AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
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スグルーオ・サウンド

2012年07月29日 | ルルイエ異本
「智慧をその源泉に求めて門の彼方に入りこみ、その地に棲むものにたずねなければならぬ場合、入念に準備を調えなければならない。ヨグ=ソトースが守る門の彼方の他の宇宙について、我らはほとんど何も知らぬからである。
門を通過してこの世界に住みつくにいたったものどもについて、誰も知るものはいないが、イブン・スカカバオが述べるには、スグルーオの湾からひそかに入りこむものは、音によってその存在がわかるかもしれない。

その深淵では、世界そのものが音であり、物質は臭いとしてのみ知られ、この世界で我らの気管が発する音は、スグルーオにて美をつくりだすこともあれば、忌むべきものをつくりだすこともある。
障壁が薄くなって、どことも知れぬところから音が聞こえれば、スグルーオに棲むものに注意せよ。彼らはこの地球のものに害をおよぼせないので、ある種の音が彼らの宇宙でつくりだすもののみを恐れよ。」

アブドゥル・アルハザード著 『ネクロノミコン』より


もしあなたがブリチェスターの丘陵地帯を訪れたのなら、そこの平屋内に設置されているといわれる“異次元通信機”をぜひとも体験しておきたいところ。
ドラえもんの四次元ポケットから出てきそうな名称のこの異次元通信機は、前ブリチェスター大学教授のアーノルド・ハード氏が作製したものらしく、この装置に関しては、彼が所持(あるいは大学で閲覧)していた『グラーキの黙示録』の第9巻、2057―9ページにその設計図が載ってあるとのこと。

かれはこの丘陵地帯で奇妙な怪音現象に遭遇し、そこに平屋を建ててこの怪音現象を調査しだしたその夜から、次元の彼方に棲まう奇妙なスグルーオ人の夢を見だしたのだという。
スグルーオ人は他の次元から夢を介して意思疎通をはかる種族であり、地球においてはやはり夢の中での交信を持続させるのは困難らしく、スグルーオ人の指南するところによれば、アルハザードの禁断の魔道書『ネクロノミコン』の中に夢の中でスグルーオ人と接触を保つ方法が書かれてあるのだとか。
その方法とは“マオ典礼”と呼ばれるものである。

「スグルーオに棲むものが門を通過するのを助けるつもりなら、魔術師が“マオの儀式”として知る呪文を、ヌグ=ソスの文字とイルアーンの黒き印によって使用するのが最善である。」(『ネクロノミコン』より)



ただ、この典礼はかなりの危険性を伴なうもので、時間と空間の戸口のすぐ外で待つ、人間の作業や夢のすべてに破滅をもたらすものどもを呼び寄せるおそれがあり、接触地域の内側で音を立てると、スグルーオ人の棲む次元に引き込まれる危険性がある。

そこで、夢の中でと同じく音を目に見える形に変換してスクリーンに映し出す装置というのが、“異次元通信機”というわけだ。
ただ、この装置を使用すれば100%安全が保障されているというわけではない。

ハード教授の手記にこうある。

「スグルーオ人の意図は測り知れない。かれらは意図を隠蔽するのが巧みであり、変換装置を介して何を送りこんでくるか、予測はまったくつかない。
したがって変換装置を使用する場合、“弦を張った反響装置”を身近に備えることが賢明である。スグルーオ人に損傷を与え得る地上の武器はこれしかなく、かれらが敵対行動にでたら、即刻この弦楽器装置を使用すべし。」

万が一この装置を使用する時のために、エイトフィンガー奏法を習得しておいた方がいいかもしれない。
(エイトフィンガー奏法については、ジェフ・ワトソンのギター教則ビデオを参照のこと)


なお、ハード教授は、セヴァンフォードの楽器店でギターの弦を買い求めているところを目撃された後、消息がわからなくなっている。


弦楽器を使用したトリッキーな装置は、日本でも作製されている。



パット・メセニー氏のこの驚異的な音響装置は、スグルーオ人に対して強力な武器になりうるかもしれない。


今日の1曲:『Sentimental Street』/ Night Ranger

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1 コメント

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ジェフワトソンビデオについて (degukiyo)
2020-12-16 09:19:46
初めまして。
突然すみません。
当方ジェフワトソンのビデオを探し続けてここへたどり着きました。


もしよろしければ譲っていただけないでしょうか?
もちろん謝礼は出させていただきます。
もし可能でしたらメールをいただけると大変うれしいです。

wwsjq679@yahoo.co.jp




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