シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

幽体離脱

2007-08-14 23:30:00 | 懐しい話
このブログでは、
オカルト系の、怖い話は記事にしないことにしている。
しかし、お盆のこの時期、
昔経験した、不思議な体験を書こうと思う。

前編は、「幽体離脱」・・・


小学生の頃、
高熱が出て、寝込んでいた時の話である。

夜中、ふと目が覚めた私。
そのまますっと起き上がって、時計を見る。
11時30分。
そのまま部屋の真ん中に立つ。
足元に、寝ている私自身がいる。

私は、私自身の周りをぐるぐる歩き始めた。
そして、部屋を出て、
他の部屋へと向かう。

居間で、父親がテレビを見ている。
スポーツニュースだった。
ある、プロ野球投手のインタビューの映像だ。
私は、父の隣でそれを見る。

しばらくして、
店の電気がついていたので、店をのぞく。
当時(も今も)、私の家は自営業で、店舗がある。

中で、母が仕事をしていた。
ずいぶん遅い時間だったが、
何かの書類の整理をしていた。
隣で私は、それを見ている。

やがて、部屋に戻る。
時計を見ると、12時ちょっと前だった。
そのまま、再び眠りに入る。


翌日、少し熱が引いた。
私は、昨夜のことを両親に聞いた。
まず父に、
プロ野球ニュースを見ていたかどうか、
それに、某投手が出ていなかったかどうか。

父は驚いた。
見ていたと言う。その投手も出ていた。
「起きて見ていたのか?」
そんなはずはない。
テレビは当時一台だけ。しかも、父の隣にいたのだから。

次に、母に聞く。
やはり、12時頃まで店にいて書類整理をしていたらしい。
翌朝一番で来るお客さんがいて、
その注文書を確認していたと言うのだ。

母も言う。
「起きて店にいたの?」

二人とも、私がいたことは知らなかった。
というか、私はそこにいなかったのだ。
両親は、「夢を見ていたのだろう」と言うが、
その時たまたま出ていた選手、
その時偶然店にいた母のことを、
どうして知る由があるのか。


高熱が出たときや、臨終の間際になると、
「幽体離脱」が起きることを知ったのは、
それからずっと後である。

あの時の私は、
幽体離脱だったのだろうか。
だとしたら、とても貴重な経験である。
いまでも、怖いという思いはない。
とにかく、不思議な体験をしたと思う。



しかしこの何年後かに、
さらに不思議な現象を経験することになる。
これは本当に、
「怖い」体験だった・・。


明日の後編へ。