関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ サザンのセブンス曲
「歌詞が刺さる」って最近よく聞くけど。(TVで特集すらやっている)
ふつうに歌詞がわかりやすいから刺さるのでは?
サザンに限らず、1980年代あたりの邦楽は「歌詞が刺さる」というより「風景が広がる」とか「イメージがふくらむ」とか「雰囲気をつくれる」(←これ重要)とか、そういう聴き方だったと思う。
隠喩や倒置やライムを多用する初期サザンの歌詞がストレートに「刺さる」としたら、その人はすでに詩人の域では(笑)
サウンドにしてもこんな感じか ↓ (■ 「シティ・ポップ」って?からひっぱってきました。)
多くの日本人は、根っこにヨナ抜き音階(ペンタトニック)やダウンビートが入っているので、コンスタントに洋楽を意識する局面がないと、どうしてもセブンス(四和音)やアップビートから遠ざかっていく。
それに、最近では洋楽も急速にペンタ化やダウンビート化(というか4つ打ち化)が進みつつあるし、70~80年代に洋楽の影響を受けた多才なアーティストたちも第一線を退きつつある。
ここ数年(とくにこの5年)、日本でペンタ化・4つ打ち化(ほぼフォークソング化)が進んだこと、そして海外からのシティ・ポップの評価が進んだ背景には、こんな要素もあると思う。
■『ロックの子』/桑田佳祐氏著(昭和62年(1987年)初版)
から引用させていただきます。(萩原健太氏との対談形式)
「そういう意識で来てるじゃない、ずっと。学生のころから。渋谷で友だちに会えばどこそこの輸入盤屋より・・・・ディスクなんとかよりもシスコのほうがいいもん売ってるとか、やっぱ向こうの、こう、ジェフ・ベックの海賊盤ほしいとか」
「ね。そういうふうにやってきたわけじゃない、俺たち。どれだけ向こうのディテールにくいこめるか、と」
「ディテールね」
「そういうことでしょ」
「うん」
「そういうバンドだと思うんだ、だから、俺たちも」
「宿命的に」
「そう。宿命的にね。うん」
↑
この時代、宿命的に先を走る良質な洋楽があったから、この環境が「シティ・ポップ」を生み出す大きな契機になったのだと思う。
それに「シティ・ポップ」は、音の ”ディテール” にこだわらないと創り出せないから・・・。
この”ディテール” にこだわったテイクの代表格が、サザンのセブンス曲では?
2022/10/21 UP
2022/03/04 UP
2022/01/22 UP
このところ、CMでやたらにサザンを聴く。
新型コロナ禍継続、ウクライナ侵攻、そして円安物価高と先がみえない状況だけど。
こんなときこそ、サザンのセブンス曲!
■ 海
→ 「海」のコード
イントロのフレーズ。リバーブの効いたドラムス。複雑なカウンター・メロディ。
むせぶSaxophone、そして桑田さんの色気ただようスキャット。
文句なしの名曲!
■ 素顔で踊らせて
→ コード
なかなか地上に降りてこない、メジャー・セブンスならではの浮遊感。
---------------------------------
2021/05/24 UP
さきほどの「ザ・カセットテープ・ミュージック」で「桑田さんのマイナーセブンス曲」として ↓ をとりあげてた。
■ ONE DAY - Kuwata Band
コード
中~後期のサザンでよく聴くメロ&コード展開。
とても聴きやすいけど、やっぱり個人的には ↓ のような意表をつく桑田節に惹かれます。
■ Oh! クラウディア - サザンオールスターズ
コード
いつまでも この胸に(Bm F#aug Bm/A)
オーギュメント→オンコード
■ 旅姿六人衆 - サザンオールスターズ
コード
ベースはF G Em Am(4536)の王道進行ながら、
ステキな今宵を分け合えりゃ Dm A# C (261)の切り返し(斬新)感がハンパじゃない。
神テイクすぎるにもほどがある!
いい音楽を生み出すのに、これ以上なにが要るというの?
■ シャララ - サザンオールスターズ
→ コード
不思議な 期待など もてる このごろ (Bm7 E7 Am7 E♭dim)
このごろ(E♭dim)の使い方が神ってる。
■ 涙のアベニュー - サザンオールスターズ
→ コード
ほんとにおサレじゃわ。初期のサザン。
言葉がとぎれて さめざめしい(Amaj7 G#m7 Gm7)のAmaj7のかまし。
1980年代初頭の横浜を歌ったバラッドといわれる。
-----------------------
2021/05/11 UP
このところ、初期サザンを聴く機会がけっこうあった。
初期のサザンって、どうしてこんなにお洒落だったんかな? と考えたらやっぱりセブンス系のコードしこたま使ってたりする。
そこで、初期サザンのセブンス曲と思われる(ちがうかも・・・(笑))ナンバーをいくつかあげてみました。
本来、セブンス系の曲の繊細な響きを語るには、オンコード、代理コード、テンション・ノートなどはおそらく外せないと思うのですが、やたら複雑になります。(筆者もよくわかっていない(笑))
なので、まずは三和音+7度≒セブンスとして捉えた方がわかりやすいと思います。
超安直な方法として、↓のようなコードが頻繁に入ってくると、たいていセブンス系の曲のような感じがしています。
●maj7、●7、●m7、●mM7、●M7aug、●m7-5、●dim7、●7sus4、●add9、●/●(●Con●)
↓ のコードでさがしてみてね。
01.C調言葉に御用心
→ コード
02.Just A Little Bit - cover by サザンヴィンテージーズバンド
→ コード
03.Tiny Bubbles(type-B)
いい動画がみつかりません。こっちで聴いてね。
→ コード
04.ふたりだけのパーティー - cover by サザンヴィンテージーズバンド
→ コード
05.海 ~ 栞のテーマ - サザンオールスターズ
→ 「栞のテーマ」のコード
↓ とりあえずまとめてみました。トーシロなんで間違いあるかも(笑)
〔三和音/トライアド〕
・三和音には4種類。(例はルート音がド(C)の場合)
1.メジャー・トライアド 【C】(長三和音):
ド、ミ、ソ / C、E、G / ルート+長3度+完全5度
2.マイナー・トライアド 【Cm】(短三和音):
ド、ミ♭、ソ /C、E♭、G / ルート+短3度+完全5度
3.オーギュメント・トライアド 【Caug、C+】(増三和音):
ド、ミ、ソ# /C、E、G# / ルート+長3度+増5度
4.ディミニッシュ・トライアド 【Cdim、Cº】(減三和音):
ド、ミ♭、ソ♭ / C、E♭、G♭ / ルート+短3度+減5度
・3度は音の明暗を決めるので、ここに長短がつくことでメジャー・マイナーに分かれる。
・5度は音の安定度を決めるので、ここに増減がつくことで不安定感が出る。(だからaug(増5)やdim(減5)は不安定感のあるコードとされる。)
・完全系の音程は1、4、5、8度でふつう完全、増、減であらわす。長短系の音程は2、3、6、7度で、ふつう長、短であらわす。(減7度など例外あり)
・絶対協和音程は完全1度と完全8度。協和音程は完全5度と完全4度。不完全協和音程は長3度、短3度、長6度、短6度。それ以外は不協和音程。
〔四和音/セブンス〕 (例はルート音がド(C)の場合)
・三和音(1度(ルート)、3度、5度/トライアド)+1音(7度の音)=四和音(1度(ルート)、3度、5度、7度)≒セブンス
1.メジャー・セブンス 【Cmaj7、CM7、C△7】(長七の和音):
ド、ミ、ソ、シ / C、E、G、B / ルート+長3度+完全5度+長7度
(メジャー・トライアド + ルートの半音下の音(長7度(M7)))
2.(ドミナント・)セブンス 【C7】(属七の和音):
ド、ミ、ソ、シ♭ / C、E、G、B♭ / ルート+長3度+完全5度+短7度
(メジャー・トライアド + ルート短7度(m7))
3.マイナー・メジャーセブンス 【CmM7、Cm△7】:
ド、ミ♭、ソ、シ / C、E♭、G、B / ルート+短3度+完全5度+長7度
(マイナー・トライアド + ルート長7度(M7))※ラインクリシェに重用
4.マイナー・セブンス 【Cm7】(短七の和音):
ド、ミ♭、ソ、シ♭ / C、E♭、G、B♭ / ルート+短3度+完全5度+短7度
(マイナー・トライアド + ルート短7度(m7)、)
5.メジャーセブンス・オーギュメント 【CM7aug、C△7+】:
ド、ミ、ソ#、シ / C、E、G#、B / ルート+長3度+増5度+長7度
(オーギュメント・トライアド + ルート長7度(M7))
6.セブンス・オーギュメント 【C7aug、C7+】:
ド、ミ、ソ#、シ♭ / C、E、G#、B♭ / ルート+長3度+増5度+短7度
(オーギュメント・トライアド + ルート短7度(m7))
7.マイナー・セブンス・フラット・ファイブ/ハーフディミニッシュ 【Cm7(b5)、Cm7-5】(減五短七の和音)
ド、ミ♭、ソ♭、シ♭ / C、E♭、G♭、B♭ / ルート+短3度+減5度+短7度
(ディミニッシュ・トライアド + ルート短7度(m7))
8.ディミニッシュ・セブンス 【Cdim(7)、Cº(7)】(減七の和音):
ド、ミ♭、ソ♭、ラ / C、E♭、G♭、A / ルート+短3度+減5度+減7度
(ディミニッシュ・トライアド + ルート減7度 or 長6度)
〔三度堆積和音以外のコード〕 (例はルート音がド(C)の場合)
・三度堆積和音=ルート、3度、5度、7度、9度、11度、13度と奇数で重なっていく和音。
1.サスフォー 【Csus4】:
ド、ファ、ソ / C、F、G / ルート+完全4度+完全5度
(メジャー・トライアドの長3度を完全4度(ファ・F)に置き換えたもの)
※ふつうはメジャートライアドとあわせて使う。
2.セブンス・サスフォー 【C7sus4】:
ド、ファ、ソ、シ / C、F、G、B♭ / ルート+完全4度+完全5度+短7度
(サスフォー + ルート短7度(m7))
※セブンスの代理コード(ドミナント絡み)としてよく使われる。
3.シックス(ス) 【C6】:
ド、ミ、ソ、ラ / C、E、G、A / ルート+長3度+完全5度+長6度
(マイナー・セブンスを1オクターブ上に展開)
4.マイナー・シックス(ス) 【Cm6】:
ド、ミ♭、ソ、ラ / C、E♭、G、A / ルート+短3度+完全5度+長6度
(マイナー・トライアド + 長6度)
〔テンション・ノート〕
・ルート、3rd、5th、7thなどの基本構成音(コード・トーン)に、ルートから9th(ナインス)、11th(イレブンス)、13th(サーティーンス)などの音を加えたもの。
・ルートがCの場合、9thのレ(9)、レ♯(♯9)、レ♭(♭9)、11thのファ(11)、ファ♯(♯11)、13thのラ(13)、ラ♭(♭13)の7種類。
・主にセブンス・コードに付加されるといわれる。
■ アドナインス 【Cadd9】:
ド、ミ、ソ、レ / C、E、G、D / ルート+長3度+完全5度+長9度
(メジャー・トライアド + 長9度)
〔オンコード(分数コード)〕 【C/E、ConEなど】:
・分子はコード、分母はベース音(最低音)をさし、たとえばC/E(ConE)の場合、Cコード(ド、ミ、ソ) + ベース音E(ミ)。
・クリシェ(コードが進むごとに半音ずつベース音を上下させていく音進行)、ペダルポイント(ベース音を保持すること)、IIm7onVの形ではドミナント・セブンス(V7)の代理コード*などに使われる。
* C → Am → G7 → Cの代理として、C → Am → Dm7onG → C。
Dm7onGは G7よりもドミナント(解消したい不安定さ、C(トニック)に戻ると安心)の効きがマイルドなので、”優しいドミナント”ともいわれる。
-------------------------------
実際はこれにコード進行が加わってさらに複雑怪奇になっていくのですが、セブンス系のおサレ曲はトゥ・ファイブ・ワン・シックス(Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ-Ⅵ)進行(Dm7 - G7sus4 - Cmaj7 - Am7の循環コード進行とか)やドミナントモーション絡みの進行が多いと思う。あと、バックドアドミナント進行とか・・・。
むずかしすぎてよくわからんけど・・・(笑)
コード進行についても、もう少しおべんきょしてから書き足してみます。
■ 王道進行(未練進行)〔4536〕の代表曲といわれる「 いとしのエリー」。
コード
売れるべくして売れた? 強力なコード進行。
それと、ナインスがいいところで効きまくってる。
■ TSUNAMI - Cover by Ai Ninomiya
コード
Aメロ、Bメロ、サビでそれぞれ異なるコード進行だと思う。あと、クリシェとBメロ前の転調。
この人、やたらにうまい!
と思ったら、プロか・・・。カラバトで99.578出してる。
■ 夕陽に別れを告げて - サザンオールスターズ
コード
個人的に、なんとなく「TSUNAMI」の原曲のような気がしている曲。
情感入りまくりのメロとか、サスフォーの入れ込み方とか・・・。
『KAMAKURA』収録。サザン屈指の名曲では?
↑ 1985年の秋。就職も決まって、遊びまくった(笑)大学生活もあと半年・・・。
鎌倉や湘南は通ったので、
↓ の杏里の曲とともにリアルタイムできもちに染みていた曲だと思う。
「鎌倉の陽よさよなら・・・」とか「結んだTシャツほどく・・・」とか
絶妙なメロディラインに乗っているさりげな泣きフレーズ。
■ LONG ISLAND BEACH - ANRI
→ 杏里の名バラード20曲!
〔 コードの件で追加 〕
でも、大学生の当時、一番聴き込んでいた邦楽アーティストはやっぱり佐野元春かな。
■ 佐野元春 グッドタイムス&バッドタイムス
コード
メジャー・セブンスに、マイナー・メジャーセブンスやシックススが絶妙に絡んでる。
濡れた歩道にさざめく(G G6 Gmaj7 G6)
もう何も言わないで(F Em7-5 Dmaj7 Am7 D7)
↑ たまらん(笑)
■ NHK-FM サウンドストリート 佐野元春(ゲスト:桑田佳祐)1983.5.16
1983年の佐野元春&桑田佳祐。
貴重すぎる収録!
〔関連記事〕
■ ザ・カセットテープ・ミュージック
ふつうに歌詞がわかりやすいから刺さるのでは?
サザンに限らず、1980年代あたりの邦楽は「歌詞が刺さる」というより「風景が広がる」とか「イメージがふくらむ」とか「雰囲気をつくれる」(←これ重要)とか、そういう聴き方だったと思う。
隠喩や倒置やライムを多用する初期サザンの歌詞がストレートに「刺さる」としたら、その人はすでに詩人の域では(笑)
サウンドにしてもこんな感じか ↓ (■ 「シティ・ポップ」って?からひっぱってきました。)
多くの日本人は、根っこにヨナ抜き音階(ペンタトニック)やダウンビートが入っているので、コンスタントに洋楽を意識する局面がないと、どうしてもセブンス(四和音)やアップビートから遠ざかっていく。
それに、最近では洋楽も急速にペンタ化やダウンビート化(というか4つ打ち化)が進みつつあるし、70~80年代に洋楽の影響を受けた多才なアーティストたちも第一線を退きつつある。
ここ数年(とくにこの5年)、日本でペンタ化・4つ打ち化(ほぼフォークソング化)が進んだこと、そして海外からのシティ・ポップの評価が進んだ背景には、こんな要素もあると思う。
■『ロックの子』/桑田佳祐氏著(昭和62年(1987年)初版)
から引用させていただきます。(萩原健太氏との対談形式)
「そういう意識で来てるじゃない、ずっと。学生のころから。渋谷で友だちに会えばどこそこの輸入盤屋より・・・・ディスクなんとかよりもシスコのほうがいいもん売ってるとか、やっぱ向こうの、こう、ジェフ・ベックの海賊盤ほしいとか」
「ね。そういうふうにやってきたわけじゃない、俺たち。どれだけ向こうのディテールにくいこめるか、と」
「ディテールね」
「そういうことでしょ」
「うん」
「そういうバンドだと思うんだ、だから、俺たちも」
「宿命的に」
「そう。宿命的にね。うん」
↑
この時代、宿命的に先を走る良質な洋楽があったから、この環境が「シティ・ポップ」を生み出す大きな契機になったのだと思う。
それに「シティ・ポップ」は、音の ”ディテール” にこだわらないと創り出せないから・・・。
この”ディテール” にこだわったテイクの代表格が、サザンのセブンス曲では?
2022/10/21 UP
2022/03/04 UP
2022/01/22 UP
このところ、CMでやたらにサザンを聴く。
新型コロナ禍継続、ウクライナ侵攻、そして円安物価高と先がみえない状況だけど。
こんなときこそ、サザンのセブンス曲!
■ 海
→ 「海」のコード
イントロのフレーズ。リバーブの効いたドラムス。複雑なカウンター・メロディ。
むせぶSaxophone、そして桑田さんの色気ただようスキャット。
文句なしの名曲!
■ 素顔で踊らせて
→ コード
なかなか地上に降りてこない、メジャー・セブンスならではの浮遊感。
---------------------------------
2021/05/24 UP
さきほどの「ザ・カセットテープ・ミュージック」で「桑田さんのマイナーセブンス曲」として ↓ をとりあげてた。
■ ONE DAY - Kuwata Band
コード
中~後期のサザンでよく聴くメロ&コード展開。
とても聴きやすいけど、やっぱり個人的には ↓ のような意表をつく桑田節に惹かれます。
■ Oh! クラウディア - サザンオールスターズ
コード
いつまでも この胸に(Bm F#aug Bm/A)
オーギュメント→オンコード
■ 旅姿六人衆 - サザンオールスターズ
コード
ベースはF G Em Am(4536)の王道進行ながら、
ステキな今宵を分け合えりゃ Dm A# C (261)の切り返し(斬新)感がハンパじゃない。
神テイクすぎるにもほどがある!
いい音楽を生み出すのに、これ以上なにが要るというの?
■ シャララ - サザンオールスターズ
→ コード
不思議な 期待など もてる このごろ (Bm7 E7 Am7 E♭dim)
このごろ(E♭dim)の使い方が神ってる。
■ 涙のアベニュー - サザンオールスターズ
→ コード
ほんとにおサレじゃわ。初期のサザン。
言葉がとぎれて さめざめしい(Amaj7 G#m7 Gm7)のAmaj7のかまし。
1980年代初頭の横浜を歌ったバラッドといわれる。
-----------------------
2021/05/11 UP
このところ、初期サザンを聴く機会がけっこうあった。
初期のサザンって、どうしてこんなにお洒落だったんかな? と考えたらやっぱりセブンス系のコードしこたま使ってたりする。
そこで、初期サザンのセブンス曲と思われる(ちがうかも・・・(笑))ナンバーをいくつかあげてみました。
本来、セブンス系の曲の繊細な響きを語るには、オンコード、代理コード、テンション・ノートなどはおそらく外せないと思うのですが、やたら複雑になります。(筆者もよくわかっていない(笑))
なので、まずは三和音+7度≒セブンスとして捉えた方がわかりやすいと思います。
超安直な方法として、↓のようなコードが頻繁に入ってくると、たいていセブンス系の曲のような感じがしています。
●maj7、●7、●m7、●mM7、●M7aug、●m7-5、●dim7、●7sus4、●add9、●/●(●Con●)
↓ のコードでさがしてみてね。
01.C調言葉に御用心
→ コード
02.Just A Little Bit - cover by サザンヴィンテージーズバンド
→ コード
03.Tiny Bubbles(type-B)
いい動画がみつかりません。こっちで聴いてね。
→ コード
04.ふたりだけのパーティー - cover by サザンヴィンテージーズバンド
→ コード
05.海 ~ 栞のテーマ - サザンオールスターズ
→ 「栞のテーマ」のコード
↓ とりあえずまとめてみました。トーシロなんで間違いあるかも(笑)
〔三和音/トライアド〕
・三和音には4種類。(例はルート音がド(C)の場合)
1.メジャー・トライアド 【C】(長三和音):
ド、ミ、ソ / C、E、G / ルート+長3度+完全5度
2.マイナー・トライアド 【Cm】(短三和音):
ド、ミ♭、ソ /C、E♭、G / ルート+短3度+完全5度
3.オーギュメント・トライアド 【Caug、C+】(増三和音):
ド、ミ、ソ# /C、E、G# / ルート+長3度+増5度
4.ディミニッシュ・トライアド 【Cdim、Cº】(減三和音):
ド、ミ♭、ソ♭ / C、E♭、G♭ / ルート+短3度+減5度
・3度は音の明暗を決めるので、ここに長短がつくことでメジャー・マイナーに分かれる。
・5度は音の安定度を決めるので、ここに増減がつくことで不安定感が出る。(だからaug(増5)やdim(減5)は不安定感のあるコードとされる。)
・完全系の音程は1、4、5、8度でふつう完全、増、減であらわす。長短系の音程は2、3、6、7度で、ふつう長、短であらわす。(減7度など例外あり)
・絶対協和音程は完全1度と完全8度。協和音程は完全5度と完全4度。不完全協和音程は長3度、短3度、長6度、短6度。それ以外は不協和音程。
〔四和音/セブンス〕 (例はルート音がド(C)の場合)
・三和音(1度(ルート)、3度、5度/トライアド)+1音(7度の音)=四和音(1度(ルート)、3度、5度、7度)≒セブンス
1.メジャー・セブンス 【Cmaj7、CM7、C△7】(長七の和音):
ド、ミ、ソ、シ / C、E、G、B / ルート+長3度+完全5度+長7度
(メジャー・トライアド + ルートの半音下の音(長7度(M7)))
2.(ドミナント・)セブンス 【C7】(属七の和音):
ド、ミ、ソ、シ♭ / C、E、G、B♭ / ルート+長3度+完全5度+短7度
(メジャー・トライアド + ルート短7度(m7))
3.マイナー・メジャーセブンス 【CmM7、Cm△7】:
ド、ミ♭、ソ、シ / C、E♭、G、B / ルート+短3度+完全5度+長7度
(マイナー・トライアド + ルート長7度(M7))※ラインクリシェに重用
4.マイナー・セブンス 【Cm7】(短七の和音):
ド、ミ♭、ソ、シ♭ / C、E♭、G、B♭ / ルート+短3度+完全5度+短7度
(マイナー・トライアド + ルート短7度(m7)、)
5.メジャーセブンス・オーギュメント 【CM7aug、C△7+】:
ド、ミ、ソ#、シ / C、E、G#、B / ルート+長3度+増5度+長7度
(オーギュメント・トライアド + ルート長7度(M7))
6.セブンス・オーギュメント 【C7aug、C7+】:
ド、ミ、ソ#、シ♭ / C、E、G#、B♭ / ルート+長3度+増5度+短7度
(オーギュメント・トライアド + ルート短7度(m7))
7.マイナー・セブンス・フラット・ファイブ/ハーフディミニッシュ 【Cm7(b5)、Cm7-5】(減五短七の和音)
ド、ミ♭、ソ♭、シ♭ / C、E♭、G♭、B♭ / ルート+短3度+減5度+短7度
(ディミニッシュ・トライアド + ルート短7度(m7))
8.ディミニッシュ・セブンス 【Cdim(7)、Cº(7)】(減七の和音):
ド、ミ♭、ソ♭、ラ / C、E♭、G♭、A / ルート+短3度+減5度+減7度
(ディミニッシュ・トライアド + ルート減7度 or 長6度)
〔三度堆積和音以外のコード〕 (例はルート音がド(C)の場合)
・三度堆積和音=ルート、3度、5度、7度、9度、11度、13度と奇数で重なっていく和音。
1.サスフォー 【Csus4】:
ド、ファ、ソ / C、F、G / ルート+完全4度+完全5度
(メジャー・トライアドの長3度を完全4度(ファ・F)に置き換えたもの)
※ふつうはメジャートライアドとあわせて使う。
2.セブンス・サスフォー 【C7sus4】:
ド、ファ、ソ、シ / C、F、G、B♭ / ルート+完全4度+完全5度+短7度
(サスフォー + ルート短7度(m7))
※セブンスの代理コード(ドミナント絡み)としてよく使われる。
3.シックス(ス) 【C6】:
ド、ミ、ソ、ラ / C、E、G、A / ルート+長3度+完全5度+長6度
(マイナー・セブンスを1オクターブ上に展開)
4.マイナー・シックス(ス) 【Cm6】:
ド、ミ♭、ソ、ラ / C、E♭、G、A / ルート+短3度+完全5度+長6度
(マイナー・トライアド + 長6度)
〔テンション・ノート〕
・ルート、3rd、5th、7thなどの基本構成音(コード・トーン)に、ルートから9th(ナインス)、11th(イレブンス)、13th(サーティーンス)などの音を加えたもの。
・ルートがCの場合、9thのレ(9)、レ♯(♯9)、レ♭(♭9)、11thのファ(11)、ファ♯(♯11)、13thのラ(13)、ラ♭(♭13)の7種類。
・主にセブンス・コードに付加されるといわれる。
■ アドナインス 【Cadd9】:
ド、ミ、ソ、レ / C、E、G、D / ルート+長3度+完全5度+長9度
(メジャー・トライアド + 長9度)
〔オンコード(分数コード)〕 【C/E、ConEなど】:
・分子はコード、分母はベース音(最低音)をさし、たとえばC/E(ConE)の場合、Cコード(ド、ミ、ソ) + ベース音E(ミ)。
・クリシェ(コードが進むごとに半音ずつベース音を上下させていく音進行)、ペダルポイント(ベース音を保持すること)、IIm7onVの形ではドミナント・セブンス(V7)の代理コード*などに使われる。
* C → Am → G7 → Cの代理として、C → Am → Dm7onG → C。
Dm7onGは G7よりもドミナント(解消したい不安定さ、C(トニック)に戻ると安心)の効きがマイルドなので、”優しいドミナント”ともいわれる。
-------------------------------
実際はこれにコード進行が加わってさらに複雑怪奇になっていくのですが、セブンス系のおサレ曲はトゥ・ファイブ・ワン・シックス(Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ-Ⅵ)進行(Dm7 - G7sus4 - Cmaj7 - Am7の循環コード進行とか)やドミナントモーション絡みの進行が多いと思う。あと、バックドアドミナント進行とか・・・。
むずかしすぎてよくわからんけど・・・(笑)
コード進行についても、もう少しおべんきょしてから書き足してみます。
■ 王道進行(未練進行)〔4536〕の代表曲といわれる「 いとしのエリー」。
コード
売れるべくして売れた? 強力なコード進行。
それと、ナインスがいいところで効きまくってる。
■ TSUNAMI - Cover by Ai Ninomiya
コード
Aメロ、Bメロ、サビでそれぞれ異なるコード進行だと思う。あと、クリシェとBメロ前の転調。
この人、やたらにうまい!
と思ったら、プロか・・・。カラバトで99.578出してる。
■ 夕陽に別れを告げて - サザンオールスターズ
コード
個人的に、なんとなく「TSUNAMI」の原曲のような気がしている曲。
情感入りまくりのメロとか、サスフォーの入れ込み方とか・・・。
『KAMAKURA』収録。サザン屈指の名曲では?
↑ 1985年の秋。就職も決まって、遊びまくった(笑)大学生活もあと半年・・・。
鎌倉や湘南は通ったので、
↓ の杏里の曲とともにリアルタイムできもちに染みていた曲だと思う。
「鎌倉の陽よさよなら・・・」とか「結んだTシャツほどく・・・」とか
絶妙なメロディラインに乗っているさりげな泣きフレーズ。
■ LONG ISLAND BEACH - ANRI
→ 杏里の名バラード20曲!
〔 コードの件で追加 〕
でも、大学生の当時、一番聴き込んでいた邦楽アーティストはやっぱり佐野元春かな。
■ 佐野元春 グッドタイムス&バッドタイムス
コード
メジャー・セブンスに、マイナー・メジャーセブンスやシックススが絶妙に絡んでる。
濡れた歩道にさざめく(G G6 Gmaj7 G6)
もう何も言わないで(F Em7-5 Dmaj7 Am7 D7)
↑ たまらん(笑)
■ NHK-FM サウンドストリート 佐野元春(ゲスト:桑田佳祐)1983.5.16
1983年の佐野元春&桑田佳祐。
貴重すぎる収録!
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■ ザ・カセットテープ・ミュージック
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