AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

ククルス・ドアンの島

2022年07月09日 | ミノフスキー粒子

安彦良和先生、『ククルス・ドアンの島』を映画化!!

昨年、この知らせを聞いたほとんどのガンダムファンは、恐らく私と同じことを思ったかと思われる。

「一体なんの冗談だ?」と。




いや、逆にガンダムファンは、ファーストガンダムTVシリーズの珍回も珍回のこの第15話を、一体どう約2時間の劇場大作に仕上げたのか、大変興味そそられチェックせずにはおれない心境に陥ったに違いない!


今回はなんといっても40年ぶりにホワイトベース隊が帰ってきたのだ!

こんなにうれしいことはない・・・・・



ん?でも、ちょっと待てよ・・・・
一番左端にいるのは・・・・スレッガーさんかい?
TV版では確か、ホワイトベースが宇宙に飛び発つ直前に合流するんじゃなかったっけ?
早い、早いよ。
つかリュウさんはすでに死んだことになってる?


公開の数週間前、大河原邦男先生描き下ろしデザインのクリアファイル欲しさにムビチケは購入してた。



さて、今回のリメイク『ククルス・ドアンの島』、果たしてガンダムファンが納得のいくアレンジになっているのかと、不安要素も否めなかった。
正直オリジンシリーズでの安彦先生の大仰すぎる人物描写があまり好きではないので。

ガンダムのレア形態、凶暴な島の子供たちの猛攻(時に火も使う)、アムロのしましまパンツ、MSの丸腰の格闘戦・・・
オリジナルTV版のシーンがどのくらい再現されているのか、非常に気になるところであった。




近所のイオンでも上映されていたが、あえて駐車料金を気にしなくていい職場近くのイオンモールの劇場を選んだ。

今回もやはり、マッドアングラー隊ミリタリーTシャツを装着して映画に臨んだ。



4週目の割にまぁまぁ客が入っていて、若いカップルから初老のおじさんまで客層も幅広く、やっぱ本国のガンダム人気はダテじゃないと。


結論から言うと、なかなかおもしろかった。

もちろんモビルスーツ、戦艦等の作画デザインのクオリティの高さは、オリジナルと比較にならないのは言うまでもない。
特にジオン軍の特殊部隊であるサザンクロス隊が搭乗していたサンドカラーでホバークラフト走行の高機動型ザクがかっこよかった。
それにやっつけ感の甚だしかったこの珍回を、わざわざ映画化する必要があったのかは別として、確かな整合感を以てしてアレンジを加えた話の構成力はなかなかのものだった。




連邦の上層部からいわく付きの無人島の残置諜者掃討の任務を帯びたホワイトベース隊。
アムロが単独でコアファイター一機で乗り込むのではなく、カイ、ハヤト、ジョブ・ジョン等、隊員がMSを積んだガンペリーに乗って島に上陸し、組織化した形で島に乗り込んでいる。

キャラクターの声はアムロとカイだけがオリジナルの声優さんで、他はすでに他界、もしくは引退されてて違う声優さんが担当されていた。
そこがどうしてもファーストファンが気になる点なんだが、まぁセイラさんが全然違うなぁと思ったくらいで、あとは割とオリジナルに寄せてらっしゃってあまり気にはならなかった。


島上陸後はオリジナルの通り、元ジオン兵であったククルス・ドアン(かつては「シャアかドアンか」と謳われる程のエースパイロットという設定)の駆るザクにアムロはあっけなく追い込まれ、ガンダムを奪われ虜囚の身となる。
ドアンは丸腰ではなく、ヒートホーク使ってたけど。
ジオンの優秀なパイロットは、接近戦が強いんだよなぁ~

ちょっとしんどかったのが、オリジナルより島の子供の数が5倍くらい増えており、よってその子供らのわいわい島生活シーンも5倍くらいあって、子供が苦手な私としてはだいぶ辟易した。
まぁ健気な子供たちの無邪気な場面を盛り込みたかったってのはわかるが、∀ガンダムに出てきたロバのドンキーを彷彿とさせる暴れヤギの乳搾りシーンなど、そこまでひっぱるかってくらいかったるかった。
島の子供たちはオリジナルよりかは凶暴ではなく、囚われの身となったアムロもドアンにそれほど敵意を抱いてる感じはなく、意外と無口でおとなしかった。
なのでアムロがけっこう存在感薄かったように思われる。

来場者プレゼント。



アムロ安否不明になってから、ホワイトベース隊は上層部の命令を無視して、スレッガーが中心となってアムロ救出作戦に出る。
ホワイトベース隊が一つになって団結力と絆の深さが特に顕れるいいシーンだ。
(ジムを)上に乗せてくれと頼んできたスレッガーに裏手打ちを見舞ったセイラさんも、コアブースターに乗って出撃する。



ただ、めちゃくちゃ弱かった。
ガンキャノンは島に上陸してすぐに両足を切られ戦闘不能。
スレッガーのジムはルッグンをやったのみで、セイラさんとともに島に不時着し、こっちも戦闘不能。
オマエら何しに来てん!!

結局サザンクロス隊もドアンがほとんどの機をヒートホークのみで撃破しシャアと並ぶ戦闘能力の高さをみせつける。
ラスボスはアムロがやっつけたけど、まぁこれはガンダムの性能のおかげだろ。
しかし、まさか生身のジオン兵をガンダムでぷちっと踏んづけちゃうとは・・・・
悲しいけど、これ戦争なのよねとはいえ、めっちゃひいたわ。


それにしても、新たなアレンジと物語全体の構成は素晴らしかった。
第25話『オデッサの激戦』の要素を巧く掛け合わせ、ラストの予想外のオチに持ってきたのは、見事というほかない。




もちろんオリジナルのラストもちゃんと再現されているので安心して下さい。




ジブリアニメみたいなエンディングで流れてたテーマ曲を担当されたのは、今回も森口博子さん。
LPサイズジャケの限定CD、ちょっと欲しいかも。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Coccoライブ宵の内 | トップ | 愛は吐息のように »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ミノフスキー粒子」カテゴリの最新記事