関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 赤城西麓温泉 「ルンズ・ファーム 天地の湯」
※ この施設は2014年夏に休業に入った後、経営者がかわり、2016年夏ごろから「勢多温泉 きぼうの湯」として断続的に営業をしているようですが、現在の営業状況は不明です。
赤城西麓温泉 「ルンズ・ファーム赤城ぶどう園 ロマンの森倶楽部 天地の湯」
住 所 :群馬県渋川市赤城町溝呂木1270 (旧 勢多郡赤城村)
電 話 :0279-56-5333
時 間 :10:00~21:00 / 第3水休
料 金 :600円・当日再入場可
■ オフィシャルHP
■ 紹介ページ (@nifty温泉)
2010/09/15正式オープンした赤城山西麓、標高560mにある好ロケの日帰り温泉施設で、「ルンズ・ファーム赤城ぶどう園 ロマンの森倶楽部」内にあります。
ONKEN21さんのレポあり。
赤城南西麓を走るR353「溝呂木」交差点の南東側、関越道「赤城」ICからのアプローチが便利。
このあたりは、赤城山のなだらかな山裾に広大な森と農地が広がる気分のいいところ、日差しのあかるい高原風景は浅間南麓あたりとどこか雰囲気が似ています。
R353に看板が出ているので迷うことはなさそうですが、アプローチ道が狭いので大型車の行き違い要注意。
Pはジャリ敷き、整備途上のアプローチや施設はロケはことなるものの、なんとなくブレーク前、「中心の湯」と呼ばれていたころのほったらかし温泉を思い起こしました。
【写真 上(左)】 園内
【写真 下(右)】 アケビがおいてありました
温泉施設はショップやレストラン、庭園などが点在する「ロマンの森倶楽部」の奥がわにあります。
手前には、ベーカリーや農産品ショップ、雑貨工房などの集まった「お買い物の小路」、バイキングレストラン「大家族の食卓」、「森の図書館」、庭園、展望広場などで、庭園内には足湯がありました。
行ったときは、あたりに蜉蝣(かげろう)orワタムシがたくさん舞っていました。
【写真 上(左)】 足湯
【写真 下(右)】 ロゴ
料金は大人600円で、当日なら何回でも入場可。
ユニークな「生涯入湯券」105,000円も限定発売されています。
【写真 上(左)】 受付から
【写真 下(右)】 家族風呂&休憩所
受付のおくに東屋付オープン型休憩スペースとそのよこに畳敷きの休憩小屋。
左手手前に男湯、まんなかに家族風呂(別料金、1,500円/1時間)、おくが女湯で、木の質感あふれるシンプルながら気持ちのいい施設に仕上がっています。
【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 女湯入口
脱衣場はあかるく天井の高い湯屋造りで、正面おくに露天が見えます。
内湯も木造の湯屋造りで雰囲気があり、日帰り温泉というより旅館的なイメージかな?
【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 脱衣所からの眺め
カラン8位、シャワー・シャンプードライヤーあり。
シャワーは一部のカランについているだけで、夕方など混み合うかも・・・。
また、カランはなぜかぬる湯なので、きっちり冷水の出るカランが欲しいところか。
土曜12時で2~5人と空いていました。
【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 絵になる浴室です
扉の外が露天。すぐとなりが女湯の露天なので声が通ります。
ぶどう畑越しに渋川の街と榛名山を望める好ロケで、屋根がないので開放感抜群。
ただ、浴槽からは柵がちと邪魔、同浴の客が塀ぎわの岩の上に仁王立ちになって(笑)、眺めを楽しんでいました。
【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯口
西向きの露天なので夕日が綺麗かも。
ただ、強烈な西日をさえぎるものがないので、夏場の午後などかなりきつそう。
逆に冬場だと、このあたりは上州名物のからっ風をまともに受けるところ、とくに女湯はモロ北西向きなので、なんらかの防風対策を打たないと湯温を維持できないかもしれません。
総木造り10人位の内湯は木の湯口から熱湯を投入で上面排湯口から排湯するかけ流し。
露天はみかげ石枠鉄平石12人位で、こちらも木の湯口から熱湯を投入し上面排湯口から排湯のかけ流し。
湯づかいよさ、お湯の鮮度感は良泉ひしめくこのエリアでも屈指でしょう。
帰りしなにスタッフに訊くと、源泉は施設の裏手にあり加水・加温なしでの提供とのことで、湯温は外気温の影響をそのまま受け、夏場は熱めだったそう。(→湯温についての説明)
【写真 上(左)】 内湯の浴槽
【写真 上(左)】 内湯の湯口
お湯は内湯と露天で大差ないですが、内湯の方が鮮度感はきもち上かな?
内湯はかなり熱め、露天は適温。
緑茶色ささにごりでうす茶の浮遊物を浮かべ、湯中の指先が青白く発光しています。
しっかりとした塩味に弱苦味。よわいアブラ臭に明瞭な焼けタイヤ臭が加わります。
土類食塩泉的なぎしぎしとした引っかかるような湯ざわりにとろみが加わり、濃度感、あたたまり感もしっかりあるので入りごたえ充分。
浴後は意外に熱の抜けがよく、すっきりとした爽快感が出るいいお湯です。
群馬というより、むしろ、「焼けタイヤ臭」を特徴とする那須野ヶ原や大田原あたりのお湯に似た感じかな?
【写真 上(左)】 内湯の湯色&湯口
【写真 下(右)】 泉源
お湯はいいですが、このあたりは関東屈指の日帰り温泉激戦区、とくにここは山手に引き込んでいるので、集客にはコンセプトやくふうが必要かと・・・。
露天でトドになりつつつらつら考えたことを、すこしくまとめてみます。
1.地元客をどれだけとれるか・・・
競合として、北橘温泉 「ばんどうの湯」、渋川温泉 「スカイテルメ渋川」、富士見温泉 「見晴らしの湯ふれあい館」、前橋荻窪温泉 「あいのやまの湯」などが考えられますが、いずれもセンター系で料金300~500円で設備充実。
ここは住宅地から山側に引き込んでいるので、市街地からのデイリーな集客はなかなかきびしいものがありそう。(そのあたりの対応策として、「生涯入湯券」があるのかも?)
ふつう、常連客ほどサウナ&水風呂を欲しがるので、すくなくとも現行料金でサウナ&水風呂はほしいところか・・・。
2.展望露天はキラーアイテムになるか・・・
展望露天は観光客に人気が高く、山梨の「ほったらかし温泉」はもはや観光スポットと化しています。
この露天もたしかに展望はいいものの、正直、「ほったらかし温泉」や「みたまの湯」などの人気眺望露天にくらべるとインパクトはよわく、また、↑の競合施設の多くも展望を売りにしているので、どうしてもこの線では訴求力に欠けるものがあります。
3.「ぶどう園(ワイナリー)の温泉」としてはどうか・・・
群馬には、榛東村のしんとうワイナリー、中之条の塚田ワイナリー、昭和村の奥利根ワイナリー、館林のつつじの里ワイナリーなどがありますが、いずれも温泉はなく、おそらくここが群馬初のワイナリーの温泉になります。
というか、ワイナリーの温泉じたいめずらしく、東日本では中伊豆温泉 「ホテルワイナリーヒルズ」、新潟市 「VINESPA」くらいしか思い当たりません。
なのでこの切り口は差別化がつけやすく有望かも・・・。
ただ、既成の施設をみると、「大家族の食卓」はバイキング714円とたしかに安いもののあまりにも野菜中心で、ベジタリアンはともかく一般人にはややもの足りないような・・・。
ベーカリーは、連れによると「品揃えがありきたりでそそられるものがない。」とのことでした。
ワイナリーが完成していないためか、全体コンセプトがいまいち1本通っておらず、「ぶどう園の施設」というイメージがうすい。
ワインというと、民間人のイメージとしてはおそらくドイツか南欧ということになるでしょう。
醸造するワインの性格にもよりますが、南麓の「クローネンベルク・ドイツ村」が完璧なジャーマンテイストなので、ここは差別化を狙い南仏プロバンス系でいきたいところか・・・。
陽光あかるいこのあたりの土地は、たしかに南仏をイメージさせるものがあります。
そうなると、ほしいのはハーブ園ですが、ここは冬場の冷え込みがきつく、おそらくハーブの主役級、ローズマリーがほとんど越冬できなのが痛いところ。
耐寒性のタイム・ミント・オレガノ系や1年生のセージ、バジル系ならいけるかも・・・。
(ど~でもいいことですが、わが家はローズマリー(Rosmarinus officinalis)が大好きで、20種類以上栽培しています ^^ )
4.「あかぎ風ライン」のベースキャンプとして・・・
合併後ますます市力を増した大前橋市が中心となってPRを進める「あかぎ風ライン」は、スポーツ、釣り、トレッキング、アート、グルメ、温泉などさまざまなメニューをもっています。
「1日何回でも利用OK」という料金を活かし、これらのベースキャンプとできないか。
これを競合施設でやろうとすると、「見晴らしの湯ふれあい館」で1日1,200円(6時間900円)、「スカイテルメ渋川」で1日1,000円(6時間800円)、「あいのやまの湯」で日祝2時間500円以降1時間超過毎150円、「ばんどうの湯」に至っては2時間300円ながら以降1時間超過毎200円加算という、長時間滞在客を無視した料金体系なのでニッチのニーズはあるかも・・・。
8:00 東京の自宅発
10:00 天地の湯着、すかさず温泉で一浴、展望露天で仁王立ち(笑)
11:00 赤城の地蕎麦で早い昼メシ(これ↓で書きます)
12:00 アクティブチームは「あかぎ風ライン」へ出撃/まったりチームは休憩所or園内へ、のち、ゆったり入浴
17:30 アクティブチーム「あかぎ風ライン」から帰還、疲れを温泉で癒す
18:30 レストランでディナー
20:00 天地の湯発
22:00 東京の自宅着、夕食も入浴も済んでいるのであとは寝るだけ
みたいな・・・
そのためには、蕎麦屋と天山の「ざしきぼっこ & 雨宿り」のような落ち着けるレストスペースとカフェがほしいところ。
赤城山麓は、おいしい蕎麦の食べられるエリアとして人気が高まってきているので、ここにも美味しい蕎麦屋があるとよい。
蕎麦通はどんな辺鄙な立地の店でも嗅ぎつけて行く(むしろわかりにくい方が燃える、ここらへんは温泉マニアに通じるところあり(笑))ので、この立地でもまったく問題ありません。
美味い蕎麦を食うと温泉に入りたくなる(あるいはその逆)ので、これは集客の強力な武器になるかと・・・。
また、じつは、赤城山麓はわんこ様系施設の多いところ・・・。
1.「世界の名犬牧場」・・・名犬牧場&北関東最大のドッグラン、ドッグカフェ
2.「クローネンベルク」・・・わんこ用プールやアジリティ(障害物)充実のドッグランとわんこと一緒にバーベキュー
3.「ぐんまフラワーパーク」・・・わんこ様用エチケットセットで同伴可能
4.「赤城メモリアルパーク」・・・大規模なペット霊園
なので、ここでもわんこ様系ニーズに応えると客数が伸びるかもしれません。
ディナーを本気で展開するとなるとやっぱりメニューが大切。
このあたりは一次産品の宝庫で、農産物はいうに及ばず、「赤城牛」「赤城高原豚」「上州地鶏」「赤城のさくらたまご」「赤城大沼のワカサギ」など多彩なブランド産品をかかえているので、これらをベースに自家醸造ワイン&スローフード系プロバンス料理を展開すればかなりの話題を集められる可能性があります。
このあたりは信州東温市のみづほ温泉「湯楽里館」よこの「レストランOH!LA!HO」のメニュー展開が参考になるかもしれません。
あと、周りの農家を結集、農産グループつくって通販固定ファンの現地体験&交流ツアーのベースにする、なんていうのは、今的にはきれいな流れですが・・・(笑)
5.で、なんだっけ?
個人的にこのエリア好きなので、レポというより観光案内みたくなってしもたですが・・・(笑)、
要は、立地からして「わざわざ来させる仕掛け」が大切じゃないか・・・ということ。
有名温泉地はさておき、都会客を引っぱるには温泉よりもなんといってもグルメ、「この前、赤城の地蕎麦屋(ワイナリーレストラン)行ったら、そこにながめとお湯のいい日帰り温泉があってさ・・・」的なサプライズが口コミで効きそう。
二期計画としてワイナリーをはじめいろいろな施設が検討されているよう。
HPによるとオーナーは欧州の「アグリツーリスモ」(日本でいうアグリツーリズム??=農家に宿泊して周辺の農村を観光したり、農業体験をすること)を志向されているようなので、宿泊施設があるとさらに総合力がアップすると思います。
ロケもお湯もスタッフの対応もよく好感度の高い施設。今後さらに人気が高まっていくといいですね。
Na・Ca-塩化物温泉 54.5℃、pH=8.1、湧出量不明(1,540m掘削揚湯)、成分総計=6.16g/kg
Na^+=1721mg/kg、Ca^2+=626.0、Fe^2+=0.5、F^-=2.0、Cl^-=3460、SO_4^2-=151.5、HCO_3^-=18.6、陽イオン計=2365、陰イオン計=3632、メタけい酸=48.8、メタほう酸=116.0 <H22.4.16分析> (源泉名:赤城西麓温泉 天地の湯)
<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:なし 循環ろ過:なし 塩素系薬剤使用:なし
〔 2010/10/30UP (2010/10入湯) 〕
E139.4.51.726N36.31.3.711
赤城西麓温泉 「ルンズ・ファーム赤城ぶどう園 ロマンの森倶楽部 天地の湯」
住 所 :群馬県渋川市赤城町溝呂木1270 (旧 勢多郡赤城村)
電 話 :0279-56-5333
時 間 :10:00~21:00 / 第3水休
料 金 :600円・当日再入場可
■ オフィシャルHP
■ 紹介ページ (@nifty温泉)
2010/09/15正式オープンした赤城山西麓、標高560mにある好ロケの日帰り温泉施設で、「ルンズ・ファーム赤城ぶどう園 ロマンの森倶楽部」内にあります。
ONKEN21さんのレポあり。
赤城南西麓を走るR353「溝呂木」交差点の南東側、関越道「赤城」ICからのアプローチが便利。
このあたりは、赤城山のなだらかな山裾に広大な森と農地が広がる気分のいいところ、日差しのあかるい高原風景は浅間南麓あたりとどこか雰囲気が似ています。
R353に看板が出ているので迷うことはなさそうですが、アプローチ道が狭いので大型車の行き違い要注意。
Pはジャリ敷き、整備途上のアプローチや施設はロケはことなるものの、なんとなくブレーク前、「中心の湯」と呼ばれていたころのほったらかし温泉を思い起こしました。
【写真 上(左)】 園内
【写真 下(右)】 アケビがおいてありました
温泉施設はショップやレストラン、庭園などが点在する「ロマンの森倶楽部」の奥がわにあります。
手前には、ベーカリーや農産品ショップ、雑貨工房などの集まった「お買い物の小路」、バイキングレストラン「大家族の食卓」、「森の図書館」、庭園、展望広場などで、庭園内には足湯がありました。
行ったときは、あたりに蜉蝣(かげろう)orワタムシがたくさん舞っていました。
【写真 上(左)】 足湯
【写真 下(右)】 ロゴ
料金は大人600円で、当日なら何回でも入場可。
ユニークな「生涯入湯券」105,000円も限定発売されています。
【写真 上(左)】 受付から
【写真 下(右)】 家族風呂&休憩所
受付のおくに東屋付オープン型休憩スペースとそのよこに畳敷きの休憩小屋。
左手手前に男湯、まんなかに家族風呂(別料金、1,500円/1時間)、おくが女湯で、木の質感あふれるシンプルながら気持ちのいい施設に仕上がっています。
【写真 上(左)】 男湯入口
【写真 下(右)】 女湯入口
脱衣場はあかるく天井の高い湯屋造りで、正面おくに露天が見えます。
内湯も木造の湯屋造りで雰囲気があり、日帰り温泉というより旅館的なイメージかな?
【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 脱衣所からの眺め
カラン8位、シャワー・シャンプードライヤーあり。
シャワーは一部のカランについているだけで、夕方など混み合うかも・・・。
また、カランはなぜかぬる湯なので、きっちり冷水の出るカランが欲しいところか。
土曜12時で2~5人と空いていました。
【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 絵になる浴室です
扉の外が露天。すぐとなりが女湯の露天なので声が通ります。
ぶどう畑越しに渋川の街と榛名山を望める好ロケで、屋根がないので開放感抜群。
ただ、浴槽からは柵がちと邪魔、同浴の客が塀ぎわの岩の上に仁王立ちになって(笑)、眺めを楽しんでいました。
【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯口
西向きの露天なので夕日が綺麗かも。
ただ、強烈な西日をさえぎるものがないので、夏場の午後などかなりきつそう。
逆に冬場だと、このあたりは上州名物のからっ風をまともに受けるところ、とくに女湯はモロ北西向きなので、なんらかの防風対策を打たないと湯温を維持できないかもしれません。
総木造り10人位の内湯は木の湯口から熱湯を投入で上面排湯口から排湯するかけ流し。
露天はみかげ石枠鉄平石12人位で、こちらも木の湯口から熱湯を投入し上面排湯口から排湯のかけ流し。
湯づかいよさ、お湯の鮮度感は良泉ひしめくこのエリアでも屈指でしょう。
帰りしなにスタッフに訊くと、源泉は施設の裏手にあり加水・加温なしでの提供とのことで、湯温は外気温の影響をそのまま受け、夏場は熱めだったそう。(→湯温についての説明)
【写真 上(左)】 内湯の浴槽
【写真 上(左)】 内湯の湯口
お湯は内湯と露天で大差ないですが、内湯の方が鮮度感はきもち上かな?
内湯はかなり熱め、露天は適温。
緑茶色ささにごりでうす茶の浮遊物を浮かべ、湯中の指先が青白く発光しています。
しっかりとした塩味に弱苦味。よわいアブラ臭に明瞭な焼けタイヤ臭が加わります。
土類食塩泉的なぎしぎしとした引っかかるような湯ざわりにとろみが加わり、濃度感、あたたまり感もしっかりあるので入りごたえ充分。
浴後は意外に熱の抜けがよく、すっきりとした爽快感が出るいいお湯です。
群馬というより、むしろ、「焼けタイヤ臭」を特徴とする那須野ヶ原や大田原あたりのお湯に似た感じかな?
【写真 上(左)】 内湯の湯色&湯口
【写真 下(右)】 泉源
お湯はいいですが、このあたりは関東屈指の日帰り温泉激戦区、とくにここは山手に引き込んでいるので、集客にはコンセプトやくふうが必要かと・・・。
露天でトドになりつつつらつら考えたことを、すこしくまとめてみます。
1.地元客をどれだけとれるか・・・
競合として、北橘温泉 「ばんどうの湯」、渋川温泉 「スカイテルメ渋川」、富士見温泉 「見晴らしの湯ふれあい館」、前橋荻窪温泉 「あいのやまの湯」などが考えられますが、いずれもセンター系で料金300~500円で設備充実。
ここは住宅地から山側に引き込んでいるので、市街地からのデイリーな集客はなかなかきびしいものがありそう。(そのあたりの対応策として、「生涯入湯券」があるのかも?)
ふつう、常連客ほどサウナ&水風呂を欲しがるので、すくなくとも現行料金でサウナ&水風呂はほしいところか・・・。
2.展望露天はキラーアイテムになるか・・・
展望露天は観光客に人気が高く、山梨の「ほったらかし温泉」はもはや観光スポットと化しています。
この露天もたしかに展望はいいものの、正直、「ほったらかし温泉」や「みたまの湯」などの人気眺望露天にくらべるとインパクトはよわく、また、↑の競合施設の多くも展望を売りにしているので、どうしてもこの線では訴求力に欠けるものがあります。
3.「ぶどう園(ワイナリー)の温泉」としてはどうか・・・
群馬には、榛東村のしんとうワイナリー、中之条の塚田ワイナリー、昭和村の奥利根ワイナリー、館林のつつじの里ワイナリーなどがありますが、いずれも温泉はなく、おそらくここが群馬初のワイナリーの温泉になります。
というか、ワイナリーの温泉じたいめずらしく、東日本では中伊豆温泉 「ホテルワイナリーヒルズ」、新潟市 「VINESPA」くらいしか思い当たりません。
なのでこの切り口は差別化がつけやすく有望かも・・・。
ただ、既成の施設をみると、「大家族の食卓」はバイキング714円とたしかに安いもののあまりにも野菜中心で、ベジタリアンはともかく一般人にはややもの足りないような・・・。
ベーカリーは、連れによると「品揃えがありきたりでそそられるものがない。」とのことでした。
ワイナリーが完成していないためか、全体コンセプトがいまいち1本通っておらず、「ぶどう園の施設」というイメージがうすい。
ワインというと、民間人のイメージとしてはおそらくドイツか南欧ということになるでしょう。
醸造するワインの性格にもよりますが、南麓の「クローネンベルク・ドイツ村」が完璧なジャーマンテイストなので、ここは差別化を狙い南仏プロバンス系でいきたいところか・・・。
陽光あかるいこのあたりの土地は、たしかに南仏をイメージさせるものがあります。
そうなると、ほしいのはハーブ園ですが、ここは冬場の冷え込みがきつく、おそらくハーブの主役級、ローズマリーがほとんど越冬できなのが痛いところ。
耐寒性のタイム・ミント・オレガノ系や1年生のセージ、バジル系ならいけるかも・・・。
(ど~でもいいことですが、わが家はローズマリー(Rosmarinus officinalis)が大好きで、20種類以上栽培しています ^^ )
4.「あかぎ風ライン」のベースキャンプとして・・・
合併後ますます市力を増した大前橋市が中心となってPRを進める「あかぎ風ライン」は、スポーツ、釣り、トレッキング、アート、グルメ、温泉などさまざまなメニューをもっています。
「1日何回でも利用OK」という料金を活かし、これらのベースキャンプとできないか。
これを競合施設でやろうとすると、「見晴らしの湯ふれあい館」で1日1,200円(6時間900円)、「スカイテルメ渋川」で1日1,000円(6時間800円)、「あいのやまの湯」で日祝2時間500円以降1時間超過毎150円、「ばんどうの湯」に至っては2時間300円ながら以降1時間超過毎200円加算という、長時間滞在客を無視した料金体系なのでニッチのニーズはあるかも・・・。
8:00 東京の自宅発
10:00 天地の湯着、すかさず温泉で一浴、展望露天で仁王立ち(笑)
11:00 赤城の地蕎麦で早い昼メシ(これ↓で書きます)
12:00 アクティブチームは「あかぎ風ライン」へ出撃/まったりチームは休憩所or園内へ、のち、ゆったり入浴
17:30 アクティブチーム「あかぎ風ライン」から帰還、疲れを温泉で癒す
18:30 レストランでディナー
20:00 天地の湯発
22:00 東京の自宅着、夕食も入浴も済んでいるのであとは寝るだけ
みたいな・・・
そのためには、蕎麦屋と天山の「ざしきぼっこ & 雨宿り」のような落ち着けるレストスペースとカフェがほしいところ。
赤城山麓は、おいしい蕎麦の食べられるエリアとして人気が高まってきているので、ここにも美味しい蕎麦屋があるとよい。
蕎麦通はどんな辺鄙な立地の店でも嗅ぎつけて行く(むしろわかりにくい方が燃える、ここらへんは温泉マニアに通じるところあり(笑))ので、この立地でもまったく問題ありません。
美味い蕎麦を食うと温泉に入りたくなる(あるいはその逆)ので、これは集客の強力な武器になるかと・・・。
また、じつは、赤城山麓はわんこ様系施設の多いところ・・・。
1.「世界の名犬牧場」・・・名犬牧場&北関東最大のドッグラン、ドッグカフェ
2.「クローネンベルク」・・・わんこ用プールやアジリティ(障害物)充実のドッグランとわんこと一緒にバーベキュー
3.「ぐんまフラワーパーク」・・・わんこ様用エチケットセットで同伴可能
4.「赤城メモリアルパーク」・・・大規模なペット霊園
なので、ここでもわんこ様系ニーズに応えると客数が伸びるかもしれません。
ディナーを本気で展開するとなるとやっぱりメニューが大切。
このあたりは一次産品の宝庫で、農産物はいうに及ばず、「赤城牛」「赤城高原豚」「上州地鶏」「赤城のさくらたまご」「赤城大沼のワカサギ」など多彩なブランド産品をかかえているので、これらをベースに自家醸造ワイン&スローフード系プロバンス料理を展開すればかなりの話題を集められる可能性があります。
このあたりは信州東温市のみづほ温泉「湯楽里館」よこの「レストランOH!LA!HO」のメニュー展開が参考になるかもしれません。
あと、周りの農家を結集、農産グループつくって通販固定ファンの現地体験&交流ツアーのベースにする、なんていうのは、今的にはきれいな流れですが・・・(笑)
5.で、なんだっけ?
個人的にこのエリア好きなので、レポというより観光案内みたくなってしもたですが・・・(笑)、
要は、立地からして「わざわざ来させる仕掛け」が大切じゃないか・・・ということ。
有名温泉地はさておき、都会客を引っぱるには温泉よりもなんといってもグルメ、「この前、赤城の地蕎麦屋(ワイナリーレストラン)行ったら、そこにながめとお湯のいい日帰り温泉があってさ・・・」的なサプライズが口コミで効きそう。
二期計画としてワイナリーをはじめいろいろな施設が検討されているよう。
HPによるとオーナーは欧州の「アグリツーリスモ」(日本でいうアグリツーリズム??=農家に宿泊して周辺の農村を観光したり、農業体験をすること)を志向されているようなので、宿泊施設があるとさらに総合力がアップすると思います。
ロケもお湯もスタッフの対応もよく好感度の高い施設。今後さらに人気が高まっていくといいですね。
Na・Ca-塩化物温泉 54.5℃、pH=8.1、湧出量不明(1,540m掘削揚湯)、成分総計=6.16g/kg
Na^+=1721mg/kg、Ca^2+=626.0、Fe^2+=0.5、F^-=2.0、Cl^-=3460、SO_4^2-=151.5、HCO_3^-=18.6、陽イオン計=2365、陰イオン計=3632、メタけい酸=48.8、メタほう酸=116.0 <H22.4.16分析> (源泉名:赤城西麓温泉 天地の湯)
<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:なし 循環ろ過:なし 塩素系薬剤使用:なし
〔 2010/10/30UP (2010/10入湯) 〕
E139.4.51.726N36.31.3.711
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )