え?前回の大ヒントでも何の映画かさっぱりわかんなかったって??
も~だから普段からちゃんと人間椅子聴いてないとダメっていってんだよ~
いや、まぁ、フランス映画が全くダメダメな私が「フランス人監督が江戸川乱歩の1928年の怪奇傑作をどないして料理しはったんやろう」と、大変興味をそそられて観に行ったわけでありますが、まさか白人の監督が『陰獣』に目をつけるだなんてそれだけでも凄くナーイ?
『陰獣』といえば、妄想探偵趣味と惨虐色情趣味とが織り成す乱歩の代表作ともいうべき妖気漂う官能サスペンスでございます。
乱歩作品の中でも大好きな作品で、十代の頃寝床で読んでて竹中英太郎氏描くオドロオドロしい幻惑的な挿絵も手伝ってか、そのあまりの幻想怪奇な物語に精神をアルカロイドのような薬物に侵された気分にされ、夜寝られなくなったのを覚えております。
大江春泥という犯人像たるや、そりゃあもう強烈なインパクトがございました。
この春泥のモデル自体が乱歩本人であったことも興味深く、作中で春泥の著した小説の中に『屋根裏の遊戯』、『パノラマ国』、『B坂の殺人』なんてのも出てきて乱歩の遊び心が垣間見れて非常におもしろかった。
で、映画はというと・・・
冒頭は、 いきなり西村和彦が出てきて原作とは随分かけ離れた生首ゴロリなシーンが連続し、「どゆこと!?」と面食らったのだが、それは単なる前置きで、内容は全体的には原作に沿ったものでした。
大江春泥のネチネチした脅迫文も出てきますし(ただフランス語だったのがちょっと・・・)、屋根裏部屋からの変態のぞき見シーン、そしてSMプレイ。
主演女優で芸妓を演じるのはフランス在住の日本人モデルの源利華さん。いかにも外人好みのするエキゾチックな女性という感じ。
ヌードも菊池凛子とは違い、ナイスバディーでかなり色っぽかった。
ただ、彼女がフランス語話してるの見てると、なんでか韓国人女性に見えてくる。
それにしてもエロスはかんなり短めやったなぁ。
まぁこの仏監督は、主人公のフランス人作家がフランス目線でミステリアスな異国に迷い込むといったジャポネスクな部分をクローズアップしたかったのでしょう。
茶屋街の艶やかさなど、白色人種特有の耽美主義が誇張されてたような気がします。
古都の町京都、殺陣、天狗のお面、ゲイシャガール、祇園、丁寧なお辞儀、夏祭り、神社とか、原作にはない舞台設定や装飾を施したのは、この辺の日本アイテムはとりあえずおさえておきたかったのでしょう。
まぁ原作ファンからすると、「乱歩が描写した“暗闇にうごめく陰気な獣”のような雰囲気が全然表現しきれてない!」って思うだろうけど、ラストのドンデン返しな結末などは原作読んだことない人ならかなり楽しめる推理サスペンスとなってますし、フランス人が撮ったことを思えばまぁこんなもんとちゃいますやろか?
少なくとも人気俳優ばっかキャスティングしまくってるだけの邦画よりかはずっとおもしろい。
ただ、マフィアのボスみたいな役柄の石橋凌が登場するやいなや、なんだかVシネを見ているような気分に陥ってしまうのが、ほんと残念!
あと主人公役のブノワ・マジメル氏だが、白人っていう偏見もあるのだろうが、単なるスケベ外国人にしか見えんというか、フヌケ過ぎる!(まぁそういう役所なんだが)
ラストの「ハナセー!!」っていうもがき声には失笑を禁じえなかったなぁ。
あそこは別に日本語でなくても・・・
原作は映画とは違って結局犯人は曖昧なまま終わってしまい、非常に後味が悪い結末なのだが、そこがまたろいろな想像を掻き立てられてゾゾゾーッときちゃうんですよねぇ~
『陰獣』はやっぱ原作を読むか、人間椅子の作品を聴くことをオススメしますね。うん。
人間椅子 Live at Budokan 1990.
今日の1曲:『陰獣』/ 人間椅子
も~だから普段からちゃんと人間椅子聴いてないとダメっていってんだよ~
いや、まぁ、フランス映画が全くダメダメな私が「フランス人監督が江戸川乱歩の1928年の怪奇傑作をどないして料理しはったんやろう」と、大変興味をそそられて観に行ったわけでありますが、まさか白人の監督が『陰獣』に目をつけるだなんてそれだけでも凄くナーイ?
『陰獣』といえば、妄想探偵趣味と惨虐色情趣味とが織り成す乱歩の代表作ともいうべき妖気漂う官能サスペンスでございます。
乱歩作品の中でも大好きな作品で、十代の頃寝床で読んでて竹中英太郎氏描くオドロオドロしい幻惑的な挿絵も手伝ってか、そのあまりの幻想怪奇な物語に精神をアルカロイドのような薬物に侵された気分にされ、夜寝られなくなったのを覚えております。
大江春泥という犯人像たるや、そりゃあもう強烈なインパクトがございました。
この春泥のモデル自体が乱歩本人であったことも興味深く、作中で春泥の著した小説の中に『屋根裏の遊戯』、『パノラマ国』、『B坂の殺人』なんてのも出てきて乱歩の遊び心が垣間見れて非常におもしろかった。
で、映画はというと・・・
冒頭は、 いきなり西村和彦が出てきて原作とは随分かけ離れた生首ゴロリなシーンが連続し、「どゆこと!?」と面食らったのだが、それは単なる前置きで、内容は全体的には原作に沿ったものでした。
大江春泥のネチネチした脅迫文も出てきますし(ただフランス語だったのがちょっと・・・)、屋根裏部屋からの変態のぞき見シーン、そしてSMプレイ。
主演女優で芸妓を演じるのはフランス在住の日本人モデルの源利華さん。いかにも外人好みのするエキゾチックな女性という感じ。
ヌードも菊池凛子とは違い、ナイスバディーでかなり色っぽかった。
ただ、彼女がフランス語話してるの見てると、なんでか韓国人女性に見えてくる。
それにしてもエロスはかんなり短めやったなぁ。
まぁこの仏監督は、主人公のフランス人作家がフランス目線でミステリアスな異国に迷い込むといったジャポネスクな部分をクローズアップしたかったのでしょう。
茶屋街の艶やかさなど、白色人種特有の耽美主義が誇張されてたような気がします。
古都の町京都、殺陣、天狗のお面、ゲイシャガール、祇園、丁寧なお辞儀、夏祭り、神社とか、原作にはない舞台設定や装飾を施したのは、この辺の日本アイテムはとりあえずおさえておきたかったのでしょう。
まぁ原作ファンからすると、「乱歩が描写した“暗闇にうごめく陰気な獣”のような雰囲気が全然表現しきれてない!」って思うだろうけど、ラストのドンデン返しな結末などは原作読んだことない人ならかなり楽しめる推理サスペンスとなってますし、フランス人が撮ったことを思えばまぁこんなもんとちゃいますやろか?
少なくとも人気俳優ばっかキャスティングしまくってるだけの邦画よりかはずっとおもしろい。
ただ、マフィアのボスみたいな役柄の石橋凌が登場するやいなや、なんだかVシネを見ているような気分に陥ってしまうのが、ほんと残念!
あと主人公役のブノワ・マジメル氏だが、白人っていう偏見もあるのだろうが、単なるスケベ外国人にしか見えんというか、フヌケ過ぎる!(まぁそういう役所なんだが)
ラストの「ハナセー!!」っていうもがき声には失笑を禁じえなかったなぁ。
あそこは別に日本語でなくても・・・
原作は映画とは違って結局犯人は曖昧なまま終わってしまい、非常に後味が悪い結末なのだが、そこがまたろいろな想像を掻き立てられてゾゾゾーッときちゃうんですよねぇ~
『陰獣』はやっぱ原作を読むか、人間椅子の作品を聴くことをオススメしますね。うん。
人間椅子 Live at Budokan 1990.
今日の1曲:『陰獣』/ 人間椅子
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