夏休みもあと一週間。
子供達はともかく、
自分自身はもう、学校とは縁のない歳になっても、
夏休みの終わりは、寂しい気持ちになる。
夏の終りの線香花火。
子供の頃、花火が好きだったけど、
特に線香花火が大好きだった。
大きな音を立てて飛び立つロケット花火より、
最後に残った線香花火にワクワクした。
ジーッ・・という音と、
パチパチ、という音。
これほど、音を言葉で表現できる花火はない。
そして、
どこかせつない思いを残して終わる。
この夏は、
とびきり寂しい夏だった。
花火大会を見に行こう、と約束したのはまだ冬だった。
『浴衣着てくね。私、可愛い浴衣持ってるんだよ。』
夏まで、楽しいお付き合いが続くと信じていた。
海岸で、花火をしようよ。
でも風が強くてダメかな・・。
笑いながら、そう約束したのは、昨年の夏だった。
『そうですね。来年の今頃に、いつもの海岸でしましょうか』
ふたりのひとと、
花火に寄せた思い。
果たせなかった約束。
そして・・
今の私は、線香花火のようだ。
静かに、脆く、せつない気持ち。
今の人には、
華やかな大輪を咲かせるような、派手な花火になってほしくない。
じっと、指先で小さな音を立てて、
ほのかにはじける線香花火であってほしい。
子供達はともかく、
自分自身はもう、学校とは縁のない歳になっても、
夏休みの終わりは、寂しい気持ちになる。
夏の終りの線香花火。
子供の頃、花火が好きだったけど、
特に線香花火が大好きだった。
大きな音を立てて飛び立つロケット花火より、
最後に残った線香花火にワクワクした。
ジーッ・・という音と、
パチパチ、という音。
これほど、音を言葉で表現できる花火はない。
そして、
どこかせつない思いを残して終わる。
この夏は、
とびきり寂しい夏だった。
花火大会を見に行こう、と約束したのはまだ冬だった。
『浴衣着てくね。私、可愛い浴衣持ってるんだよ。』
夏まで、楽しいお付き合いが続くと信じていた。
海岸で、花火をしようよ。
でも風が強くてダメかな・・。
笑いながら、そう約束したのは、昨年の夏だった。
『そうですね。来年の今頃に、いつもの海岸でしましょうか』
ふたりのひとと、
花火に寄せた思い。
果たせなかった約束。
そして・・
今の私は、線香花火のようだ。
静かに、脆く、せつない気持ち。
今の人には、
華やかな大輪を咲かせるような、派手な花火になってほしくない。
じっと、指先で小さな音を立てて、
ほのかにはじける線香花火であってほしい。