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■ 鈴を転がすような声  ~ 究極のハイトーンボイス ~

貝田百合子さんと華原朋美さんを追加して10人にしました。

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2023/06/12 UP

8人目に遥海さんを追加しました。

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2023/03/20 UP 

関ジャムで薬師丸ひろ子の特集やってました。
本人出演で生ピアノ1本でスタジオで歌ってた。
やはり素晴らしい歌声だった。

番組では「鈴を転がすような声」と表現してたけど、こういう表現を贈れる歌い手はそうそういない。
どうしたらこういう歌声になるのか、ということをつらつら考えてみました。


要件-1.1/fゆらぎをもっていること

鈴の音はおそらく1/fゆらぎをもっているから、これは絶対条件だと思う。
1/fゆらぎはたぶん練習して身につけられるものじゃないから、この1点だけで該当者が激減りする。
1/fゆらぎをもっていれば、当然ヒーリング・ボイスになります。
※「1/fゆらぎ」についてはこちらをみてね。


要件-2.倍音をもっていること

声質がうすっぺらくなくて奥行きと広がりがある。
そして耳ざわりがつややか。
だから超ハイトーンでもけっして尖らない。
これも天性の才能だと思う。


要件-3.自然なビブラートをもっていること

ロングトーンのあとにムリくり掛けるようなあざといビブじゃなくて、自然にかかってしまうビブ。
歌いはじめや音節の途中で絶妙にかかるビブ。
横隔膜からくるビブですね。
これは、出せる人はそれなりにいると思う。(歌うまのごく一部だけど・・・)


要件-4.ブレスを味わいやフックに変えられること

これはむずかしい。
ふつうブレスは難関だけど、これを聴かせどころに変えてしまうわけだから。
声優系はこれが巧い人が多い。


要件-5.換声点がはっきりしないこと

地声と裏声が切り替わる声域を「換声点」といいますが、これがほとんどわからないこと。
地声と裏声を混ぜて「換声点」を乗り切るテクに「ミックスボイス」がありますが、それとも違うと思う。
ハイトーンになるほど力感が増していくので、「ミックスボイス」ではないと思う。
ひょっとすると地声のままで超ハイトーンまでもっていけるのかも。
でも、ファルセット(裏声説と非裏声説あり)も出せるから「換声点」はもっているのかもしれず・・・。
このあたりはよくわからん(笑)


要件-6.声に透明感と広がりがあること

天空に舞い上がるような美しく広がるハイトーン。
聴いていて胸のすくような高揚感を感じる声。
これがなければ「鈴を転がすような声」にはならない。


要件-7.声に感情がこもっていること

淡々と歌っていても聴き手のこころを打つ。
切なさを秘めているけど、聴き手を元気づけるような声。
じっさい、関ジャムで薬師丸ひろ子は淡々と歌っていたけど、圧倒的なインパクトがあった。
心打たれるから余韻がのこる。
そしてもっと別の歌を聴きたくなる。

声楽、オペラやミュージカルで美声でテクニカルな歌い手はいくらもいるけど、この1点でおよばない例が多いのでは?
おそらく、要件-1.の1/fゆらぎと関連してると思う。


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筆者はハイトーン女性ボーカルフリークなので(笑)、たくさんの歌い手を聴いてきました。
■ 透明感のある女性ヴォーカル50曲
■ 女神系歌姫-1 【 Angel Voice列伝 01-50 】
■ 女神系歌姫-2 【 Angel Voice列伝 51-100 】

声の綺麗な、歌の巧い歌い手はたくさんいるけど、この7つの要件すべてを満たしていると思うのは、わずか7人しか浮かばない。
以下にご紹介してみます。
コメントはひとまずざっくりと。まずはとにかく聴いてみてください。


1.薬師丸ひろ子

■ Woman Wの悲劇 より

ユーミン(呉田軽穂)屈指の名曲と噂されるハイトーン曲。
声質に魅力がなければ、おそらく歌そのものの存在感に負けてしまう。

■ 時代

1980年代のブレーク時にも当然聴いていたけど、ここまでのシンガーになるとは。
歌いまわしもさることながら、女優ならではのステージングの巧みさはハンパない。


2.小鳩くるみ

■ 早春賦

本名は鷲津名都江。アタックNo.1の鮎原こずえの声優としても知られる。
この混じり気のない透明感あふれるハイトーンは、歴代の日本の歌手でも屈指だと思う。

3.八神純子

■ 思い出は美しすぎて

ハイトーンを語るのにこの人は欠かせない。コピーできただけで拍手喝采の超絶ハイトーン曲多数。


4.とみたゆう子

■ 海のキャトル・セゾン

”ミルキーヴォイス”と呼ばれた抜群の美声。爽快感をもちAC系の楽曲にもよく乗っていた。


5.夏川りみ

■ 月のかほり

声質のよさはJ-POP史上屈指だと思う。


6.熊田このは

■ A Whole New World 〔with/二木蒼生〕(Covered)

あふれ出る1/fゆらぎ。
切なさを秘めながらも聴き手を元気づける、透明感&高揚感あふれるハイトーンは唯一無二。


7.YURiCa/花たん

■ 雪の華(Covered)

このバイオリンのような艶と究極のハイトーンビブはワン&オンリーの個性。


8.貝田百合子

■ 梶浦由記「Yuki Kajiura LIVE vol.#16 ~Sing a Song Tour~『overtune〜Beginning』」

美声揃いのFictionJunctionのなかでも、ひときわ透き通ったハイトーンを繰り出す。
(5:20~ の貝田さんのハイトーン!)
声楽出身だけど、形にはまらず縦横無尽に繰り出す声色。


9.華原朋美

■ LOVE BRACE(2013/11/25 NHKホール)

小室哲哉氏が渾身の名曲の多くを華原朋美に注いだ理由がわかる気がする。
というか、この曲は華原朋美にしか歌えない。
世が世なら、第一線を走りつづけられた希有の実力。


10.遥海

■ 『answer』 Live Ver. (HARUMI LIVE 2021”FOCUS”)

ハイトーンを強調する歌い方じゃないけど、ときおり繰り出す繊細なハイトーンは絶品。
魂の歌声。
この才能をメジャーシーンに押し上げられないいまの音楽業界って・・・。


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