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■ 太海湯元温泉 「温泉民宿 こはら荘」 〔 Pick Up温泉 〕



<太海湯元温泉 「温泉民宿 こはら荘」>
(千葉県鴨川市太海2288、9:00~20:00?(時間要確認)、300円、04-7092-1080)
オフィシャルHP
紹介ページ (MAPPLE観光ガイド)

房総のイオウ泉というと岩婦「岩婦館」七里川「沖津屋」濃溝「千寿の湯」などが知られていますが、南房にもイオウ気入ったお湯があります。
鴨川の南、太海にあるここもそんな1湯です。

場所は、源頼朝公ゆかりの仁右衛門島の陸側、鴨川の海沿いを走る県道247浜波太港線からのアプローチ。
Pは県道に面していますが、宿はすこし路地に入ったところ。
こぢんまりとした民宿然としたたたずまいです。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 ロビー

浴場は2つあり、行ったときは大浴場が入浴中だったので、1階の小浴場に貸切で入りました。
こぢんまりとした浴室に岩枠で青い丸石タイル貼のかわいい浴槽がひとつ。
ジェット&熱湯側面注入で側面吸湯。べつにカランが3つあって、そのうちひとつは冷たい源泉がMax60L/min以上も出ます。
カランに「掛け流し風呂の為、蛇口を〆ないで下さい。」とのパネルがかかっているので、まちがいなく源泉投入でしょう。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口

しっかりとイオウ気を感じるお湯なのにカランがまったく硫化していないのが不思議。
最初オーバーフローはありませんでしたが、身を沈めるとザンザコにあふれ出し、源泉カランを投入すると引きつづきオーバーフローします。
カラン2、シャワー・シャンプーあり。ドライヤーなし。日曜昼すぎで小浴場貸切。


【写真 上(左)】 掲示
【写真 下(右)】 しっかりオーバーフロー

ややぬるめのお湯はうすく黄色がかってわずかに白い湯の花。
入ったときは源泉カランをとめてあったので湯面でよわい消毒臭がありましたが、源泉カラン投入で湯面からもイオウ臭が香りを放ちます。

源泉カランはたまご味+重曹味に本格的な甘&しぶ焦げイオウ臭。
しっかりとしたツルすべがあり、浴後もすべすべ爽快感の硫黄重曹泉のイメージ。
あたたまりはさして強くなく、あと曳き系のお湯なのでいつまでも入れそう・・・。

分析上はHS^-=-、硫化水素=0.1で硫黄泉でもなんでもありませんが、お湯のイメージは硫黄泉の貫禄十分。
鮮度のいいお湯だと、分析書に硫黄系成分がなくてもほのかにイオウが香ることはよくありますが、総硫黄=0.1mg/kg程度でここまでつよいイオウ気をだしてくるお湯は、ちょっと記憶にありません。濃度的にも総計=2.024g/kgと、しっかりとした食塩重曹泉です。 

ジェットがじゃまなのが残念ですが、南房らしからぬしっかりとしたイオウ気のお湯をたのしめる貴重なお宿だと思います。

Na-炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉 16.6℃、pH=8.8、18L/min(掘削揚湯)、成分総計=2.024g/kg、Na^+=614.2mg/kg (98.45mval%)、Fe^2+=0.2、F^-=3.3、Cl^-=343.8 (34.75)、SO_4^2-=24.7、HCO_3^-=915.2 (52.97)、CO_3^2-=83.9 (9.89)、HS^-=-、陽イオン計=626.2 (27.13mval)、陰イオン計=1375.9 (28.32mval)、メタほう酸=7.3、硫化水素=0.1 <S58.3.11分析> (源泉名:太海湯元温泉)

<オフィシャルHPより>
●民宿の庭を45メートル掘って出た天然温泉
●【太海湯元温泉】は、昭和58年2月に1分間に80リットル沸く温泉として許可されました。それより本日まで鴨川の温泉として多くのお客様に喜ばれております。

<温泉利用掲示> 加水:記載なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

〔 2009年10月18日UP (2007年5月入湯) 〕

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■ 草津温泉 「凪の湯」 〔 Pick Up温泉 〕

現在、総リストを整備中ですが、あまりに”Coming Soon!”が多いので、すこしばかり心を入れ替えてレポのピッチをあげようと思います(笑)
で、もう1発、草津の共同浴場です。



<草津温泉「凪の湯」>
(群馬県草津町泉水区、無休?、24h(清掃等で不可時間あり)、無料、0279-88-0001(草津町観光課))
紹介ページ (草津観光協会)
紹介ページ (@nifty温泉)

共同浴場は観光用ではありません。地域住民の生活のお風呂です。
つねに“もらい湯”の心を忘れずにご利用下さい。
(草津観光協会HPより)

草津を代表する有名浴場、「西の河原露天風呂」
ここでは当然、「西の河原源泉」をつかっていると思っている人も多いかと思いますが、じつはここでつかっているのは現在の草津の主力源泉で湯量の多い「万代鉱源泉」。
「西の河原源泉」をつかうお宿は意外にすくなく、共同浴場ではここ「凪の湯」のみです。


【写真 上(左)】 西の河原公園-1
【写真 下(右)】 西の河原公園-2

やませみさんの情報によると、ここは以前「凪の湯」という自家源泉をつかっていましたが、「凪の湯泉源」は低温化により封鎖され、現在は「西の河原源泉」が引湯されています。
ちなみに「凪の湯」の泉質は、酸性-Al-SO4・Cl泉でpH=2.3、TSM(溶存成分計)=1.06g/kg(出所:同上)


【写真 上(左)】 住宅地図
【写真 下(右)】 まんじゅう攻撃と「凪の湯」への曲がり口

草津の目抜き通りのひとつ、湯畑から西の河原公園へ抜ける「西の河原(公園)通り」で、ひときわ有名な「まんじゅう攻撃」(^^;;)
そのまんじゅう屋さんのすぐ脇の路地を入ったところにあります。

観光客でごったがえす通りからすこしく入っただけなのに、あたりは落ち着いたたたずまい。
草津でも好きなポイントのひとつです。


【写真 上(左)】 外観
【写真 下(右)】 脱衣棚

石積み木造の趣ある湯屋建築。建物の両側の階段をおりると浴場です。左が男湯、右が女湯。
脱衣所、浴室ともさして広くなく、上部に湯抜き用の連子窓があるだけなので昼間でも暗く洞窟風呂のよう。


【写真 上(左)】 湯気にけむる冬の夜の凪の湯
【写真 下(右)】 湯口

木造2人ほどの浴槽がひとつ。これは草津の共同湯のなかでもっともこぶりなもの。
奥の金属パイプから熱湯源泉をこれでもか!というくらいの大量注入で切欠からの大量流し出し。
わたしが入ったときはいつもコックがロックされていて、絞ることさえできませんでした。
当然、お湯はゲキ熱、ふつうに47℃ほどはあります。
まるで「どうじゃ、入れるもんなら、入ってみい!」とばかりに、しゃかりきになって熱湯をキープしていると思えるほどの湯量&湯温であります。

気合い入れまくって湯もみだけで入ったこともあるし、あきらめてホースで加水したこともあります。
ま~、いずれにしても、すぐに入って出る、ということはとうていできないのでしばらく浴場にとどまることになります。

そうこうしているうちに、たいてい何組かの観光客がものめずらしげにやってきます。
でもって、たいてい「ここは無料で入れるのか?」的なことを尋ねてくるので、「無料だけど、めちゃくちゃ熱いっすよ・・・」なぞと答えると、だいたいお湯に手をつっこんだあと、あきれた顔をしつつ退散していきます(笑)

草津の共同湯は熱いのがあたりまえですが、これだけコンスタントに熱いのは「凪の湯」くらいでは?
「草津でいちばん熱い共同湯」としてあげる温泉好きが多いのも、なるほどうなづけます。
(ただし浴客の増える夕方はさすがに入れる湯温になるのでは? ・・・ 夕方入ったことないので不明。)

ここも当然、アメニティ類はいっさいありません。


【写真 上(左)】 切欠からの大量流し出し
【写真 下(右)】 湯色

ほぼ無色透明のお湯には湯の花はほとんどなく、酸性泉系のつよいレモン味としぶ焦げイオウ臭にタールじみた臭いとよわい金気臭が混じります。
このタール臭+弱金気臭がこの源泉の個性かと思います。

酸性泉特有のぬるぬる感が強く、イオウより酸性が表にでたイメージのお湯ですが、おなじく酸性泉のイメージのつよい「万代鉱源泉」にくらべるとピリピリ感はよわくて、よほど奥のふかい浴感があります。
また、お湯の力感じたいは「湯畑源泉」より上かと思います。

熱いですが、個人的には好きな浴場のひとつ。
ただ、あのすさまじい注入量を絞ってもらえると、もっと入りやすくなるのですが・・・。

<西の河原源泉/草津温泉旅館協同組合オフィシャルHP「ゆもみねっと」より>
酸性・含硫黄-Al-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型) 49.5℃、pH=2.0、湧出量測定せず(自然湧出)、成分総計=2.00g/kg、H^+=10.0 (32.18mval%)、Na^+=81.4mg/kg (11.48mval%)、Mg^2+=41.4 (11.05)、Ca^2+=93.8 (15.19)、Mn^2+=1.45、Fe^2+=15.0、Al^3+=70.2 (25.32)、F^-=14.2、Cl^-=499 (45.34)、SO_4^2-=668 (44.79)、HSO_4^-=225、陽イオン計=348 (30.8mval)、陰イオン計=1406 (31.1mval)、メタけい酸=229、メタほう酸=13.2、硫酸=5.7、硫化水素=4.7 <H15.4.30分析> (源泉名:西の河原源泉(町有))

〔2009年10月18日UP (2006年から数回入湯)〕

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■ 草津温泉 「瑠璃の湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<草津温泉「瑠璃の湯」>
(群馬県草津町新田区、無休?、24h(清掃等で不可時間あり)、無料、0279-88-0001(草津町観光課))
紹介ページ (草津観光協会)
紹介ページ (@nifty温泉)

共同浴場は観光用ではありません。地域住民の生活のお風呂です。
つねに“もらい湯”の心を忘れずにご利用下さい。
(草津観光協会HPより)

さて、草津の共同浴場です。
草津はまだ「草津館」しかUPしていません。
共同浴場は地味なお湯から始めてやろうと「瑠璃の湯」をネット検索すると、でてくるでてくるワラワラと・・・(笑)
さすが草津、つねに温泉番付の東の筆頭を譲らなかっただけのことはあります。
こんなにレポあふれてるなら、も~いいか(^^:)とも思いましたが、せっかく全湯制覇しているので、おいおい書いていきます。

で、「瑠璃の湯」です。
草津温泉で外来者にも開放されている共同浴場は、現在18あるとされています。
そのうち、湯畑源泉をつかっている浴場は10でいちばん多く、「翁の湯」「長寿の湯」「瑠璃の湯」「千代の湯」「関の湯」「喜美の湯」「千歳の湯」「巽の湯」「白嶺の湯」「睦の湯」で入れます。

観光客が多い「千代の湯」をのぞくとわりに地味な浴場が多いですが、ここもかなり地味。
場所的には、温泉資料館の前の「バスターミナル前」交差点から湯畑におりていく途中なので、観光客もけっこう前を通るのですが、ほとんどいちもくさんに湯畑や「白旗の湯」をめざしているので、ここに共同浴場があることすら気づかない人が多いのでは?

場所は「末広屋旅館」のとい面、坂道にそって建てられたこじんまりした建物で、屋根にはしっかり湯抜きが設置されています。
木板に書かれた「瑠璃乃湯」の銘が達筆で風格があります。


【写真 上(左)】 脱衣所から浴室
【写真 下(右)】 こもり気味の浴室

脱衣所はけっこう狭め。浴室に変形5角形のコンクリ造の浴槽。
4-5人は入れそうで、浴室の面積のわりに浴槽が大きいイメージ。
たっぷりふかめの浴槽は入りごこち抜群。

アメニティ類はいっさいありません。
ここは何度か入っていますが、夕方は地元の方を中心にそれなりに混みます。
昼間はたいてい空いているので、夕方ははずすのがベターでしょう。

浴槽の奥は窓なのでそれなりに明るく、けっこう好きな雰囲気の浴場ですが、狭めなので湯気がこもっていることが多いです。
赤いコックがついた黒い金属パイプからの投入で、パイプにはしっかり石膏の析出。コックをフルオープンするとかなりの投入量があります。
もちろん槽内吸湯なんていうものはあるはずもなく、投入全量をオーバーフローのかけ流し。


【写真 上(左)】 源泉バルブ
【写真 下(右)】 湯色

ほぼ適温(というか、草津の共同浴場はタイミングにより湯温はかなり変化する。)、ほぼ透明でやや翠がかったお湯には、こまかなクリーム色のイオウの湯の花がただよっています。
よわい酸性泉系のレモン味にしぶ焦げイオウ臭。酸性硫黄泉らしいヌルするとした湯ざわり。湯畑系共同湯のなかではわりにおだやかなお湯のような気がします。

湯畑源泉はかなり広範囲に配湯していますが、湯畑の北側(関の湯)や東側(千代の湯・長寿の湯)などにくらべ、南側のここはやさしくおだやかな感じがするような・・・。
個人的には湯畑系共同湯のなかでは湯質の好きな浴場で、「長寿の湯」「翁の湯」(いずれも湯畑)と連ちゃんしたあとにはいったときも、ここがいちばんのように思いました。

<湯畑源泉/浴場内掲示より>
酸性・含硫黄-Al-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型) 53.9℃、pH=2.0、湧出量測定せず(自然湧出)、成分総計=1.74g/kg、H^+=10.0 (37.73mval%)、Na^+=61.2mg/kg (10.12mval%)、Mg^2+=34.3 (10.73)、Ca^2+=73.8 (14.00)、Mn^2+=1.23、Fe^2+=19.0、Al^3+=52.2 (22.05)、F^-=11.4、Cl^-=381 (41.22)、SO_4^2-=606 (48.41)、HSO_4^-=204、陽イオン計=279 (26.3mval)、陰イオン計=1201 (26.0mval)、メタけい酸=230、メタほう酸=8.8、硫酸=5.2、硫化水素=13.0 <H15.4.30分析> (源泉名:湯畑源泉)

〔2009年10月18日UP (2006年から数回入湯)〕

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