AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

うるおい成分配合

2009年12月13日 | まったり邦楽
TICAの6年振りとなる最新作「Johnny Cliche」を聴いた。
そうか、「MINING FOR GOLD」以来アルバム出してなかったんや。
まぁ私がTICAを知ったのもちょうど6年前くらいなんだが。

今回も90%くらいがカヴァー曲なのかなと思いきや、最初の3曲はなんとオリジナルだった。
これがどれも素晴らしい!

冒頭の石井マサユキ氏奏でる美しきアルペジオと武田カオリさんのフワっと入ってくる透き通るような歌声を聴いた瞬間、「天使が舞い降りてきた!」って思いましたね。
もう粉塵と不潔なる微粒子に澱んだ私の部屋の空気を一瞬でガラっと変えたというか、体内の悪い血が全部清められるというか・・・このウットリするよな極上ビューティーサウンド。
これはスゴい・・・スゴい作品だ!

とにかく、レコード屋の店頭に並べられている癒し系やらカフェ・ミュージックっていう安易なくくりのコンピアルバムに無駄金をはたくくらいなら、このTICAの崇高なる最新作を買うことを私は強くオススメする。

今回は以前のような電子加工音が随分と抑えられて、フォーキーなバンドサウンドが主体となっており、そのためか、カオリさんの歌声のクリスタル度がますます際立った感じだ。
とにかく、100オクターブの声域やら、押し付けがましいビブラート法なんぞ、カオリさんの透明感溢れる壮麗きわだかなクリスタルヴォイスの前では全てクズと化してしまう。
オリジナル曲の内、石井マサユキ氏がリードVoとるナンバーもあり、普段「男はいらん!」と豪語してる私でもこの曲はジンと心に沁みてくるものがありました。

カヴァー曲はルー・リード(ベルベッド?)の曲を2曲やっている他、“Edelweiss”や“2000 Miles”などの庶民的なスタンダードナンバーをアコースティックにアレンジ。
ラストにビョークの、といってもTHE SUGARCUBES時代の彼らのデビュー曲“Birthday”をカヴァーしている。曲が終わってカオリさんの「ありがとうございました」という声を聞いて「あ、ライヴ音源やったんや」とはじめて気付く鈍感な私。
そういえば今年2月に見に行った奈良橿原でのカフェライヴでもこの曲演ってはったな。

今回かなり感銘を受けたのが、カオリさんが作詞を手掛けてるオリジナルダブナンバー“One Hundred Loves”。
Little TempoのTico(名前まぎらわしいけど)奏でるスティール・パンがダブならではのとてつもない幻惑的な効果をもたらしている。

この季節、ヴィレッジ・ヴァンガードの店内で流れているようなクソつまらないクリスマスカヴァー曲や、日本人に媚売りさばきまくっとるどっかのアメリカ人ヴォーカリストのクリスマスカヴァー曲より、カオリさんの歌う“2000 Miles”の方が1000000倍くらい聖なる響きがあるかと思われる。

Grand Galleryの新レーベルTARTOWNより全曲視聴可能どす。

今日の1曲:『Femme Fatale』/ TICA
コメント
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