ストーム・トーガソン追悼に連動して、レインボーの後期の作品について言及しようかと。
そういえば、今まで当ブログでレインボーのこと取り上げたことなかったっけ。
後期レインボーといえば、先月「VOICE OF RAINBOW」企画で来日したジョー・リン・ターナー(ちなみに、バックバンドでドラムを担当したのは、人間椅子のナカジマノブ氏)。
私にとってのレインボー初体験曲が、ラジオから流れてきた“Death Early Driver”だったこともあるのだろうが、3人の名だたるヴォーカリストの中でも、ジョーリン時代には特に思い入れが強かったりする。
ジョー・リン・ターナー期三部作といえば、ヒプノシスジャケ三部作でもあるわけで。
中でも最終章『BENT OUT OF SHAPE』がトータル的に一番好きなアルバムで、ジャケットのわけのわからなさも一番ヒプノシスっぽい。
にしても、これまたなんとも形容しがたい不条理きわまりない構図で、ロニー時代の華やかで様式美なレインボーと比べても、随分と毛色が違う。まず、ジャケ買いはしないだろう。
少し卑猥な意味合いも感じとれる。
そういえば、寺沢武一先生のマンガ『コブラ』に、これとよく似たゴム人間みたいな女サイボーグがでてきたな。
で、ロジャー・グローヴァーがベースとプロデュースを兼任したこの作品、先月刊行された『METALLION』にいわせると、メロディアス・ハードの部類に入るらしい。
確かに、楽曲はいたってキャッチーかつポップで、全体的にもジョー・リン・ターナーの歌メロを全面に出すことを意識した曲作りが窺える。リッチー・ブラックモアのギターもフォリナータイプの#1“Stranded”からしてあんま弾きまくっておらず、妙に渋めのフレーズを奏で、ソロもいたって短め。
#2“Can't Let You Go”のイントロでは、厳かで壮大なパイプオルガンが鳴り響くも、歌が始まればいたってシンプルなポップソングが展開する。これもソロは短め。一応PVもあるけど、これなら作らんかったほうがマシな内容。
とはいっても、#5“Anybody There”や、♯9“Snowman”など、厳かなシンセサイザーをバックに、リッチーが泣きのソロを奏でまくるやけに幻惑的なインストゥルメンタルが2曲収録されており、ちゃんとそれなりに見せ場を作っている。
この作品では、邦題にもなってる最もポップな“Street Of Dreams”がよく取り上げられているが、個人的には、デイヴ・ローゼンタールのキーボードが前面にフィーチャーされた疾走ナンバー#4“Fire Dance”なんか、レインボーの中でも1、2を争う名曲だと思うんだけど。いまいち迫力に欠ける歌唱力のジョーが頑張ってシャウトしまくるハードナンバー#8“Drinking With The Devil”も合わせて、従来のリッチーらしいハードなソロも炸裂している。
結果、この作品は地味でポップな印象でありながら、アグレッシヴな面もそこそこ備わっており、けっこうバラエティに富んだ楽曲が揃っている充実の内容だということ。
サウンドプロダクションが以前の作品と比べて著しく向上しており(この辺はロジャーのプロデュース能力の凄さ?)、全体的にも格調高い仕上がりで、そこがレインボーの作品の中でも異質だと思わせる部分なのかもしれない。
クラシカル成分ももちろん含まれているが、これみよがしではなく、飽くまで自然に溶け込ませた感じで、まったくクサ味がないところが、私が中学生の頃からいまだにこの作品を愛聴し続けている理由かもしれない。
今日の1曲:『Fire Dance』/ RAINBOW
そういえば、今まで当ブログでレインボーのこと取り上げたことなかったっけ。
後期レインボーといえば、先月「VOICE OF RAINBOW」企画で来日したジョー・リン・ターナー(ちなみに、バックバンドでドラムを担当したのは、人間椅子のナカジマノブ氏)。
私にとってのレインボー初体験曲が、ラジオから流れてきた“Death Early Driver”だったこともあるのだろうが、3人の名だたるヴォーカリストの中でも、ジョーリン時代には特に思い入れが強かったりする。
ジョー・リン・ターナー期三部作といえば、ヒプノシスジャケ三部作でもあるわけで。
中でも最終章『BENT OUT OF SHAPE』がトータル的に一番好きなアルバムで、ジャケットのわけのわからなさも一番ヒプノシスっぽい。
にしても、これまたなんとも形容しがたい不条理きわまりない構図で、ロニー時代の華やかで様式美なレインボーと比べても、随分と毛色が違う。まず、ジャケ買いはしないだろう。
少し卑猥な意味合いも感じとれる。
そういえば、寺沢武一先生のマンガ『コブラ』に、これとよく似たゴム人間みたいな女サイボーグがでてきたな。
で、ロジャー・グローヴァーがベースとプロデュースを兼任したこの作品、先月刊行された『METALLION』にいわせると、メロディアス・ハードの部類に入るらしい。
確かに、楽曲はいたってキャッチーかつポップで、全体的にもジョー・リン・ターナーの歌メロを全面に出すことを意識した曲作りが窺える。リッチー・ブラックモアのギターもフォリナータイプの#1“Stranded”からしてあんま弾きまくっておらず、妙に渋めのフレーズを奏で、ソロもいたって短め。
#2“Can't Let You Go”のイントロでは、厳かで壮大なパイプオルガンが鳴り響くも、歌が始まればいたってシンプルなポップソングが展開する。これもソロは短め。一応PVもあるけど、これなら作らんかったほうがマシな内容。
とはいっても、#5“Anybody There”や、♯9“Snowman”など、厳かなシンセサイザーをバックに、リッチーが泣きのソロを奏でまくるやけに幻惑的なインストゥルメンタルが2曲収録されており、ちゃんとそれなりに見せ場を作っている。
この作品では、邦題にもなってる最もポップな“Street Of Dreams”がよく取り上げられているが、個人的には、デイヴ・ローゼンタールのキーボードが前面にフィーチャーされた疾走ナンバー#4“Fire Dance”なんか、レインボーの中でも1、2を争う名曲だと思うんだけど。いまいち迫力に欠ける歌唱力のジョーが頑張ってシャウトしまくるハードナンバー#8“Drinking With The Devil”も合わせて、従来のリッチーらしいハードなソロも炸裂している。
結果、この作品は地味でポップな印象でありながら、アグレッシヴな面もそこそこ備わっており、けっこうバラエティに富んだ楽曲が揃っている充実の内容だということ。
サウンドプロダクションが以前の作品と比べて著しく向上しており(この辺はロジャーのプロデュース能力の凄さ?)、全体的にも格調高い仕上がりで、そこがレインボーの作品の中でも異質だと思わせる部分なのかもしれない。
クラシカル成分ももちろん含まれているが、これみよがしではなく、飽くまで自然に溶け込ませた感じで、まったくクサ味がないところが、私が中学生の頃からいまだにこの作品を愛聴し続けている理由かもしれない。
今日の1曲:『Fire Dance』/ RAINBOW
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます