こないだの午後練集会で、最近リリースされたMR.BIG集金ツアーの武道館ライヴDVDの話題で盛り上がっていたので、私はふと、とあるブリティッシュバンドのCDをBGMにかけてみた。
そのCDとはFREEの1stアルバム『TONS OF SOBS』。
最近このアルバムの紙ジャケリマスターを購入したばかりで持参していたのであった。
まぁ残念ながら、彼らから殆ど反応を得ることはできなかった。
なぜ私が、この古色蒼然たるブリティッシュバンドFREEの作品を持ち出したのかというと、MR.BIGというバンド名はもともとFREEの曲“MR.BIG”からとったものだったからだ。
この曲は彼らの最高傑作と誉れの高い『FIRE AND WATER』に収録されている。
ただ、私は“ALL RIGHT NOW”などの代表曲が数多く収録されているこの洗練された作品よりも、泥臭さの漂う1968年のデビュー作『TONS OF SOBS』の方に当時から深く傾倒しており、今でもなお愛聴盤の1枚としている。
この作品は、当時主流だったブルースやR&Bの流れに深く根下した暗くヘヴィな楽曲が全編に渡って展開している。
まず、英国特有のウェット感漂う不穏な旋律のアコギ小曲“OVER THE GREEN HILLS PART.1”の プロローグ的なオープニングにググっと惹き込まれ、まだまだ粗のある4人のダイナミックな演奏がフェイドインしてくるこの大胆不敵さにやられました。
この作品ではまだ未熟な演奏の荒っぽさが目立つけれど、それもそのはず。
メンバーは当時まだ平均年齢18歳だったのだから!
演奏の未熟さは問題ではない。この作品の魅力は、楽曲のオリジナルティの豊かさと、サウンドの渋味である。
この若さにしてはあまりにもマセ過ぎている!!
“WILD INDIAN WOMAN”などの猥雑でアダルトムーディな雰囲気は、とてもじゃないけど未成年の演奏から発信されているものとは思えない。
ポール・コゾフの荒れ狂うヘヴィなギターも魅力的だが、なんといっても楽曲をひっぱるアンディ・フレイザーの印象深いメロディセンスのベースワークが素晴らしい!
やはりこういったプレイヤーの味のある演奏力に、ただのブルースロックで終わらせない英国人のキラリと光る楽曲のセンスが垣間見られる。
“MOONSHINE”の鬱蒼とした森の深みに迷い込むかのような、ただならぬ怪しさは、今のドゥーム、ストーナー系と呼ばれるロックに相通ずるものがあるかと。
ブルース・ジャムのように終盤にかけて徐々に盛り上がりを見せていく“SWEET TOOTH”の若さゆえの大胆な4人の狂演も圧巻だ。
そしてラストは、再び“OVER THE GREEN HILLS PART.2”で怪しく締めくくるというこの演出、構成力・・・
いい、いい仕上がりだ。
ただMR.BIGファンの人に「彼らのルーツだぜ!」といって、無下にFREEをススめてみたところでまず理解はされないだろう。
だってあらためて聴いてみると、MR.BIGとは似ても似つかないからね。
まぁかろうじてポール・ロジャースのセクスィーヴォイスがエリックに通じるものがなくもないかな。
ポール・ロジャースといえば、近年ではQUEENのヴォーカルとして参加したことで日本でも一般大衆にはそこそこ知られるようにはなっただろう。
だからといって最近のQUEENファンにFREEの1stをススめたところで、食いつく者はやはり皆無に等しいかと。
速弾きとかこなれたテクニックだけでは到底表現しきれない、未熟さゆえのダーティな渋さと味わい深さ(つまりMR.BIGのアルバムとは対照的)を持つ音楽に、私は魅力を感じてしまうのである。
今日の1曲:『MOONSHINE』/ FREE
そのCDとはFREEの1stアルバム『TONS OF SOBS』。
最近このアルバムの紙ジャケリマスターを購入したばかりで持参していたのであった。
まぁ残念ながら、彼らから殆ど反応を得ることはできなかった。
なぜ私が、この古色蒼然たるブリティッシュバンドFREEの作品を持ち出したのかというと、MR.BIGというバンド名はもともとFREEの曲“MR.BIG”からとったものだったからだ。
この曲は彼らの最高傑作と誉れの高い『FIRE AND WATER』に収録されている。
ただ、私は“ALL RIGHT NOW”などの代表曲が数多く収録されているこの洗練された作品よりも、泥臭さの漂う1968年のデビュー作『TONS OF SOBS』の方に当時から深く傾倒しており、今でもなお愛聴盤の1枚としている。
この作品は、当時主流だったブルースやR&Bの流れに深く根下した暗くヘヴィな楽曲が全編に渡って展開している。
まず、英国特有のウェット感漂う不穏な旋律のアコギ小曲“OVER THE GREEN HILLS PART.1”の プロローグ的なオープニングにググっと惹き込まれ、まだまだ粗のある4人のダイナミックな演奏がフェイドインしてくるこの大胆不敵さにやられました。
この作品ではまだ未熟な演奏の荒っぽさが目立つけれど、それもそのはず。
メンバーは当時まだ平均年齢18歳だったのだから!
演奏の未熟さは問題ではない。この作品の魅力は、楽曲のオリジナルティの豊かさと、サウンドの渋味である。
この若さにしてはあまりにもマセ過ぎている!!
“WILD INDIAN WOMAN”などの猥雑でアダルトムーディな雰囲気は、とてもじゃないけど未成年の演奏から発信されているものとは思えない。
ポール・コゾフの荒れ狂うヘヴィなギターも魅力的だが、なんといっても楽曲をひっぱるアンディ・フレイザーの印象深いメロディセンスのベースワークが素晴らしい!
やはりこういったプレイヤーの味のある演奏力に、ただのブルースロックで終わらせない英国人のキラリと光る楽曲のセンスが垣間見られる。
“MOONSHINE”の鬱蒼とした森の深みに迷い込むかのような、ただならぬ怪しさは、今のドゥーム、ストーナー系と呼ばれるロックに相通ずるものがあるかと。
ブルース・ジャムのように終盤にかけて徐々に盛り上がりを見せていく“SWEET TOOTH”の若さゆえの大胆な4人の狂演も圧巻だ。
そしてラストは、再び“OVER THE GREEN HILLS PART.2”で怪しく締めくくるというこの演出、構成力・・・
いい、いい仕上がりだ。
ただMR.BIGファンの人に「彼らのルーツだぜ!」といって、無下にFREEをススめてみたところでまず理解はされないだろう。
だってあらためて聴いてみると、MR.BIGとは似ても似つかないからね。
まぁかろうじてポール・ロジャースのセクスィーヴォイスがエリックに通じるものがなくもないかな。
ポール・ロジャースといえば、近年ではQUEENのヴォーカルとして参加したことで日本でも一般大衆にはそこそこ知られるようにはなっただろう。
だからといって最近のQUEENファンにFREEの1stをススめたところで、食いつく者はやはり皆無に等しいかと。
速弾きとかこなれたテクニックだけでは到底表現しきれない、未熟さゆえのダーティな渋さと味わい深さ(つまりMR.BIGのアルバムとは対照的)を持つ音楽に、私は魅力を感じてしまうのである。
今日の1曲:『MOONSHINE』/ FREE
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます