AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

鳥人体系

2009年12月28日 | カテゴライズできない
ちょっと時期遅れの話題ですが、先週のM-1はまさかのパンクブーブーが優勝でしたねぇ。
私個人ではハライチのネタがツボでしたけど。
いや、私もあの中ならパンクブーブーに一番期待が持てたんですが、なんせ1回戦目で紳助が笑い飯の鳥人ネタに異例の100点満点をつけたじゃないですか。
私的には「はぁ!?」でしたけど、あの時点で「あ~あ、ほぼ決まったかなーっ」と。
しかしフタを開けてみたら満場一致でパンクブーブーが勝利をおさめ、やっぱこの番組って正当に評価していたんかなぁと思いました。

ところで笑い飯のネタって、私の笑いの感性には全くひっかかてこない。
シュールだとは思うんですが、あの鼻息の荒さがダメなのかなぁ~
決勝の鳥人ネタはよくできてるなとは思いましたが、クスリとも笑えませんでしたし。
で、なんでもその“鳥人”が見ル野栄司という漫画家が10年以上前に創作した“鳥男”とまったくと言っていいほど同じ容姿なのだというパクリ疑惑がさっそく浮上してるとかいないとか。

でも、そんなマニアックな漫画を引き合いに出さなくっても世間の人は気づいてますよ。
“鳥人”が、1971年に英国よりデビューし当時からNWOBHM的なサウンドを打ちだしていたあのハードロックバンドBUDGIEのジャケットのキャラクターと同一ではないかということを!
まぁ私自身BUDGIEに関してはベストアルバムのテープを一本持ってたかな程度なんですが、メタルファンならやっぱ彼らの名曲“BREADFAN”をあの有名バンドがカヴァーしたことでの認識の方が強いですよね。

そう、人間椅子の“針の山”。


あと、ついでに言わせてもらうとですねぇ、まぁこれは信じてもらわなくってもかまわないですけど、私が小学校の頃に描いてた手作りマンガに“クロウマン”という超人が出てくるんですが、そいつも確かカラスの頭に人間の体をくっつけたヤツでした。得意技はクロウクロー(カラスの爪。カラスの黒とも掛けていた?)
ようは誰でも考えつきそうなキャラやっちゅーことですわ。

そういえば手塚治虫先生の漫画にも『鳥人体系』っていう読み切り中編作品があります。
手塚SF作品の中でもその想像力と構成力において群を抜く傑作で、まぁ分かりやすくいえば『猿の惑星』の鳥バージョンと申しましょうか。
私の中では手塚作品における一種のクトゥルーものであるかと。



地球支配層の地位にあった猿から進化した人間社会の腐敗ぶりに見切りをつけた神(つまりくクトゥルー神話でいうところのエルダーゴッズだな)が、今度は鳥類に知性を与え地球での支配権を委ねるというお話です。
人間は進化した鳥人の大反乱に遭い、殲滅され、住処を追われ、やがて奴隷のような地位に落ちぶれます。この過程が社会主義的統制や白人がインディアンを迫害していく歴史ソックリに描かれており、風刺めいていて実にに興味深い。
で、鳥人同士の間でもやがて身分階級や人種差別が生まれ、結局人間と同じ道を辿ることになります。
「歴史は繰り返される」という、なんとも救われないダークな結末なんですね。

この物語のオチがまた面白くて、エルダーゴッズ達の会議で鳥人に代わって今度はゴキブリ類に地球の支配権を委ねようとするところで話が終わります。
これはラヴクラフトが『時間からの影』の中でほのめかしていた、人類滅亡後、いずれ地球を支配し、<イースの大いなる種族>が大量に精神転移を行うというあの甲虫類生物のことでなくてなんであろう!


オリジナル メタリカも人間椅子も彼らを聴いて育ったんだ。


今日の1曲:『BREADFAN』/ BUDGIE
コメント
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