんどは露天に向かって長い階段をおりていきます。
階段を降りずに左手に行くと日帰り入浴不可の岩風呂です。


【写真 上(左)】 岩風呂
【写真 下(右)】 見えてきました

下りきって小広く開けたところに露天、左が女湯、右が男湯でおのおの木造の脱衣所があります。
Pからここまで相当な時間がかかるので、時間に余裕をもって攻めるのがベターかと・・・。


【写真 上(左)】 浴場
【写真 下(右)】 飲泉所?

女湯側に泉源があって、源泉標識(1号泉)もありました。
女湯手前の飲泉所?には、温泉臭香り立つゲキ熱源泉が注がれています。


【写真 上(左)】 泉源?
【写真 下(右)】 源泉標識

土曜11時で贅沢にも男女湯とも独占。
カラン、シャンプーなどアメニティ類はないので、純粋にロケとお湯を楽しむ浴場です。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 別の角度から

浴槽構成は男湯と女湯で若干ちがいます。
女湯は、メイン浴槽(コンクリ&石造り12人位、適温)と小浴槽(同5-6人、ぬるめ)の2槽。


【写真 上(左)】 女湯大浴槽と白砂川
【写真 下(右)】 女湯小浴槽

男湯はコンクリ&石造り25人以上の大ぶりな浴槽ひとつです。
目の前の白砂川は瀞をなしてエメラルドグリーン、まわりは一面の緑のすばらしいロケ。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 男湯からの白砂川

ここは「日本秘湯を守る会会員宿」ですが、その資格は充分です。
ただ、川沿いの泉源近くなので、湯面には虫の死骸などが浮いています。
虫ぎらいにはちと辛いものがあるかも・・・(^^)
また、夏場はアブとの対決は避けられないかもしれません。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 注入口

男湯は2ヶ所以上の底面注入で川側への排湯。べつに湯口2つがありますがつかわれていませんでした。
底面注入の湯量は変動し、ときおり気泡とともに熱湯が大量にでてきます。
ただ、浴槽が広いので、鮮度感はさほどでもなく場所により湯温がちがいます。


【写真 上(左)】 白砂川への排湯
【写真 下(右)】 男湯の湯色

ほぼ無色でかすかに懸濁したお湯にはうす茶と白の湯の花。
芒硝味と微塩味とかすかなたまご味が混じって喉ごしよく美味。
しぶ焦げイオウ臭とミシン油臭が入り混じる湯の香は川原湯のそれに近いもので、さらにつよいかも・・・。
きしきし+ヌルすべの湯ざわりで温まり感がハンパじゃなく、よく発汗します。
浴後はややぺとつき、汗がなかなか引かないので、どちらかというと冬向きのお湯かもしれません。


【写真 上(左)】 析出
【写真 下(右)】 ここも泉源?

熱湯ということもありますが、浴感的にも総計=1.12g/kgとはとても思えない力感のあるお湯で、尻焼・花敷系のおだやかなお湯を想像していたので正直びっくり。


【写真 上(左)】 浴場あたりから白砂川と新竜宮橋
【写真 下(右)】 看板

六合のお湯では応徳温泉 「くつろぎの湯」とともにキャラの立った一湯で、温泉マニアは必浴かと・・・。

〔 源泉名:湯の平温泉第1号源泉 〕
Na・Ca-塩化物・硫酸塩温泉 71.2℃、pH=8.3、測定せず(動力)、成分総計=1.12g/kg
Na^+=202mg/kg (55.35mval%)、Ca^2+=139 (43.76)、Cl^-=229 (42.18)、HS^-=1.0、SO_4^2-=412 (56.01)、CO_3^2-=12.0、陽イオン計=346 (15.9mval)、陰イオン計=655 (15.3mval)、メタけい酸=102、メタほう酸=15.1、硫化水素=0.0 <H14.3.19分析> 

■ブランドグルメ
〔 六合村製あけびドリンク 〕
山里の秋の定番あけび。
六合にはあけびをつかっためずらしいあけびドリンクがあるそうです。
わたしはまだ飲んだことがないのですが、「やさしい飲み口のフルーツのネクターみたい」で「180mlの小瓶ですが、これ1本にあけび5・6個が使われている」とのこと。(食べログ群馬の口コミ情報より)。
季節限定品なので見つけたら即買いかも・・・。

〔 2010/12/27UP (2006/07入湯) 〕


E138.38.41.204N36.36.25.935
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■ 猿ヶ京温泉 「高原ハウス」 〔 Pick Up温泉 〕



猿ヶ京温泉 「高原ハウス」
住 所 :群馬県利根郡みなかみ町相俣243-5 (旧 利根郡新治村)
電 話 :0278-66-0090
時 間 :要事前確認
料 金 :500円
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (みなかみ町観光協会のブログ)

猿ヶ京温泉街からすこし外れたところにある湯宿。
体育館があるので、おもにスポーツ合宿や林間学校につかわれているようです。
1度目は林間学校でお子さま占拠で断念。
2度目は団体客が入ってお湯を抜いてしまったとのことでロスト。
3度目のトライでようやく入湯。

ちなみに、ここは1日限定20食の自家製蕎麦が絶品らしく、蕎麦処には「真心庵」という名前がついています。(タイミングが合わず食べたことなし。相当人気があるらしい。)


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 干し柿

場所はコープシャトウの先、国道から北東にすこし入った左手。看板がでているのですぐにわかります。
奥鬼怒川俣の「きぬ姫」、福島矢吹の「いやさか」、塩原の「河童」など、飲食処のお湯はたいてい空いていてお湯がいいですが、ここもそう。


【写真 上(左)】 ロビー
【写真 下(右)】 女湯入口

廊下のおくに男女別の浴場。手前が女湯、おくが男湯で脱衣所、浴室ともにこぢんまり。
総タイル貼りのなかなかに渋い浴室です。


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 男湯

タイル貼4-5人の浴槽で石膏の析出のでた岩の湯口から投入し、槽内注排湯なしのザンザコオーバーフローはおそらくかけ流し。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の湯口

カラン2(温泉では?)、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
土曜11時で男女湯とも独占でした。

きれいに澄み切ったお湯は絶妙の湯温で白い浮遊物がただよい、湯中の指先が青白く発光しています。
石膏味臭に芒硝気がまじり、きしきし+ヌルすべの湯ざわりが楽しめるしっかりとした硫酸塩泉です。
適度なとろみもあってやさしい入りごこちのお湯で、とにかく鮮度感が高いのできもちがいいです。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 カランも温泉?

猿ヶ京は老舗の湯宿がつかう「共有泉湯島(共同)」源泉と(旧)村有1号泉、2号泉が主力源泉で、ここは1号泉と2号泉の混合泉をつかっています。
なお、猿ヶ京温泉の分析書によく「(有)赤谷湖遊船源泉」というのが載っていますが、これは旧新治村の第三セクターの源泉管理会社(合併後みなかみ町に移管)で町営源泉(2号泉?)を指すと思われます。
また、2号泉の所在は相俣1644-1なので、ここは猿ヶ京温泉街より泉源に近いのでは?

こぢんまりとした浴場も好ましげだしお湯もいいので、蕎麦と合わせて攻めてみるのも一興かと・・・。

〔 源泉名:猿ヶ京温泉1号井戸・猿ヶ京温泉2号井戸の混合泉 〕
Ca・Na-硫酸塩・塩化物温泉 53.8℃、pH=7.9、湧出量測定せず(掘削揚湯)、成分総計=1.474g/kg
Na^+=220.8mg/kg (47.13mval%)、Ca^2+=197.2 (48.31)、F^-=2.0、Cl^-=281.7 (38.70)、Br^-=1.6、SO_4^2-=522.5 (52.97)、HCO_3^-=95.8 (7.64)、陽イオン計=444.1 (20.37mval)、陰イオン計=903.9 (20.54mval)、メタけい酸=85.6、メタほう酸=36.5 <H19.9.27分析>

<温泉利用掲示>
加水:してません 加温:してません 循環:してません 殺菌処理方法:なし

〔 脱衣所掲示 〕
100%天然掛け流し温泉
掛け流しの温泉です。ゆっくりつかって下さい。

〔 2010/12/05UP (2008/11入湯) 〕


E138.54.0.100N36.42.50.980
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■ 伊香保温泉 (白銀の湯) 「景風流の宿 かのうや」 〔 Pick Up温泉 〕



伊香保温泉 (白銀の湯) 「景風流の宿 かのうや」
住 所 :群馬県渋川市伊香保町伊香保591-2 (旧 北群馬郡伊香保町)
電 話 :0279-72-2662
時 間 :12:00~15:00(要事前確認)
料 金 :1,000円
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (ぐるなびトラベル)

上州の名湯、伊香保温泉には「黄金の湯」と「白銀の湯」があります。
(「おはぐろの湯」といわれる源泉もあるらしいが、現在、入浴できる施設はありません。)
古来からの伊香保の湯は「黄金の湯」で、「白銀の湯」は「黄金の湯」の湯量不足を補うために1996年に開発されたもの。
ここは「白銀の湯」をつかう宿で、以前いちど入ったことがありますが、「白銀の湯」の湯質を確かめたくて再訪してみました。


【写真 上(左)】 ケーブル乗り場
【写真 下(右)】 ケーブルカー

「白銀の湯」をつかう宿ではめずらしく石段街の上にあります。
湯沢沿いのPに駐車して、自家用ケーブルカーでのアプローチ。


【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 ロビー

リニューアルがかかってなかなか綺麗な館内。
とくに「別邸 そらの庭」は全室露天風呂付のハイグレード宿です。

浴場は何ヶ所かありますが、日帰りで入れるのは大浴場(内湯&露天)と貸切内湯で、貸切内湯も料金内で入れるとのこと(「伊香保温泉旅館協同組合」HPより)
前回は恐竜の壁画のある貸切風呂にも入りましたが、今回は大浴場のみです。
なお、HPによると「(温泉は)大浴場併設の露天風呂、貸切露天風呂、家族風呂に使用しております。」とのこと。


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 女湯入口

ロビーから階段を下りてのアプローチで、右が男湯、左が女湯です。
畳敷きの脱衣所、浴室ともゆったりとしていて温泉宿の風情あるいい浴場です。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 男湯

窓の広い内湯ゾーン、手前に黒石枠タイル貼7-8人の小浴槽と窓側に同10人以上の大浴槽がとなり合って配置されています。
おくの左手が露天ゾーンで、石枠鉄平石造10人位の露天がひとつ。
露天は軒下タイプながら落ちついた雰囲気があります。


【写真 上(左)】 露天からの眺め
【写真 下(右)】 ロビーよこの庭園

カラン12、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
日曜12時で男女湯ともに独占でした。


【写真 上(左)】 大浴槽
【写真 下(右)】 小浴槽

内湯2槽は、白い析出のでた石の湯口からやや熱湯を大量投入で側溝からの上面排湯。(槽内注排湯確認しわすれ。)
露天は、上に木板が並べられた石の湯口から投入で、上面排湯と側面or底面排湯。
こちらは湯口&湯船に石灰華系の析出がでています。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天の湯口

湯温は内湯2槽で適温、露天はぬるめで、お湯は露天のほうがいいです。
内湯のお湯は無色透明で湯の花ほとんどなし。
味不明でよわいカルキ臭、あまり入っていないのでその他の記憶なし。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の石灰華

露天はほぼ無色透明でうす茶の湯の花が大量に浮かびます。
よわい芒硝系の味といわきあたりの鉱泉で感じる漢方薬のような苦っぽい湯の香。
きしきしとした湯ざわりに弱とろみをまじえた、つつみこまれるようなやわらかなお湯で、悪くありません。
泉質は通ごのみの含芒硝-重炭酸土類(Ca-HCO3・SO4)型で、どことなくクセもの湯的なイメージもあります。

伊香保温泉はどうしても古来からの「黄金の湯」が主役で、新源泉「白銀の湯」はメタけい酸の規定泉ということもあって低く評価されがちです。
名湯「黄金の湯」とくらべるのはさすがに気の毒ですが、今回、充分な浴感を感じられたのはある意味おどろきでした。
ただ、内湯ではさして浴感を感じられなかったので、湯づかいに影響を受けやすいデリケートな源泉なのだろうと思います。


【写真 上(左)】 茶色の湯の花 (露天)
【写真 下(右)】 河鹿橋の紅葉

ここは、「黄金の湯」(本泉総合湯)を最高の状態で味わえる”伊香保露天”が散策がてら歩いてすぐなので(途中、ライトアップされる河鹿橋の紅葉は見事)、「黄金の湯」をつかっていないことはさしてマイナスにはならないかと・・・。
「黄金の湯」「白銀の湯」が、ともにいい状態で楽しめる宿として考えると、温泉好きは狙い目なのかもしれません。

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「白銀の湯」は、正式には”西沢の湯”といい、元は伊香保町営でしたがいまは市町村合併で渋川市に移管され、「渋川市伊香保温泉白銀の湯供給条例」および施行規則に則り運用されています。
なお、「黄金の湯」の正式名は、”伊香保温泉本線(総合湯)”です。

「白銀の湯」についてのやませみさんの貴重な情報を引用させていただきます。(「温泉みしゅらん掲示板」2004/08/12付でレスをいただいたもの。)
---------------------------
「群馬県温泉協会二十年誌」に掲載されている分析では以下のようになっています。(中略)

西沢の湯1号 H07.08分析 大字伊香保乙湯元586-17
  規定泉(メタ珪酸) pH=6.4
   ER=0.32 g/kg 無色澄明
   Na=9.39 K=2.41 Mg=12.0 Ca=56.3 Fe(II)=0.4 Mn=0.95 Al=0.4
   F=0.06 Cl=3.48 SO4=62.5 HCO3=160 NO3=12.1
   H2SiO3=87.0 HBO2<0.2

西沢の湯2号 H07.08分析 大字伊香保一二平589-1                
  規定泉(メタ珪酸) pH=6.3
   ER=0.31 g/kg 無色澄明
   Na=10.1 K=1.54 Mg=8.58 Ca=58.8 Fe(II)=0.3 Mn=0.03 Al=0.13
   F=0.05 Cl=5.31 SO4=58.4 HCO3=154 NO3=12.1
   H2SiO3=91.3 HBO2=0.2

西沢の湯3号 H08.02分析 大字湯中子字西沢992-1
  規定泉(メタ珪酸) pH=7.1
   ER=0.13 g/kg 無色澄明
   Na=5.09 K=0.92 Mg=2.56 Ca=17.1 Fe(II)<0.01 Mn<0.005 Al=0.5
   F=0.13 Cl=1.88 SO4=30.9 HCO3=26.9 NO3=12.8
   H2SiO3=58.7 HBO2=0.9
---------------------------

伊香保の小字はWeb地図で曳いてもでてこないので、小字( )を外して検索してみました。

■西沢の湯1号 大字伊香保(乙湯元)586-17
 → 586は「橋本ホテル」
■西沢の湯2号 大字伊香保(一二平)589-1
 → 588は榛名湖へ上がる県道、旧榛名町との境の手前の二ッ岳西側
 → 591は湯元河鹿橋の東側
■西沢の湯3号 大字湯中子(字西沢)992-1
 → 991は榛名湖へ上がる県道の途中にある「老人憩の家」

場所はおのおのバラバラですが、どこかに集湯され混合配湯されているのではないかと・・・。

規定泉(メタけい酸)(Ca-HCO3・SO4型) 10.7℃、pH=6.2、湧出量不明、成分総計=0.38g/kg
Na^+=8.51mg/kg、Mg^2+=7.31、Ca^2+=38.9、Fe^2+=0.20、Cl^-=2.9、SO_4^2-=51.7、HCO_3^-=102、NO_3^-=3.1、陽イオン計=57.4、陰イオン計=159.8、メタけい酸=74.8、遊離炭酸=83.9 <H8.11.28分析> (源泉名:西沢の湯1号2号3号の混合(伊香保温泉))

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤とオゾン使用:あり

■参考までに「黄金の湯」(本泉総合湯)の最新データを載っけておきます。
Ca・Na-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物温泉 41.6℃、pH=6.3、5000L/min、成分総計=1.39g/kg
Na^+=115mg/kg (33.25mval%)、Mg^2+=30.8 (16.77)、Ca^2+=138 (45.60)、Fe^2+=7.34、Cl^-=127 (24.40)、SO_4^2-=313 (44.49)、HCO_3^-=278 (31.06)、陽イオン計=306 (15.1mval)、陰イオン計=718 (14.7mval)、メタけい酸=181、メタほう酸=8.0、遊離炭酸=174 <H19.6.8分析> (源泉名:総合湯(混合泉))

■ブランドグルメ
〔 増田屋のさんしょ佃煮 〕
石段街から伊香保露天に向かう道沿いにある「増田屋」は、昭和初期創業の佃煮の名店。
醤油の香りただよう素朴な店内にワラビ、きゃらぶき、しいたけなど、山の佃煮がならびます。
なかでもおすすめはさんしょ佃煮。
他の佃煮より値は張りますが、それだけの価値のある香り高い逸品です。
営業時間は8時30分~18時、不定休。

〔 2010/11/11UP (2008/11入湯) 〕


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■ 赤城西麓温泉 「ルンズ・ファーム 天地の湯」

※ この施設は2014年夏に休業に入った後、経営者がかわり、2016年夏ごろから「勢多温泉 きぼうの湯」として断続的に営業をしているようですが、現在の営業状況は不明です。



赤城西麓温泉 「ルンズ・ファーム赤城ぶどう園 ロマンの森倶楽部 天地の湯」
住 所 :群馬県渋川市赤城町溝呂木1270 (旧 勢多郡赤城村)
電 話 :0279-56-5333
時 間 :10:00~21:00 / 第3水休
料 金 :600円・当日再入場可
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)

2010/09/15正式オープンした赤城山西麓、標高560mにある好ロケの日帰り温泉施設で、「ルンズ・ファーム赤城ぶどう園 ロマンの森倶楽部」内にあります。
ONKEN21さんのレポあり。

赤城南西麓を走るR353「溝呂木」交差点の南東側、関越道「赤城」ICからのアプローチが便利。
このあたりは、赤城山のなだらかな山裾に広大な森と農地が広がる気分のいいところ、日差しのあかるい高原風景は浅間南麓あたりとどこか雰囲気が似ています。

R353に看板が出ているので迷うことはなさそうですが、アプローチ道が狭いので大型車の行き違い要注意。
Pはジャリ敷き、整備途上のアプローチや施設はロケはことなるものの、なんとなくブレーク前、「中心の湯」と呼ばれていたころのほったらかし温泉を思い起こしました。


【写真 上(左)】 園内
【写真 下(右)】 アケビがおいてありました

温泉施設はショップやレストラン、庭園などが点在する「ロマンの森倶楽部」の奥がわにあります。
手前には、ベーカリーや農産品ショップ、雑貨工房などの集まった「お買い物の小路」、バイキングレストラン「大家族の食卓」、「森の図書館」、庭園、展望広場などで、庭園内には足湯がありました。
行ったときは、あたりに蜉蝣(かげろう)orワタムシがたくさん舞っていました。


【写真 上(左)】 足湯
【写真 下(右)】 ロゴ

料金は大人600円で、当日なら何回でも入場可。
ユニークな「生涯入湯券」105,000円も限定発売されています。


【写真 上(左)】 受付から
【写真 下(右)】 家族風呂&休憩所

受付のおくに東屋付オープン型休憩スペースとそのよこに畳敷きの休憩小屋。
左手手前に男湯、まんなかに家族風呂(別料金、1,500円/1時間)、おくが女湯で、木の質感あふれるシンプルながら気持ちのいい施設に仕上がっています。


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 女湯入口

脱衣場はあかるく天井の高い湯屋造りで、正面おくに露天が見えます。
内湯も木造の湯屋造りで雰囲気があり、日帰り温泉というより旅館的なイメージかな?


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 脱衣所からの眺め

カラン8位、シャワー・シャンプードライヤーあり。
シャワーは一部のカランについているだけで、夕方など混み合うかも・・・。
また、カランはなぜかぬる湯なので、きっちり冷水の出るカランが欲しいところか。
土曜12時で2~5人と空いていました。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 絵になる浴室です

扉の外が露天。すぐとなりが女湯の露天なので声が通ります。
ぶどう畑越しに渋川の街と榛名山を望める好ロケで、屋根がないので開放感抜群。
ただ、浴槽からは柵がちと邪魔、同浴の客が塀ぎわの岩の上に仁王立ちになって(笑)、眺めを楽しんでいました。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯口

西向きの露天なので夕日が綺麗かも。
ただ、強烈な西日をさえぎるものがないので、夏場の午後などかなりきつそう。
逆に冬場だと、このあたりは上州名物のからっ風をまともに受けるところ、とくに女湯はモロ北西向きなので、なんらかの防風対策を打たないと湯温を維持できないかもしれません。

総木造り10人位の内湯は木の湯口から熱湯を投入で上面排湯口から排湯するかけ流し。
露天はみかげ石枠鉄平石12人位で、こちらも木の湯口から熱湯を投入し上面排湯口から排湯のかけ流し。
湯づかいよさ、お湯の鮮度感は良泉ひしめくこのエリアでも屈指でしょう。

帰りしなにスタッフに訊くと、源泉は施設の裏手にあり加水・加温なしでの提供とのことで、湯温は外気温の影響をそのまま受け、夏場は熱めだったそう。(→湯温についての説明


【写真 上(左)】 内湯の浴槽
【写真 上(左)】 内湯の湯口

お湯は内湯と露天で大差ないですが、内湯の方が鮮度感はきもち上かな?
内湯はかなり熱め、露天は適温。
緑茶色ささにごりでうす茶の浮遊物を浮かべ、湯中の指先が青白く発光しています。
しっかりとした塩味に弱苦味。よわいアブラ臭に明瞭な焼けタイヤ臭が加わります。

土類食塩泉的なぎしぎしとした引っかかるような湯ざわりにとろみが加わり、濃度感、あたたまり感もしっかりあるので入りごたえ充分。
浴後は意外に熱の抜けがよく、すっきりとした爽快感が出るいいお湯です。

群馬というより、むしろ、「焼けタイヤ臭」を特徴とする那須野ヶ原や大田原あたりのお湯に似た感じかな?


【写真 上(左)】 内湯の湯色&湯口
【写真 下(右)】 泉源

お湯はいいですが、このあたりは関東屈指の日帰り温泉激戦区、とくにここは山手に引き込んでいるので、集客にはコンセプトやくふうが必要かと・・・。
露天でトドになりつつつらつら考えたことを、すこしくまとめてみます。

1.地元客をどれだけとれるか・・・
競合として、北橘温泉 「ばんどうの湯」渋川温泉 「スカイテルメ渋川」富士見温泉 「見晴らしの湯ふれあい館」前橋荻窪温泉 「あいのやまの湯」などが考えられますが、いずれもセンター系で料金300~500円で設備充実。
ここは住宅地から山側に引き込んでいるので、市街地からのデイリーな集客はなかなかきびしいものがありそう。(そのあたりの対応策として、「生涯入湯券」があるのかも?)
ふつう、常連客ほどサウナ&水風呂を欲しがるので、すくなくとも現行料金でサウナ&水風呂はほしいところか・・・。

2.展望露天はキラーアイテムになるか・・・
展望露天は観光客に人気が高く、山梨の「ほったらかし温泉」はもはや観光スポットと化しています。
この露天もたしかに展望はいいものの、正直、「ほったらかし温泉」や「みたまの湯」などの人気眺望露天にくらべるとインパクトはよわく、また、↑の競合施設の多くも展望を売りにしているので、どうしてもこの線では訴求力に欠けるものがあります。

3.「ぶどう園(ワイナリー)の温泉」としてはどうか・・・
群馬には、榛東村のしんとうワイナリー、中之条の塚田ワイナリー、昭和村の奥利根ワイナリー、館林のつつじの里ワイナリーなどがありますが、いずれも温泉はなく、おそらくここが群馬初のワイナリーの温泉になります。
というか、ワイナリーの温泉じたいめずらしく、東日本では中伊豆温泉 「ホテルワイナリーヒルズ」新潟市 「VINESPA」くらいしか思い当たりません。
なのでこの切り口は差別化がつけやすく有望かも・・・。

ただ、既成の施設をみると、「大家族の食卓」はバイキング714円とたしかに安いもののあまりにも野菜中心で、ベジタリアンはともかく一般人にはややもの足りないような・・・。
ベーカリーは、連れによると「品揃えがありきたりでそそられるものがない。」とのことでした。
ワイナリーが完成していないためか、全体コンセプトがいまいち1本通っておらず、「ぶどう園の施設」というイメージがうすい。

ワインというと、民間人のイメージとしてはおそらくドイツか南欧ということになるでしょう。
醸造するワインの性格にもよりますが、南麓の「クローネンベルク・ドイツ村」が完璧なジャーマンテイストなので、ここは差別化を狙い南仏プロバンス系でいきたいところか・・・。
陽光あかるいこのあたりの土地は、たしかに南仏をイメージさせるものがあります。

そうなると、ほしいのはハーブ園ですが、ここは冬場の冷え込みがきつく、おそらくハーブの主役級、ローズマリーがほとんど越冬できなのが痛いところ。
耐寒性のタイム・ミント・オレガノ系や1年生のセージ、バジル系ならいけるかも・・・。
(ど~でもいいことですが、わが家はローズマリー(Rosmarinus officinalis)が大好きで、20種類以上栽培しています ^^ )

4.「あかぎ風ライン」のベースキャンプとして・・・
合併後ますます市力を増した大前橋市が中心となってPRを進める「あかぎ風ライン」は、スポーツ、釣り、トレッキング、アート、グルメ、温泉などさまざまなメニューをもっています。

「1日何回でも利用OK」という料金を活かし、これらのベースキャンプとできないか。
これを競合施設でやろうとすると、「見晴らしの湯ふれあい館」で1日1,200円(6時間900円)、「スカイテルメ渋川」で1日1,000円(6時間800円)、「あいのやまの湯」で日祝2時間500円以降1時間超過毎150円、「ばんどうの湯」に至っては2時間300円ながら以降1時間超過毎200円加算という、長時間滞在客を無視した料金体系なのでニッチのニーズはあるかも・・・。

8:00 東京の自宅発
10:00 天地の湯着、すかさず温泉で一浴、展望露天で仁王立ち(笑)
11:00 赤城の地蕎麦で早い昼メシ(これ↓で書きます)
12:00 アクティブチームは「あかぎ風ライン」へ出撃/まったりチームは休憩所or園内へ、のち、ゆったり入浴
17:30 アクティブチーム「あかぎ風ライン」から帰還、疲れを温泉で癒す
18:30 レストランでディナー
20:00 天地の湯発
22:00 東京の自宅着、夕食も入浴も済んでいるのであとは寝るだけ
みたいな・・・

そのためには、蕎麦屋と天山の「ざしきぼっこ & 雨宿り」のような落ち着けるレストスペースとカフェがほしいところ。
赤城山麓は、おいしい蕎麦の食べられるエリアとして人気が高まってきているので、ここにも美味しい蕎麦屋があるとよい。

蕎麦通はどんな辺鄙な立地の店でも嗅ぎつけて行く(むしろわかりにくい方が燃える、ここらへんは温泉マニアに通じるところあり(笑))ので、この立地でもまったく問題ありません。
美味い蕎麦を食うと温泉に入りたくなる(あるいはその逆)ので、これは集客の強力な武器になるかと・・・。

また、じつは、赤城山麓はわんこ様系施設の多いところ・・・。
1.「世界の名犬牧場」・・・名犬牧場&北関東最大のドッグラン、ドッグカフェ
2.「クローネンベルク」・・・わんこ用プールやアジリティ(障害物)充実のドッグランとわんこと一緒にバーベキュー
3.「ぐんまフラワーパーク」・・・わんこ様用エチケットセットで同伴可能
4.「赤城メモリアルパーク」・・・大規模なペット霊園
なので、ここでもわんこ様系ニーズに応えると客数が伸びるかもしれません。

ディナーを本気で展開するとなるとやっぱりメニューが大切。
このあたりは一次産品の宝庫で、農産物はいうに及ばず、「赤城牛」「赤城高原豚」「上州地鶏」「赤城のさくらたまご」「赤城大沼のワカサギ」など多彩なブランド産品をかかえているので、これらをベースに自家醸造ワイン&スローフード系プロバンス料理を展開すればかなりの話題を集められる可能性があります。
このあたりは信州東温市のみづほ温泉「湯楽里館」よこの「レストランOH!LA!HO」のメニュー展開が参考になるかもしれません。

あと、周りの農家を結集、農産グループつくって通販固定ファンの現地体験&交流ツアーのベースにする、なんていうのは、今的にはきれいな流れですが・・・(笑)

5.で、なんだっけ?
個人的にこのエリア好きなので、レポというより観光案内みたくなってしもたですが・・・(笑)、
要は、立地からして「わざわざ来させる仕掛け」が大切じゃないか・・・ということ。
有名温泉地はさておき、都会客を引っぱるには温泉よりもなんといってもグルメ、「この前、赤城の地蕎麦屋(ワイナリーレストラン)行ったら、そこにながめとお湯のいい日帰り温泉があってさ・・・」的なサプライズが口コミで効きそう。

二期計画としてワイナリーをはじめいろいろな施設が検討されているよう。
HPによるとオーナーは欧州の「アグリツーリスモ」(日本でいうアグリツーリズム??=農家に宿泊して周辺の農村を観光したり、農業体験をすること)を志向されているようなので、宿泊施設があるとさらに総合力がアップすると思います。

ロケもお湯もスタッフの対応もよく好感度の高い施設。今後さらに人気が高まっていくといいですね。

Na・Ca-塩化物温泉 54.5℃、pH=8.1、湧出量不明(1,540m掘削揚湯)、成分総計=6.16g/kg
Na^+=1721mg/kg、Ca^2+=626.0、Fe^2+=0.5、F^-=2.0、Cl^-=3460、SO_4^2-=151.5、HCO_3^-=18.6、陽イオン計=2365、陰イオン計=3632、メタけい酸=48.8、メタほう酸=116.0 <H22.4.16分析> (源泉名:赤城西麓温泉 天地の湯)

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:なし 循環ろ過:なし 塩素系薬剤使用:なし

〔 2010/10/30UP (2010/10入湯) 〕


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■ 川場温泉 「かやぶきの源泉湯宿 悠湯里庵」



川場温泉 「かやぶきの源泉湯宿 悠湯里庵(ゆとりあん)」
住 所 :群馬県利根郡川場村川場湯原451-1
電 話 :0278-50-1500
時 間 :10:30~20:00
料 金 :1,000円(HPに100円割引券あり)
オフィシャルHP
オフィシャルBlog
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (JTB)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (@nifty温泉)

久しぶりに(^^;)、新設の温泉です。

「かやぶきの源泉湯宿 悠湯里庵」(ゆとりあん)は、民芸調で有名な飲食チェーン時代屋(エコ計画)が2010/03/05にオープンした湯宿で日帰り対応もしています。
エコ計画は、”浅間隠温泉郷”の薬師温泉でも「かやぶきの郷 薬師温泉旅籠」を展開していて、湯宿はここが2軒目か?


【写真 上(左)】 かやぶきの民家が並びます
【写真 下(右)】 エントランスサイン

丘を背負って七棟の茅葺き家屋が建ち並ぶさまはなかなかの壮観。
ちなみにこれらの民家は「全国の由緒あるかやぶき屋敷・民家を長い年月をかけて丁寧に移築してきたもの」だそう。(HPより)


【写真 上(左)】 豪壮な母屋の天井
【写真 下(右)】 館内-1

かやぶき屋根の古民家に和モダンの回廊や内装を取り入れたトレンディな仕上がりです。


【写真 上(左)】 館内-2
【写真 下(右)】 館内-3

やたらに立派な玄関、豪壮な古民家づくりのフロントはいささかこけおどし的な気がしないでもないですが(笑)、なかなかのでき。
料理は「地産地消」をベースにしたもので、日帰りパック3,000円~も設定されています。


【写真 上(左)】 「武尊乃湯」入口
【写真 下(右)】 女湯入口

浴場は「武尊乃湯」(男湯・女湯)「弘法乃湯」(男湯)「里乃湯」(女湯)の3つあって、日帰りで入れるのはフロント右手のギャラリー「時代もの展示処」のおくにある「武尊乃湯」。
右手が男湯、左手おくが女湯で、前に休憩スペースがあります。


【写真 上(左)】 休憩スペースから男湯入口
【写真 下(右)】 シックな浴場

脱衣所は雰囲気あるもののさほど広くなく、団体が入ったらちときついかな?
湯気抜けのよい高い天井、広い窓、木の質感ゆたかなシックな浴場です。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯から露天

手前に木枠石敷き4人の源泉槽と、となりあって同10人弱の内湯があって両槽は少量ですがお湯の行き来があります。
内湯の石は銘石らしく、青味がかったいい色をしています。


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 武尊神社の本殿が見えます

扉を抜けて回り込んだところに内湯からよくみえる露天(木枠赤みかげ石敷4-5人)。
露天の庭園のむこうに武尊(ほたか)神社本殿の屋根が見えます。


【写真 上(左)】 露天-2
【写真 下(右)】 源泉槽

源泉槽はうっすらとイオウの湯の花がでた木の湯口から35℃くらいのぬる湯を投入で槽内注排湯はみあたらず、たぶんほとんどをオーバーフローのかけ流し。
内湯は木の湯口から投入で槽内排湯はよくわからず、よわいオーバーフロー。
露天は石の湯口からの投入+熱湯の側面注入で、底面吸湯口はほとんど引いておらずよわいオーバーフロー。

カランセパ型7、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜11時ではじめは贅沢にも独占、途中から団体が入り15人以上。


【写真 上(左)】 露天の湯口
【写真 下(右)】 源泉槽の湯口

お湯はダントツに源泉槽がよく、つぎに露天、内湯の順かな。
源泉槽のお湯は35℃くらいの絶妙のぬる湯で、ほぼ無色透明。
白とうす茶の湯の花が舞っていて、湯中の指先が青白く発光しています。
芒硝重曹味にイオウ系のたまご味がまじり、石膏臭と甘イオウ臭の絶妙の湯の香が香ります。
カルキは源泉槽ではまったく感じず、露天、内湯ではよわく感じました。

きしきしとヌルすべが拮抗し、とろみも感じられるやわらかで奥ぶかいお湯。
やたらに入りごこちがよく、ぬる湯ということもあって出たくなくなります(笑)。
浴後はお肌つるつるになる美人の湯でもあります。
スペック以上に入りごたえ&含蓄のあるお湯で、下部を濃くしたようなイメージかな?

源泉槽だけでなく、他の浴槽でもそこそこ楽しめるのは立派。
湯づかいに相当気をつかっているようです。


【写真 上(左)】 源泉槽の湯色&湯口
【写真 下(右)】 武尊神社

ここは川場温泉の湯元として知られた「都旅館」の跡地に建てられたもの。
この旅館は日帰り受け入れもしていて、攻めたところ遅かりしすでに廃業、取り壊し工事中で衝撃のロストという、個人的には因縁のお湯です。(2004年10月末をもって廃業)
これで、都旅館の自家源泉は未湯に終わったと思いきや、こういうかたちで復活した可能性があります。

takayamaさんの「群馬の温泉ページ」に掲載されている県薬務課作成の温泉統計(平成11年度温泉利用状況)には、川場温泉で源泉7(内 利用自噴泉2、利用揚湯泉4、未利用自噴泉1)となっています。

自噴・揚湯の別は脇において、源泉総数7を当て込んでいくと、
1.弘法の湯1号(川場村主力共同泉?) 湯原字湯前447-乙
2.弘法の湯2号 湯原字湯前447-甲
3.弘法の湯3号(川場村主力共同泉?) 湯原字湯655
4.弘法の湯④(悠湯里庵) 湯原字湯前乙451-5
5.弘法の湯④-1(悠湯里庵) 湯原字湯前乙451-4
6.宮山温泉(民宿休み石、日帰り不可)
7.丹後の湯(ほたか病院の自家源泉、老人ホーム「ヴィラージュ尾瀬」でも使用?)
8.木賊温泉(緑渓の湯宿「とくさ」(201007リニューアルオープン、日帰り可))
8は場所的に武尊温泉に区分されているとすると、計7で整理がつきます。

なお、2008/10末に閉館した「ふれあいの家 温泉館」(未湯)は、弘法の湯1・3・4・4-1の4源泉の混合泉だったようです。(「ドライブdeまい湯~deまいう~」さんのレポより)
また、「ふれあいの家 温泉館」と同じ敷地にあり、2009/04リニューアル、日帰り受け入れを再開した「ホテルSL」(入湯済未レポ)では弘法の湯1・2・3号の混合泉(泉温10.6℃、総計0.29g/kg)をつかっています。

「いこいの湯」などで入れる共同配湯と思われる弘法の湯1号・3号混合泉は泉温30.8℃、総計280.67mg/kgのアル単。
これに対して掲示分析書は、泉温38.7℃、総計0.29g/kgのアル単で源泉名は弘法の湯④、弘法の湯④-1の混合泉。(泉源所在地は当館所在に同じ。)
成分濃度は近いですが、手持ちの古いガイド本の「旧 都旅館自家源泉」=泉温39℃(100L/min動力)と合致します。
また「旧 都旅館」の紹介記事に「水車のある露天風呂と、内湯にはサウナ、打たせ湯、泡風呂もあり、源泉がふたつあるので2種類のお湯を楽しめる。」(群馬の温泉宿(求人ジャーナル社))とあり、「源泉2本の混合泉」とある当館掲示分析書と合致します。

こうしてみると、悠湯里庵で使用の2源泉はやはり旧「都旅館」自家源泉の可能性が高いと思います。(帰りにヒアリング(^^)しようとしたが、フロントが団体客到着でパニックってたので断念。)

2004年10月末 「都旅館」廃業、のち自家源泉の4・4-1を共同泉として提供。
2008年10月末 4・4-1を混合利用していた「ふれあいの家 温泉館」廃業。
(旧「都旅館」敷地・源泉権買収、「悠湯里庵」開設に向け4・4-1の共同泉利用を停止)
2009年4月  「ホテルSL」リニューアルオープン、4・4-1は使用せず。
2010年3月   「悠湯里庵」オープン、4・4-1を使用。
というような流れが考えられます。(あくまでも個人的推測ですが・・・)

弘法大師によって発見されたと伝わり、古くから「脚気川場に瘡老神」といわれて名湯の名をほしいままにした川場温泉。
正直、「いこいの湯」や「ホテルSL」では、どうしてこのお湯がつわもの揃いの上州で名湯とされていたのかいまひとつ合点がいきませんでしたが、ここのお湯でなるほど納得、文句なしです。(「いこいの湯」「ホテルSL」は循環ということもあるが、「悠湯里庵」の循環槽?でも質感がぜんぜん上。)
尾瀬・片品方面では屈指のお湯で、次回はまったりと源泉槽に浸かりたし。

後半、年輩の団体客が乱入してきましたが、源泉槽には目もくれず、一目散に露天風呂へ。
女湯でも団体客のおばちゃんたちは源泉槽に足を入れ、「ぬる過ぎて入れない」とのたまいつつ、露天に集結していたそう。
「湯温を上げろ」との声が出そうですが、観光客大好きな露天がしっかりしていて、別に加温の内湯もあるので、よもや珠玉の源泉槽が加温されてしまうという暴挙はないかと・・・(笑)
あと、マニア的わがままををいえば(笑)、旧「都旅館」のように2本の源泉を別々につかってもらえると最高なのですが・・・。(ただし、「都旅館」は湯口源泉、浴槽内循環の半循だったらしい。)

武尊神社前にうずたかく積まれた「都旅館」のガレキの山を見て、「これで川場温泉も終わりなのかな・・・?」と思いましたが、このような形で復興がなるとはびっくり。
このあたりは日帰り温泉施設の激戦地ですが、ここは日帰り長時間対応で力を入れているようなので、競争激化が予想されます。
クーポン利用で900円はこのエリアでは評価のわかれるところでしょうが、内容からすると高くはないような気もします。

ここはスキー場もあるし、フルーツ狩りもできるので、これらと合わせたレジャーコースやツアーが組めそう。
じっさい、行ったときにも団体バスが何台か入ってきていました。

団体が入ってくると一気にざわつき、カラン7もすくなすぎるので、団体が入る時間(昼食の前後が多いよう。)を外していくのが正解かと・・・。
雰囲気ばっちり、お湯もレベルも高いので、これから女性客を中心に人気の高まっていく施設だと思います。(というか、Webをみるとすでに相当な人気施設になっている模様。)

アルカリ性単純温泉(Na-Cl・SO4・(CO3)型) 38.7℃、pH=9.2、湧出量:測定せず、成分総計=0.29g/kg
Na^+=73.2mg/kg (92.71mval%)、Ca^2+=4.51 (6.55)、F^-=7.5、Cl^-=41.8 (30.26)、HS^-=1.8、SO_4^2-=52.2 (27.92)、HCO_3^-=15.3 (6.43)、CO_3^2-=24.0 (20.56)、陽イオン計=78.8 (3.44mval)、陰イオン計=148 (3.90mval)、メタけい酸=58.9、硫化水素=0.0 <H22.2.2分析> (源泉名:川場温泉 弘法の湯④と弘法の湯④-1の混合泉)

〔 館内掲示 〕
「開湯伝説」
川場温泉は、霊峰武尊山の南麓にあり、弘法大師が日光に赴く途中発見されたと云う伝説があり、昔、弘法大師がこの地を訪れた際に老婆の家にとめてもらった。
その時に老婆は旅の疲れを癒す風呂がない事を詫びたところ、弘法大師が杖で地を着くと、お湯が湧き出したとの開湯伝説をもつ。
源泉も「弘法乃湯」と呼ばれ、昔から「脚気川場」の霊泉として、最も古い歴史をもっています。

〔 HP掲載 〕
川場温泉は源泉が2本あり、アルカリ性単純温泉のお湯は美肌効果に良い泉質(pH値9.2)となっております。
悠湯里庵には武尊乃湯・弘法乃湯・里乃湯と三つの湯屋があり、それぞれ内湯・露天風呂を兼ね備えており、源泉掛け流しのお湯をお楽しみいただけます。

■ブランドグルメ
〔 川場のブルーベリー 〕
フルーツの里として知られている川場村ではブルーベリーも栽培されていて、かつてブルーベリーの全国大会が開かれたこともあるそうです。
また、群馬県で育成された大粒品種「おおつぶ星」「あまつぶ星」も栽培されています。
村内に農園がありますが、ブルーベリーを手軽に楽しめるのが「道の駅 田園プラザ」内のブルーベリー公園。7月初旬~8月初旬ごろまで無料で体験摘み取りができます。
「道の駅 田園プラザ」ではジャムやソフトクリームのほか、新商品のブルーベリームース「ほたかの雫」も販売されています。

〔 2010/10/25UP (2010/06入湯) 〕


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■ 川場温泉 「川場温泉センター いこいの湯」 〔 Pick Up温泉 〕



川場温泉 「川場温泉センター いこいの湯」
住 所 :群馬県利根郡川場村川場湯原482
電 話 :0278-52-2051
時 間 :10:00~21:00 / 第2水休
料 金 :300円/4h
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (るるぶ.com)
紹介ページ (湯まっぷ(求人ジャーナル社))

弘法大師による開湯伝承をもつ古湯、川場温泉は、古くから「脚気川場に瘡(かさ)老神」といわれ療養につかわれてきました。
地元の利用がメインだったようで、大きな温泉街を形成することもなく、地味な存在の湯場です。
川場温泉の老舗日帰り施設「いこいの湯」は、川場村の中心エリアにあって、民家風の外観のこぢんまりとした佇まい、客層もほとんど地元客中心と思われます。


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 脱衣所

浴室は、きもち高台にあって二面に窓があるのでまわりの田園風景が見渡せます。
石枠タイル貼10人以上の浴槽がひとつとシンプル。
岩の湯口からの大量投入+ジェット×2からの注入、側面&底面吸湯でごくわずかなオーバーフローはおそらく循環かと・・・。
求人ジャーナル社の「群馬・栃木・埼玉 日帰り温泉199軒」には、「加水なし、加温あり、循環あり、消毒なし」と記載されています。
カラン5。雪晴れの土曜昼ごろで2人~独占と空いていました。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口

無色透明のお湯は無味無臭で、きもちヌルすべのあるやわらかなお湯。
カルキ臭はないものの、いまひとつインパクトが感じられなかったのは循環のせいかな。
泉温30.8℃なので、冬場の加温は必要だと思いますが、やはり燃料代を考えると循環にせざるを得ないのでしょうか。

かけ流しできれば、本領を発揮して阿武隈の湯岐や東信の沓掛のようなうすめぬる湯の名湯になるような気もしますが・・・。
(脚気の療養には30℃のぬる湯に延々と浸かっていたように思えますがどうなのかな?)


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 温スタ

建物の裏手には温泉スタンドもありました。(料金不明)

アルカリ性単純温泉(Na-SO4・Cl型) 30.8℃、pH・湧出量不明、成分総計=280.67mg/kg
Na^+=62.6mg/kg (82.18mval%)、Ca^2+=9.6 (14.50)、F^-=5.7、Cl^-=38.2 (30.42)、SO_4^2-=56.0 (52.96)、HCO_3^-=31.7 (14.65)、陽イオン計=74.87 (3.31mval)、陰イオン計=146.0 (3.55mval)、メタけい酸=55.6、メタほう酸=4.2 <H2.1.26分析> (源泉名:川場温泉弘法の湯1号泉と3号泉の混合泉)

■ブランドグルメ
〔 田園プラザミート工房のソーセージ 〕
「道の駅 川場田園プラザ」内のミート工房でつくられるソーセージ。
ドイツで開催された第10回国際ソーセージ製品品質コンテストで最高賞の金賞を受賞した工房長、平野真樹氏のもとでつくられ、品質に定評があります。
とくに道の駅で食べられる「山賊焼」はここでつくられたハム、ソーセージ、ベーコンなどを鉄板で焼いたもの。安くて美味しくてボリューム満点の人気アイテムです。

〔 2010/10/25内容補強のうえUP (2005/12/27レポ (2003/02入湯)) 〕


E139.6.59.450N36.42.23.700
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■ 高原千葉村温泉 「高原千葉村」 〔 Pick Up温泉 〕



高原千葉村温泉 「高原千葉村」
住 所 :群馬県利根郡みなかみ町相俣2325 (旧 利根郡新治村)
電 話 :0278-66-0561
時 間 :日帰り入浴不可
料 金 :同上
オフィシャルHP
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)

北毛、新治の山ふかく、温泉好きを惹きつける名湯があります。
この新治エリアでは屈指のイオウ泉は千葉市の保養施設「高原千葉村」の自家源泉ですが、日帰り開放していないので入湯するにはよんどころなく宿泊することになります。
これは2009年1月、一郷一会のオフで宿泊したときのレポです。


【写真 上(左)】 ロビー
【写真 下(右)】 客室

広大な敷地のなかに、市民ロッジ、青少年自然の家、林間キャンプ場、スポーツ施設が点在しています。
また、宿泊者のみに滑走が許されるという超レアなスキー場もあります。
千葉市民優先ですが、空きがあるときは市民以外も宿泊OK。
なお、冬場は猿ヶ京、水上どちらから入っても圧雪道のことが多いので、雪道対応必須。(道幅は広いです)

公共施設然とした飾り気のない館内ですが、よくメンテされています。


【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 脱衣所

浴場は右手男湯、左手女湯で固定制。公共保養所なのに25時まで入浴可は立派。
窓の広いゆったりとした浴室に、12人は優にいけるみかげ石づくりの豪勢な浴槽。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 女湯

石の湯口からさわれないほどの熱湯をかなりの量投入で槽内注排湯はたぶんなく、ざんざこオーバーフローのかけ流し。
カラン9、シャワー・シャンプーあり。ドライヤーなし。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 ざんざこです

翠がかった白色の透明度50~60cmほどのにごり湯ですが、青味がかったり透明度が増したり、刻々と色味が変化していくのはさすがに硫黄泉。
石膏味+たまご味+弱苦味+微アルミ味、しぶ焦げイオウ臭が明瞭でうらに僅微金気臭。石膏泉系きしきしの上にイオウ泉のスルスルが乗る湯ざわり。
あたたまり感はさほどつよくはないものの、浴後冷めない質感の高いお湯です。


【写真 上(左)】 男湯の湯口&湯色
【写真 下(右)】 女湯の湯口&湯色

このお湯の特徴はやはりイオウ成分で、総硫黄=11.3mg/kgは近くの川古や広河原(入湯済未レポ)よりはるかにつよいもの。
なお、S60.1分析ではHS^-は記載なしの硫化水素型でしたが、H10.2分析(型の記載なし)では硫化水素よりHS^-が多く、浴感からしてもHS型のような感じがしました。


【写真 上(左)】 男湯の湯色-1
【写真 下(右)】 男湯の湯色-2

ベースは名湯のほまれ高い川古温泉に近く、これにしっかりとしたイオウが乗るのですから悪かろうはずがありません。
また、純石膏泉型の硫黄泉は意外にすくないので、なかなかの貴重版かと・・・。
なお、やませみさんの情報によると、この源泉は「1975年の掘削で当初は自噴していたらしいですが、今は動力揚湯に変わっています。」(温泉みしゅらん掲示板2004/03/11)とのこと。


【写真 上(左)】 男湯の浴槽
【写真 下(右)】 泉源小屋?

キャラの立ったお湯なので日帰り開放してくれれば温泉好きの話題をさらうこと必至、宿泊客チェックイン前の数時間でも対応してくれるとありがたいのですが・・・。
(HPにも館内にも「宿泊者以外入浴不可」とあり、日帰りトライする温泉好きがけっこういるのかも・・・。かつてわたしもそのひとりでしたが・・・(笑))

含硫黄-Ca-硫酸塩温泉 25.3℃、pH=8.38、湧出量不明、成分総計=1.4g/kg
Na^+=86.8、Ca^2+=329、Fe^2+=0.10、Cl^-=28.0、HS^-=10.7、SO_4^2-=860、HCO_3^-=38.2、CO_3^2-=9.0、陽イオン計=419、陰イオン計=947、メタほう酸=8.1、遊離炭酸=0.3、硫化水素=0.6 <H10.2.10分析> (源泉名:高原千葉村温泉 千葉源泉)

含硫黄-Ca-硫酸塩温泉(硫化水素型) 25.5℃ *、pH=8.9、約91L/min動力揚湯、成分総計=1,533.12mg/kg
Na^+=87.0mg/kg (17.29mval%)、Ca^2+=355.0 (81.43)、Fe^2+=0.64、Cl^-=40.6 (5.32)、HS^-=-、SO_4^2-=920.0 (88.85)、HCO_3^-=48.8、CO_3^2-=12.0、陽イオン計=447.44 (21.86mval)、陰イオン計=1022.58 (21.61mval)、メタほう酸=10.、遊離炭酸=35.3、硫化水素=14.4 <S60.1.19分析> (源泉名:高原千葉村温泉 千葉源泉)
*):湧出口測定27.2℃/H16.10.20

<温泉利用掲示>
加水:あり 加温:常時加温 掛け流し方式 殺菌処理方式:なし

〔 2010/10/03UP (2009/01入湯) 〕


E138.53.43.720N36.44.49.910
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■ 四万温泉 (奥四万) 「こしきの湯」 〔 Pick Up温泉 〕



四万温泉 (奥四万) 「こしきの湯」
住 所 :群馬県吾妻郡中之条町大字四万4400-27
電 話 :0279-64-2810
時 間 :10:00~17:00 / 第2水休 〔12/1~3/31の冬期休業〕
料 金 :400円
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)

四万川ダムの予備調査時に四万温泉の奥で湯の泉泉源が発見され、その野湯「湯の泉」(ゆのせん)は野湯マニアを中心に大にぎわいとなりました。(筆者未湯)
なにかと話題の多かった「湯の泉」は2004年に閉鎖されましたが、現在、この施設やゆずりは地区に引湯されています。
ゆずりは地区のほとんどは「山鳥の湯」源泉と混合されているのに対し、ここは単独使用されている貴重なお湯。


【写真 上(左)】 四万川ダム
【写真 下(右)】 説明板

四万川ダムのダム湖、奥四万湖の湖畔、ダム資料展示館「四万せせらぎ資料館」に併設されている町営日帰り施設です。
これまで四万温泉の最奥は日向見地区でしたが、いまはこの施設が最奥となっています。
ただ、四万川の渓流沿いに点在する四万の温泉街とはロケ的に一線を画しています。

施設はいかにも公共系らしい無機質なものですが、よく清掃されてきもちよく、かなり広めの休憩所も併設されています。


【写真 上(左)】 休憩所
【写真 下(右)】 奥四万湖

ダム湖にしては綺麗な色をしている奥四万湖を眺められるなかなかのナイスロケ。
奥四万湖はダム湖ながら雰囲気よく、あたりは開けて爽快なロケーション。
湖側に露天をつくったら眺望露天として人気を集めること必至ですが、それは贅沢な注文か・・・。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 男湯

みかげ石+タイル造3-4人の浴槽で、白い石膏の析出のでたみかげ石の湯口から42℃ほどの源泉を20L/minほどもしずかに流し込み、浴槽ふち全面からさわさわと流れ出しています。
槽内注排湯はなく、お湯の鮮度感からみても文句なしのかけ流しでしょう。

カラン3、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
日曜15時で独占~4人。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 潤沢なオーバーフロー

ややぬるめのお湯は無色透明で湯中にはこまかな気泡が舞い、指先が青白く発光しています。
かすかな石膏味とよわい石膏臭。
よわいヌルすべに弱きしをまじえ湯ざわりやわらかな、入っていてすこぶる快感度の高いお湯です。
スペックのわりに力を感じるお湯で、中程度のアワつきもありました。

湯元の野湯「湯の泉」に入ったことがないので言い切れないのですが、2km引湯したにしてはかなりの鮮度が保たれていると思います。
また、お客がわりにすくないことも鮮度維持にプラスしているのでは・・・。

四万のなかではもっとも清澄なイメージのお湯かと・・・。
四万は比較的各エリアの泉質が似ているので、ハシゴすると湯質的に飽きがくることがありますが、ここと、金気のつよい新湯「河原の湯」を組み込むと湯めぐりに変化がでると思います。

単純温泉(Ca・Na-SO4型) 42.81℃、pH=8.2、湧出量不明、成分総計=0.97g/kg
Na^+=100mg/kg、Ca^2+=191、Cl^-=49.3、SO_4^2-=578、HCO_3^-=11.6、CO_3^2-=6.97、陽イオン計=295.79、陰イオン計=646.63、メタけい酸=28.8 <H7.12.15分析> (源泉名:四万温泉 湯の泉)

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:あり(気温の低い期間のみ) 循環ろ過装置使用:なし 消毒処理:なし

〔 2010/09/15UP (2006/05入湯) 〕


E138.47.3.843N36.41.42.653
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■ 天然前橋温泉 「クア・イ・テルメ」 〔 Pick Up温泉 〕



天然前橋温泉 「クア・イ・テルメ」
住 所 :群馬県前橋市関根町31-2
電 話 :027-233-0202
時 間 :9:00~23:00 / 不定休
料 金 :650円/3h (日祝・繁忙期 650円/2h)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (MAPPLE 観光ガイド)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (るるぶ.com)

群馬大そばの整形外科医院が併設する変わりだねの日帰り温泉施設。
ここは2003年にレポしていますが、その後数回行き、2008年にじっくり入ったので、そのときをメインに書いています。


【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 銘板

病院っぽい外観ですが、ウッディな館内はきもちスポーツクラブ風で暗さはありません。
受付は医院と共通で、問診票記入で入湯税50円が免除(で、実質600円)となるのでいそいそと書きました ^^)


【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 浴場入口(2003)

2階に浴場、上層階にはアンチエイジング関連施設などがあって全館禁煙です。
窓の広いあかるい浴室は、赤みかげ石をふんだんにつかった豪勢でゆったりしたもの。
風情はさほどないものの機能的に構成されたつかい勝手のいい浴室で、入ったとたんにただようアブラ臭に期待が高まります。


【写真 上(左)】 浴場(2003)
【写真 下(右)】 大浴槽(2003)

浴槽はすべて赤みかげ石枠タイル貼。
大浴槽(20人以上、半身浴×3付)、ジャグジー槽(ややぬる、3-4人)、歩行浴槽(ぬるめ、大人気!)、打たせ湯2本、広いサウナ、水風呂(浴感に特徴ないがかけ流しできもちいい)と多彩ですが露天はありません。

大浴槽は石の大きな湯口から大量投入&底面・側面注入で、よわいオーバーフロと底面吸湯。
ジャグジー槽は強力ジェット注入+底面注入でオーバーフローなくたぶん槽内排湯。
歩行浴槽は底面注入でオーバーフローなくたぶん槽内排湯。

カランが40以上も並ぶのは壮観。シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜14時で10人程度(2003年)、土曜16時で10人程度(2008年)でした。

お湯は浴槽ごとにかなり差があります。

大浴槽は適温で、うす緑色でわずかにうす茶の浮遊物。(ぬるめのお湯は、緑黄色でややにごりがあり、青のり様の浮遊物(2003年))
投入・吸湯量が時間とともに変動する複雑な湯づかいですが、鮮度感はさほど高くなく循環ベースかと・・・。
味不明、独特のアブラ臭でツルすべときしきしが入りまじり、肌にくい込むような土類重曹泉的な重厚な浴感。

ジャグジー槽は、大浴槽より濃く、歩行浴槽よりはうすい感じ。
ただでさえつよいアブラ臭がジャグジーで撹拌されて、さらに強烈なものになっています。
アブラ臭マニアにはたまりません(笑)

歩行浴槽はつねに誰か歩いていたのでじっくりと確認できなかったのですが、黒みを帯びた緑色でたぶん黒と茶色の浮遊物あり。
強アブラ臭に薬品臭or臭素臭+ヨウ素がまじる強烈な温泉臭で、かなりつよいとろみがあります。

かけ湯槽は、強アブラ臭+弱ガス臭+微イオウ臭のすこぶるよさげな温泉臭。
つよめの塩味に中苦味をまじえて、ここのお湯がベスト。

お湯のよさは、かけ湯槽 > 歩行浴槽 > ジャグジー槽 = 大浴槽かと。


【写真 上(左)】 大浴槽の湯口
【写真 下(右)】 寝湯

ここのお湯の特長はやはりアブラ臭でしょう。
粘土臭と石油臭と樹脂臭と臭素臭を絶妙にブレンドした王道系アブラ臭で、それに微イオウ臭や墨臭、焼タイヤ臭までも加わるすこぶる複雑なもの。
香りのつよさはくらぶち相間川、香りのよさはかつてのしんとう高山いぶきに匹敵する逸品です。

弱いツルすべのあるお湯は温まりますが、ほてりはさほどありません。
でも、みっしりとした濃度感とアブラ臭に負けて長湯不可、浴槽まわりにはトドが群生 ^^)

欲をいえば湯づかいのいい、かけ湯槽や歩行浴槽なみのコンディションの普通浴槽がほしいところですが、アブラ臭王国、群馬平野部を代表するお湯なので、アブラ臭マニアは必湯かと・・・。

Na-塩化物温泉、65.4℃ *1、pH=8.3、湧出量不明、成分総計=6.45g/kg、Na^+=2148、Ca^2+=354、Fe^2+=0.09、F^-=3.3、Cl^-=3710、HCO_3^-=29.9、CO_3^2-=8.4、陽イオン計=2518、陰イオン計=3755、メタけい酸=59、メタほう酸=113 <H10.8.27分析> (源泉名:医王薬師の湯)
*1) HPによると、揚湯試験時で68℃、自噴温度時58℃とのこと。

<温泉利用掲示>
加水:運動浴(歩行浴槽)のみあり 加温:熱交換により随時 循環ろ過装置使用:「浴槽沈殿物質を常時除去する為のろ過循環」 高温消毒:あり

■ブランドグルメ
〔 登利平の鳥めし 〕
有名な”焼きまんじゅう”にしようかと思いましたが、「渋川ベスト」説もあるので、個人的に愛用している「登利平」にしました(^^)
群馬県人では知らない人がいないほどの有名店で県内各地にお店があり、本店は前橋。
メニューは多彩ですが、なんといってもおすすめは、鳥めし「松重」&「竹重」。
お持ち帰り弁当の人気も高く、「松重」は「鳥めし弁当 松」、「竹重」は「鳥めし弁当 竹」と名を変えます。
「松重」は厚切りのもも肉入りでボリュームあり。「竹重」は薄切り肉のあっさり系。
群馬県人のtakayamaさんによると、地元群馬では、「松」派と「竹」派が熾烈な抗争を繰り広げているとか・・・(笑)

ポイントはなんといっても創業時から伝わる「秘伝のたれ」。
このたれの作り方は、登利平の中でも数名しか知らないとか・・・。

個人的には、愛用していた鶴ヶ島店が先日閉店してしまったのはひじょ~に痛い!

〔 2010/08/14UP (2008/01入湯) (2003/01/28レポ (2003/01入湯)) 〕


E139.3.13.280N36.25.48.890
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■ 北軽井沢温泉 「絹糸の湯」



<北軽井沢温泉 「絹糸の湯」>
(群馬県吾妻郡長野原町応桑1544-150、10:00~21:00(要事前確認)、不定休、1,000円(HPに200円割引券あり、7月より新料金導入)、0279-85-2641)
オフィシャルHP
紹介ページ (関連ブログ)

超ひさしぶりに新設の温泉です(^^;)

2010/05/01にオープンした北軽井沢の日帰り温泉施設。
ONKEN21さんのレポあり。

場所はかなりわかりにくいです。
軽井沢方面からだと北軽井沢のメイン道路R146で「北軽井沢交差点」をすぎて2kmほど行った軽井沢オートキャンプ場の交差点を左折(看板あり)。
あとはときおり出てくる看板に従っていくとなんとなく着きます(笑)。


【写真 上(左)】 入口の看板
【写真 下(右)】 のぼり

入口はジャリ道ですが、手前に電照看板があるのでたぶん問題なし。
ただ、その前のアプローチ看板が電照かどうかわからないので、夜の初訪はきびしいかも。
長野原方面からのルートは不明。(たぶん看板があると思う。)

すりばち状の地形、母屋のうえに年季入ったリゾマン?がそびえ立つ不思議な風景。
建物のつくりは何となく無機質で、かつての緑営グループの施設のよう。


【写真 上(左)】 館内
【写真 下(右)】 脱衣所

玄関右手に受付、正面右手が食堂、左手手前が女湯、おくが男湯です。
こぢんまりとした脱衣所の窓から、予想外に広い露天が見えてびっくり。


【写真 上(左)】 脱衣所から露天
【写真 下(右)】 立派な露天です

扉をあけると露天、施設規模に見合わないほどの広くて立派な露天です。
まわりのロケはよさそうですが、目隠しの高い塀に囲まれているのは惜しいところ。
それでもスペースじたいが広いので、開放感はバッチリあります。
ふしぎな形をした数10人はいける鉄平石づくりの露天です。


【写真 上(左)】 内湯-1
【写真 下(右)】 内湯-2

内湯はこぢんまりしていますが、木組みの天井が高くて湯気の抜けよく居ごこちよし。
浴室に入ったとたんに独特の湯の香につつまれ、期待が高まります。

石造タイル貼7-8人の浴槽はふかめで入りごこちのいいもの。
カラン10、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜17時で一瞬独占~3人と空いていました。


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 露天-2

内湯は赤茶に色づいた岩組のなかのパイプからかなりの量のやや熱湯を投入。槽内注排湯は見あたらず、排湯口への上面排湯はかけ流しでしょう。
露天は投入湯口はなく、数ヶ所からの熱湯大量底面注入で槽内排湯不明。排湯口への上面排湯で、お湯の感じからしてかけ流しでは?
ただ、露天にも投入湯口がほしいところ。

お湯は露天で適温~やや熱、内湯でややぬる。
お湯のイメージは内湯と露天でさほどかわりませんが、きもち内湯のほうが鮮度がいいかな?
これだけの巨大露天で、内湯に匹敵するほどのコンディションを保つとはある意味驚異。
58.5℃、400L/minという源泉の力がいかんなく発揮されている感じ。

透明度40cmほどの緑がかった黄土色のにごり湯には茶色のこまかな浮遊物がただよって、重炭酸土類泉的な色味。
内湯湯口そばではこまかい気泡がただよいアワつきもありました。

重曹味+弱塩味+微旨味+僅微苦味の複雑な味。
粘土系土類臭+微アブラ臭+弱金気臭で、内湯湯口では金気臭が卓越しています。
いかにも重炭酸土類泉系の焦げ臭がしそうなお湯ですが、これはほとんど感じられませんでした。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 内湯の湯色

湯ざわりは土類系のぎしぎし湯かと思いきや、意外にツルすべがつよく、ややぬるの内湯では入ってしばらくは軽快な浴感も感じます。

でも本質は硬質で湯ざわりハードなお湯とみました。
濃度感はさほどでもないですが、あたたまりがハンパじゃなく、長湯できません。
それでもトドになり再突入したくなるあと曳き系のお湯でもあります。
浴後は熱がなかなか抜けず、夏場はきつそうですが、肌がつるつるになります。
「凶暴そうに見えて、一瞬やさしく、でもやっぱり凶暴」(笑)なお湯かと・・・。

濃度感のわりにお湯の力感がつよく、なんとなく正苦味泉的なニュアンスを感じました。
で、成分濃度の見当がつかないのですが、味からすると2g/kgほどか?

ツルすべつよめなあたりはおなじ北軽にある「ホテル軽井沢1130」に近いですが、1130が重炭酸土類泉的なのに対して、こちらは正苦味泉的。
湯色はくらぶち相間川温泉に似ていますが、お湯のイメージは奥軽井沢温泉(ホテルグリーンプラザ軽井沢/Na-硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩泉)をうすめたような感じかな?。

泉質は塩化物泉。
分析書の掲示がなく、フロントにもなかったので詳細不明ですが、かなりの比率で硫酸塩と重曹分を含んでいると思います。

それにしても、オープン間もない土曜の夕方なのにこの空き方はどうなのかな?
手ごろな日帰り温泉施設がすくない北軽エリアなので、そこそこマーケットはあるかと思いますが、フリのお客をメイン道路R146からどう引き込むかがいちばんの課題かな?
国道沿いにいくつか看板出してるし、コンビニにパンフも置いてあるし、営業努力している感じはするのですが・・・。

それと料金1,000円とるんだったらやはりサウナ&水風呂がほしいところ。
じっさい、連れは一緒に入った人に「サウナはないの?」と尋ねられたとのこと。
施設拡充計画があるようなので、ここらへんは検討課題かも・・・。(でも、客数がないとサウナは運転コストがきびしいし、むずかしいところか・・・)

露天はどこに出してもはずかしくない内容なので、マスコミの広~い露天特集などでとりあげてもらうと、露天好きのファンが増えていくかもしれません。
施設的にはいまいち決め手に欠けるきらいはあるものの、お湯じたいはかなりいいので、個人的に応援したい施設ではあります。

温泉分析書の掲出はないのに、なぜか温泉の構造についてのパネル掲示はあります。
Na-塩化物温泉(低張性・中性・高温泉) 58.5℃、pH=6.9、400L/min(1,000m掘削揚湯) <温泉名:北軽井沢温泉絹糸の湯>

北軽井沢にはナゾの源泉が多く、以前温泉みしゅらん掲示板で話題になったことがありました。
やませみさんのデータ(下記、温泉みしゅらん掲示板2005/11/03より引用)によると、長野原町応桑には下記の2つの源泉がありますが、どちらも塩化物泉ではなく、また、ここは平成19年4月の掘削なのでまったく新規の源泉だと思います。

■応桑温泉 源泉1(利用0) メタけい酸の項で該当
 源泉データなし 湧出地不明
■北軽・応桑温泉 源泉1(利用0)
 かくれの湯 H06 応桑字御所平1985-172
  Na・Mg-Cl・HCO3温泉 -℃ pH=7.4 - L/min 801.1m動力
  ER=3.67 TSM=4.606

■ブランドグルメ
〔 浅間ベリー 〕
日本原産のベリーで正式名はクロマメノキ。
浅間山麓に多く自生したことから、かつては浅間ベリー、浅間ぶどうと呼ばれ、特有の酸味が軽井沢名物として親しまれたもの。
現在では自生がすくなくなり、国立公園内では採取が禁止されているため、食べるには自分で栽培する以外になさそうです。
暖地での栽培はむずかしそうですが・・・。

〔 2010/07/03UP (2010/06入湯) 〕


E138.34.57.930N36.29.5.670
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■ 湯宿温泉 「窪湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<湯宿温泉 「窪湯」>
(群馬県利根郡みなかみ町(旧 新治村)新巻、16:00~21:00(日によって変動あり)、不定休、100円(維持協力金)、0278-72-2611(みなかみ観光協会))
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

北毛の名湯、湯宿温泉には「窪湯」「小瀧湯」「松の湯」「竹の湯」の4つの共同浴場があります。


【写真 上(左)】 湯宿温泉の看板
【写真 下(右)】 夜の窪湯

「窪湯」はそのなかでいちばんメジャーなお湯で、温泉街のまんなかあたりにあります。
湯宿の共同浴場はふつうは施錠されていて、地元の方に頼んで入れさせていただくか、宿泊してお宿にかぎを借りるか、かぎが開いている(扉に木板が挟んである)ときしか入浴できません。
ここも、夕方でもかぎが開いていないことがあり、知名度のわりに入浴難易度は高め。
(むしろ、「小瀧湯」の方が開いていることが多い。)


【写真 上(左)】 入浴者の心得
【写真 下(右)】 浴槽-1

無人なので、浴槽手前にある「善意の箱」に100円以上を入れてから入浴します。
場内には「この共同湯は、湯宿区民のお金と、奉仕と、郷土愛によって維持されています。湯宿区民以外の方はみんなが気持よくたのしくはいれる共同湯の維持管理のために入浴に際し『善意の箱』に感謝の気持を投入して下さい。 湯宿共同湯維持会」という掲示。

狭めの脱衣所から石づくりの渋い浴場がみえます。
浴槽は湯宿の共同浴場ではいちばん大ぶりで、伊豆石?造7-8人くらいのたっぷりふかめで入りごこちのいいもの。
メジャーな共同湯なので、かぎが開いているときはそれなりに入浴客がいます。
このときは土曜17時で一瞬独占~5人。
カラン5くらい、シャワー・シャンプー・ドライヤーなし。

右手の樹脂パイプの湯口からゲキ熱源泉を投入、べつに左手おくに石膏の析出の出た石&樋の湯口からの熱湯少量投入があります。
おくの湯口のうえにはコップがおいてあります。
オーバーフローはないですが、パスカル方式の排湯でかけ流しでしょう。


【写真 上(左)】 浴槽-2
【写真 下(右)】 窪湯源泉のタンク

うすく青味がかってきれいに澄み切ったお湯はかなり熱めですが、湯宿の他の共同浴場にくらべるとまだまし(笑)。
湯の花はほとんどなく、湯中の指先がしっかりと青白く発光しています。

芒硝系特有ののどにスルスル入っていくような味とやわらかな芒硝石膏臭。
硫酸塩泉系のつよいきしきしにしっかりとしたとろみとよわいヌルすべが絶妙にまじります。
異様につよいあたたまりは湯温だけでなく、やはり硫酸塩成分が効いているかと。

浴槽の大きさのわりに浴客が多く、投入量はさほどでもないので、他の湯宿の共同浴場にくらべると鮮度感はよわい方。
でも、湯宿のお湯はゲキ熱新鮮湯より、人肌に揉まれたお湯のほうがやわらかくしっくりくるような気もします。

さすがに名湯、湯宿。
ビシッとくる存在感と格調の高さは北毛でも屈指。
たたずまいといい、お湯といい、共同湯マニアは落とせないお湯だと思います。

Na・Ca-硫酸塩温泉 59.1℃、pH=8.0、湧出量測定不能(自然湧出)、成分総計=1.31g/kg、Na^+=227mg/kg (55.34mval%)、Ca^2+=156 (43.63)、F^-=4.1、Cl^-=120 (18.43)、SO_4^2-=693 (78.57)、陽イオン計=388 (17.8mval)、陰イオン計=838 (18.4mval) メタけい酸=60.6、メタほう酸=6.1  <H5.8.6分析> (源泉名:窪湯)
※ 「金田屋旅館」でゲットした分析書を記載。

〔 2010/06/08UP (2008/09入湯時をベースに作成) 〕


E138.54.58.372N36.41.49.184
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■ 草津温泉 「泉水館」 〔 Pick Up温泉 〕



<草津温泉 「泉水館」>
(群馬県吾妻郡草津町草津478、10:00~18:00(要時間確認)、不定休、700円、0279-88-2216)
紹介ページ (ゆもみネット)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (群馬の温泉宿(求人ジャーナル社))

草津十二湯のひとつ「君子の湯」という自家源泉をつかうお宿で日帰り入浴可。
100軒以上の湯宿を擁する草津ですが、自家源泉をもつ宿は意外にすくなく、確認できた範囲では、ホテルみゆき「みゆき源泉(第一・第二)」、極楽館「大日の湯」、ての字屋「ての字屋源泉」、草津館「若乃湯」と、ここ泉水館「君子の湯」のみです。 

ちなみに、草津の多くの宿は万代鉱源泉と湯畑源泉を使用しています。(各旅館の使用源泉は→こちら
なお、「草津十二湯」とは、滝の湯、松の湯、熱の湯、白旗の湯、千代の湯、鷲の湯、地蔵の湯、御座の湯、君子の湯、金比羅の湯、凪の湯、煮川の湯を指すよう。
館内掲示によると、江戸時代、金刀比羅宮を勧請したこのあたりに豪壮な料亭「桐屋」が営まれ、奥庭の霊泉は”君子乃湯”と命名されて、草津十二湯の一つに数えられたそうです。
当時民衆の声で「草津にゆかば金刀比羅様に願かけて、君子の湯で真まで暖まり泉水眺めて一杯飲むは此世の極楽」との語り草があったとのこと。

草津の目抜き通りのひとつ、湯畑から西の河原公園へ抜ける「西の河原(公園)通り」で、ひときわ有名な「まんじゅう攻撃」(^^;;)を繰り出すまんじゅう屋さんの西の河原公園寄り。以前レポした「凪の湯」にもほど近いところ。

江戸時代に栄えた茶屋「桐屋」の伝統を今に受け継ぐ老舗の和風旅館(群馬の温泉宿(求人ジャーナル社)より)とのことで、入口からして落ちついた雰囲気。
通りからやや奥まっていて、宿の手前には泉源らしきものがありました。


【写真 上(左)】 説明板
【写真 下(右)】 玄関

日帰り客が多いらしく、お宿の対応はフレンドリーかつ手慣れたもの。

廊下のおくに男女別の浴室。
階段を下って脱衣所、さらに数段おりると総木造の風格ある浴場で、浴槽手前には「草津十二湯 君子の湯」という渋い木板の看板が掛かっています。
階段を下りていく浴場はたいてい雰囲気よくお湯もハズレが少ないのですが、ここもそのジンクスどおりでした。


【写真 上(左)】 浴場
【写真 下(右)】 草津十二湯の看板

左手に3-4人、右手に5-6人の木の浴槽がとなりあってふたつ。
ともに金属パイプから投入、槽内注排湯なしでざんざこオーバーフローのかけ流しで、お湯の鮮度は右手浴槽のほうがいいです。


【写真 上(左)】 左手浴槽
【写真 下(右)】 右手浴槽

カラン2、シャワー・シャンプーあり。
土曜14時で独占でした。


【写真 上(左)】 左手浴槽の湯口
【写真 下(右)】 右手浴槽の湯口

お湯はどちらもほぼ適温で、緑白色にうすにごり、白い湯の花がたくさん浮遊しています。
草津らしい明瞭なレモン味に甘味をまじえ、つよいラムネ臭が香り立ちます。
このとき草津のいくつかのお湯をまわりましたが、ここのラムネ臭が最強でした。
酸性泉らしいぬるぬるした湯ざわりながら、攻めてくる感じはよわく、かなりのあと曳き湯。


【写真 上(左)】 湯色&湯口
【写真 下(右)】 右手浴槽から洗い場

さすがに歴史を誇る自家源泉。
この時入ったお湯でも「煮川の湯」と肩をならべるほどの存在感がありました。
この貴重な自家源泉を日帰り客にも開放してくれるのはありがたいこと。
温泉好きなら外せないお湯かと思います。

酸性・含硫黄-Al-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型) 46.8℃、pH=2.2、湧出量測定せず(自然湧出)、成分総計=1.40g/kg、H^+=7.77 (35.55mval%)、Na^+=60.2mg/kg (12.07mval%)、Mg^2+=28.7 (10.90)、Ca^2+=65.0 (14.97)、Mn^2+=1.34、Fe^2+=10.9、Al^3+=40.2 (20.62)、F^-=12.1、Cl^-=309 (41.41)、SO_4^2-=513 (50.70)、HSO_4^-=99.3、陽イオン計=247 (21.7mval)、陰イオン計=933 (21.1mval)、メタけい酸=206、メタほう酸=7.9、硫酸=1.4、硫化水素=3.0 <H11.4.9分析> (源泉名:君子乃湯)

〔 2010/05/30UP (2007/02入湯) 〕


E138.35.47.240N36.37.14.130
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■ 老神温泉 「穴原湯 東秀館」 〔 Pick Up温泉 〕



<老神温泉 「穴原湯 東秀館」>
(群馬県沼田市(旧 利根村)利根町老神、11:30~19:00(要事前確認)、時間要問合せ、500円、0278-56-3024)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)

老神温泉にある自家源泉の老舗宿。
片品川の東側にあるこの老舗の周辺は、かつては”穴原湯”と呼ばれ、対岸の老神温泉とは区別されていました。
ここは宿名に”穴原湯”を残している、旧穴原系の名湯です。
場所は、日帰り施設「湯元華亭」のおく、老神でもいちばん奥まったところです。


【写真 上(左)】 玄関 (2010)
【写真 下(右)】 立派な分析書 (2002)

アプローチは高級旅館的、小綺麗な館内、フロントの方の対応も親切で、いごこちがよさそう。
廊下のおくに浴場、廊下の壁に立派な木板の分析書が掲示してあるのもよさげ。
廊下左手に露天入口、右手手前に男湯、おくが女湯です。
脱衣所には老神にけっこうある丸いあなぼこ状の棚。


【写真 上(左)】 手前が熱湯槽、おくがメイン浴槽 (2002)
【写真 下(右)】 浴槽から洗い場 (2002)

内湯は二面採光であかるく眼下に片品川の渓谷も望めます。
ただ、ぬる湯槽のほうは奥行きがふかく暗めで、なんとなく洞窟風呂のようなイメージになっています。
天井ひくめでややこもり気味ですが、逆にイオウ臭がこもっていていい感じ。


【写真 上(左)】 メイン浴槽 (2002)
【写真 下(右)】 ぬる湯槽 (2002)

内湯3と扉のそとに露天。内湯浴槽はすべて岩組石敷です。
内湯はメイン浴槽(7-8人/適温~ややぬる)とそのおくに熱湯槽(3-4人/適温~やや熱)と脱衣所側にぬる湯槽(3-4人/ぬるめ)。
2010年入浴時にはぬる湯槽は空でした。


【写真 上(左)】 露天-1 (2002)
【写真 下(右)】 露天-2 (2010)

露天は和風庭園に面し、東屋を配した風流なもので手前ふかめが5人、おくが浅めで3人ほど入れます。石組鉄平石敷で湯温はかなりぬるめです。


【写真 上(左)】 メイン浴槽の湯口 (2002)
【写真 下(右)】 熱湯槽の湯口 (2010)

内湯浴槽はいったん熱湯源泉を湯壺にため、それを側面から浴槽に流し込んでいます。
湯口のそばにはコップがおいてありました。
槽内排湯はみあたらず、切欠からの上面排湯はおそらくかけ流しでしょう。


【写真 上(左)】 露天の湯口 (2002)
【写真 下(右)】 熱湯槽 (2010)

露天は白い析出のでた石の湯口から適温湯(コップがおいてあったのでここも源泉だと思う)を投入でよわい底面吸湯がありますが、これはお湯撹拌用かもしれません。
いずれにしても、お湯は内湯のほうがだいぶんいいです。

カラン6、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜14時から入浴OKでしたが、15時前から泊り客が入浴していました。(2002年)
土曜17時で独占~3人。(2010年)
客層は落ちついていて、なんとなく連泊客が多そうな感じがします。

お湯は、翠がかったうすにごり(熱湯槽)~よわい白濁(露天)。
熱湯槽には白とうす茶と黒の大ぶりなイオウ系湯の花が大量にただよいます。


【写真 上(左)】 たっぷりの湯の花 (2010)
【写真 下(右)】 掲示 (2010)

たまご味に芒硝塩味。のどにスルスルと入っていくような喉ごしで美味。
湯口ではしぶ焦げイオウ臭(硫化水素臭)。
浴槽によって甘イオウ臭も混じりイオウ臭のバリエーションが楽しめます。

硫酸塩泉のきしきしとアルカリ性泉のヌルすべとイオウ泉のスルスルにとろみが加わる絶妙な湯ざわり。
よくあたたまりますが、浴後に充実した爽快感がでてきます。

しかし、最新分析では硫黄分は分析されていないのに、このイオウ攻撃はいったい何事?
イオウ気は以前よりむしろつよまっている感じがしました。
とくに熱湯槽のお湯は鮮度感、イオウの出具合とも絶品で、老神でも屈指の浴槽だと思います。

さすがに伝統の”穴原湯”かつ老神1号泉。8年ぶりにあらためて入ってみて、お湯のよさを再認識しました。
沼田・尾瀬方面では明瞭なイオウ臭を味わえるお湯は少ないので、老神温泉は貴重。
とくにイオウ気のつよい、ここ(1号泉)、東明館(4号泉)、山楽荘本館(旧 漏田旅館、9号泉)はおすすめです。

なお、ここの日帰り料金は以前は1,000円でしたがいまは500円になっていて、内容のわりにかなりリーズナブル。
ただ、老神には温泉手形”伝説の湯めぐり”があり、3湯入浴可で1,500円(1年間有効)なので、温泉好きはこれの利用がベターかと。

老神温泉は、「山楽荘」&「漏田」がかの”伊東園グループ”の傘下入りし、「東明館」を”ぎょうざの満洲”が買収リニューアル、「朝日ホテル」が閉館して激動の時代を迎えています。
お湯のよさは一級品なので、往時のにぎわいをとりもどしてくれるといいですね。

単純温泉(Na-SO4・Cl型) 50.7℃、pH=8.44、湧出量不明、成分総計=0.54g/kg、Na^+=130mg/kg、Ca^2+=30.9、F^-=6.7、Cl^-=113、SO_4^2-=157、HCO_3^-=20.2、CO_3^2-=9.0、メタけい酸=61.0、メタほう酸=6.0、硫化水素=0.0 <H16.11.1分析> (源泉名:老神1号泉)

単純温泉(Na-SO4・Cl型) 54.2℃、pH=8.8、湧出量:測定不能、成分総計=0.47g/kg、Na^+=128mg/kg (82.08mval%)、Ca^2+=21.3 (15.65)、F^-=7.07、Cl^-=96.5 (40.28)、SO_4^2-=143 (44.03)、HCO_3^-=14.4、CO_3^2-=13.55、HS^-=0.11、陽イオン計=154 (6.77mval)、陰イオン計=275 (6.76mval)、メタほう酸=6.21 <H6.12.21分析> (源泉名:老神温泉1号泉)

石膏土類硫化水素泉 57.5℃、pH=8.9、湧出量不明、総計=1.196125g/kg、Na^+=140.25mg/kg (39.29mval%)、Ca^2+=70.80 (15.65)、Fe^2+=46.80、Cl^-=200.7 (36.47)、SO_4^2-=175.5 (20.15)、HCO_3^-=410.8 (43.38)、陽イオン計=314.89 (15.5206mval)、陰イオン計=787.0 (15.5206mval)、メタほう酸=75.62、硫化水素=14.47 <S41.6.1分析>

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:なし 循環ろ過装置使用:なし 消毒処理:なし

■ブランドグルメ
〔 老神(利根村)の舞茸 〕
きわめて味がよく、山中で見つけると舞い上がってよろこんだといわれる”舞茸”は1980年ごろから各地で栽培が盛んとなりました。老神温泉のある旧利根村も有力産地のひとつで、老神温泉の旅館でも舞茸料理は名物とされています。
「おいがみ舞茸園」では、とくに栽培がむずかしいとされる白い舞茸を入手することができます。
(「おいがみ舞茸園」紹介ページ(じゃらん)などを参考。)

〔 2010/05/24UP (2010/01入湯) (2002/02/11レポ (2002/02入湯)) 〕


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■ つきよの温泉 「みねの湯 つきよの館」 〔 Pick Up温泉 〕



<つきよの温泉 「みねの湯 つきよの館」>
(群馬県みなかみ町(旧 月夜野町)後閑1739-1、9:00~21:00(要時間確認)、450円、0278-62-1207)
オフィシャルHP
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (群馬の温泉宿(求人ジャーナル社))

かつて群馬県利根郡にあった月夜野町は、2005年10月1日、水上町、新治村と合併し、みなかみ町となって消滅しました。
月夜野の名は「平安の昔、天暦10年(956)仲秋の夜、都の歌人、源順(みなもとのしたごろう)が東国巡行の際にこの地を通り、折りから三峰山に昇る月を見て、『よき月よのう』と感銘の言葉を発した」(上牧温泉「辰巳館」HPより)のにちなむとされています。この風流な町名が市町村合併であっさりと消滅してしまったのは惜しまれます。
ちなみに旧月夜野町内の上越線の駅は「後閑」と「上牧」で「月夜野」駅というのはなく、ランドマークとしては関越道の「月夜野IC」が残るのみです。

月夜野周辺にある真沢温泉、三峰の湯、みねの湯の3湯をあわせ、月夜野温泉郷と称しています。
うち「三峰の湯」と「みねの湯」はともに月夜野温泉ですが、別源泉。
「三峰の湯」は漢字で”月夜野”温泉、「みねの湯」はかなで”つきよの”温泉として区別しているようにも思えますが詳細不明。

場所はわかりにくく、上越線「後閑」駅からだと「望郷ライン」を沼田方向に走り、関越道を渡り返した正面だと思いますが、途中迷ったのでちがうかも・・・ (^^;)

和風と洋風がないまぜにないったこちんまりとした建物、部屋数8のこぢんまりとしたこの宿は、ネット情報によると料理に定評があるようです。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 女湯

浴場は食堂を抜けたおくに男女別の浴場。手前が男湯、おくが女湯。
浴室の扉をあけると好ましげな石膏臭が香ってびっくり。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 浴槽からの眺め

窓の広い明るい浴室からは月夜野の町が見下ろせます。
”月夜野”のいわれにちなんで「月光の湯 月の出ている夜(9時過ぎ頃)浴室の電気を消して、ご入浴してみてはいかがですか・・ 月の明かりがとってもきれいです」というはり紙がありました。


【写真 上(左)】 月光の湯
【写真 下(右)】 かなりのオーバーフロー

浴槽は赤みかげ石枠タイル貼8-9人のゆったりした内湯ひとつで、岩の湯口から冷水(源泉?)を少量投入+底面からの大量注入。
入ったときは浴槽フチ全面から潤沢なオーバーフローがありましたが、しばらくすると底面吸湯口が強烈に作動をはじめ、オーバーフローはすくなくなってしまいました。
(湯づかい掲示は「源泉かけ流し、常時新しいお湯を加えながら溢流しつつ浴槽の温度均一保持のため循環装置を使用しています。」という微妙な表現。)
循環ベースながらときおりオーバーフローを多めにし、お湯の鮮度を保っているのだと思います。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 カラン

いずれにしても当日は入れ立ての一番湯と思われ、お湯のイメージはほとんどかけ流しでした。
カラン8、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
冷水カランは赤茶に色づき、若干の金気もあったので、井水かと。
土曜10時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 湯色&湯口
【写真 下(右)】 湯色

ほぼ適温のお湯はうすい灰白色でうす茶の浮遊物。
硫酸塩泉系らしく、湯中の指先が青白く発光しています。
湯口でよわめの石膏味臭。
アルカリ泉系のヌルすべと硫酸塩泉系のきしきしをかね備えたやわらかな湯ざわりでよくあたたまる、いかにも北毛らしいいぶし銀のようなお湯です。


【写真 上(左)】 源泉看板
【写真 下(右)】 月夜野のリンゴ

北毛のなかでもかなり地味なお湯ですが、貴重な自家源泉なので湯めぐりマニアは訪れる価値ありかと。

アルカリ性単純温泉 28℃、pH=9.2、湧出量不明、成分総計=0.30494g/kg、Na^+=86.5mg/kg、Ca^2+=5.6、Fe^2+=0.10、Cl^-=92.0、SO_4^2-=92.0、HCO_3^-=34.8、CO_3^2-=20.0、陽イオン計=93.04、陰イオン計=179.0、メタけい酸=28.9、メタほう酸=4.0 <H4.7.18分析> (源泉名:みねの湯(つきよの温泉))

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素消毒:あり

■ブランドグルメ
〔 月夜野りんご 〕
昼夜の温度差がおおきい月夜野町は、りんごの産地で観光農園も多くあり、「月夜野りんご」としてブランド化されています。
品種は多様で、群馬県園芸試験場北部試験地で品種改良された新品種も栽培されています。
なかでも「あかぎ」×「ふじ」の交雑実生から選抜育成された「ぐんま名月」はめずらしい黄色のりんごで、密が多く濃厚な甘味と香りもち、生産量がすくないこともあって”幻のりんご”として一部で珍重されています。出荷は11月上旬。
(月夜野りんご観光組合HPなどを参考。)

〔 2010/04/12UP (2006/11入湯) 〕


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