東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

東大阪選抜珠算競技大会が終わりました(遅いですが…)

2012-09-21 00:37:30 | そろばんに関する中身
 16日の日曜日に東大阪選抜珠算競技大会が東大阪商工会議所において施行されました。
 当教場からは、混成チームとして小学4年生以下の部に6名、小学5・6年生の部に5名、中学生以上の部に1名が参加しました。総合競技では入賞者がでませんでしたが、読み上げ算競技にて4名が、読み上げ暗算競技にて1名が3位入賞を果たしました。
 個人名はネット上では発表しません。入賞者の氏名は、次月にお渡しするお手紙の紙面上にて発表いたします。



(団体競技入賞のトロフィーです)


 当教場では、競技大会の出場にあたり、成績上位に生徒にお知らせを渡す方式をとっていません。事前に出場希望者を募り、その中から出場者を選抜する方法をとっています。
 このやり方には2つの意味があります。

 1つ目は、競技大会当日に、買い物やお出かけなど、個人の用事で欠席する方があることです。競技大会には団体競技という部門があり、参加者の総得点で競います。当然当日欠席が出れば、ほぼ不戦敗が確定します。それでは、当日まで一生懸命練習してきた他の生徒に非常に迷惑になります。個人競技といえど、団体競技の性格をも持っていますので、出場することを確約する生徒に限って予選を行っています。したがって、必ずしも教室として最上の成績ではありませんが、当日欠席されるよりは良いと考えています。

 2つ目は、競技大会を生徒が伸びる場にしたいということです。教室開校当初は、競技大会出場選手を成績順に選んでいましたが、日曜日に参加するのがいやいやで、まじめにやらない生徒が過去にいました。これでは、本人にとっても、指導する側にとってもマイナスでしかありません。そこで、「本当にやりたい」という気持ちを持つ生徒を出場させることにしました。だから、成績的には下から数えたほうが早い生徒もいますが、競技大会に参加する意味はそれだけではないと思います。本人がからを破るきっかけをつかんでくれればいいと思っています。

 今回参加した生徒のうち、特に3年生の4名は「来年はトロフィーほしいなあ…。めっちゃがんばろう」なんて、頼もしいことを言っています。兄先生も、弟先生もこの競技大会は読み上げ算しか優勝経験がありません(今はなくなってしまった競技種目での優勝経験もありますよ)。いつの日か、総合競技で優勝する生徒が出てくれればなあと思ったりもします。

 そんな希望を持つ人はぜひ申し出てください。どんどん宿題をプレゼントしちゃいます!
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自分で疑問を持つこと、疑問を持つように導くこと

2012-09-15 01:25:26 | 日記
 当教室では、漢字の指導を授業の中に取り入れています(該当コースのみ)。4年生配当漢字までは、学習した漢字の読み方を聞くにとどまりますが、5年生配当以降の漢字については「部首」を聞くことにしています。例えば「修学旅行の修」と聞けば「にんべん」と答えるわけです。この指導には、部首の持つ意味を理解すれば「会意文字と形声文字」について、初見でもおおよその意味がつかめるようになるという意味合いを込めています。だから小学生には難しい熟語を、わざわざ使って聞くこともあります。意味が分からなければ辞書をひきなさい!と声をかけるわけです。辞書はある程度大人が触れる機会を作らないと、なかなか使うようにはなりません。強制的にでも辞書を使わせていると、知らず知らずのうちに、疑問を解決しようとするくせがついてくるものです。

 今日はAちゃんに収・納が当時に出てきたので「地図に収めるのおさめる」「授業料を納めるのおさめる」という聞き方をしました。すると「そうか!意味が違うんや。先生ちょっと調べていい?」「もちろん!」

 習慣がついてきました。そこですかさずたたみかけます。「修学旅行の修もおさめる・政治の治もおさめるって読むけど、全部意味が違うよ」と。「先生え~と紙ください」メモって全部調べる気です。自分の手と頭で覚えたことは、ただ教えられた受動的な学習より、より印象深く脳に記憶します。

 辞書を調べて「ふ~ん」と漢字学習は終了。すっきりしたのか、暗算の進みがいつもより早い気がします。そういえば、6年生のYくんは、夏休みチャレンジで日本国憲法に興味を持ち、日本国憲法の本を借りていきました(これが待合室にあるところがいいでしょ!)。Sくんは「学問のすすめ」をかりていきました。「なんか頭賢くなった気がするから、難しい本読んでみたいねん」う~ん頼もしい!

 どんなに言葉をつくしても心に届かず、課題をさぼりまくる、なんとか逃げようとする生徒もいます。こちらも心が折れそうになりますが、こうして前に進もうとする姿を見せてくれる生徒のおかげで「よし、全員ここまでひきあげてやるぞ!」と、心を新たにできるのです。

 本当に、頑張る子供たちの姿に毎日教えられます。どんどん伸びていく子供たちに「せんせ~」と呼ばれ続けるためには、私も努力を怠ることはできません。なんとかお預かりしているすべての子供たちに「自分で疑問を解決しようとする向上心」を持ってほしい!のです。そのために、今日も本を読んだり、ネットサーフィンをしたり、何かないかと情報収集です。

 そういえば、昨日訪ねてきた高校3年生に腕相撲で完敗しました。力では負けてしまったけれど、いつまでも先生でいるために、まだまだ私も前を向いて頑張ります。

 ところで、当ブログのランキングが19212位まで上がりました。たくさんの方に読んでいただきありがとうございます。身を引き締めて(といっても、お腹はなかなかのぷにぷに具合ですが)さらに頑張っていきます。
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卒業生が3人も訪ねてきてくれました。

2012-09-14 00:33:45 | 日記
 三人とも、現在高校三年生。そうあの真鍋君の同級生です。一人はAO入試に合格の報告。一人はスポーツ推薦で大学が決まったとのこと。もう一人は来週の火曜日に就職の面接を控えていると。

 三人とも会話を聞いていると、それぞれが将来のことをそれなりに考えていることを感じました。三人の進路指導には本当に悩みました。三人ともあまり勉強は好きではありません。どちらかというと、早く社会に出たい・働いてみたいという感じでした。

 私自身が就職を考えていた約20年前からすでに採用は厳しく、終身雇用の神話は崩れ始めていました。大学在学中に出会った先生・先輩から学んだこと。それは「自分自身のアイデンティティーをしっかり持って、自分自身に付加価値をつけること。他人にはない能力を少しでも身に付けること」でした。

 この三人にも、少しでも他人より有利になる道を、それぞれの個性に合わせて指導したつもりです。そしてその三人がそれぞれに進む道を報告に来てくれたこと、心の底からうれしいと感じました。真剣に悩んでよかったなと。

 進路に正解などありません。正解は本人が人生を進む中で作るものです。でもその正解に向かって進む道を、この三人と一緒に描けたことは、私にとってかけがえのない財産です。

 今現在も、たくさんの生徒をお預かりしています。一人一人をしっかり見つめて、それぞれの個性にあった指導をし続けたいと心から思いました。今日はありがとうね!
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子供たちの乗り越える壁

2012-09-12 01:18:57 | 日記
 夏休みチャレンジもいよいよ佳境に入りました。あと数名を残してほぼクリアといった状況です。このチャレンジをやすやすとクリアした生徒もいれば、今までの人生で最大の努力(ちょっと大袈裟ですが)でクリアした生徒もいます。
 今日現在クリアできていない生徒には共通点があります。それは自分に対して自信がなく「どうせでけへんもん」と後ろ向き(ネガティブ)な気持ちに凝り固まっているということです。
 こうした気持ちになっている背景は全員が違います。それぞれに個性があり、それぞれに応援の方法があります。でもひとつだけ、個性を超越して教えることができることがあります。それは「できたときの気持ちを経験させる」ということです。
 たとえばこの夏休みチャレンジをクリアすることで「クリアした時の爽快感、やったからできたという自己肯定感、そして認められ褒められたことで感じる達成感。」この三つの感覚を体得できるはずです。これが、前向きな気持ち(ポジティブさ)を引き出すきっかけになるということです。
 もちろん、引き出せる気持ちにもまた個人差があります。でもクリアすることで必ず前に進みます。

 小学校・中学校の先生とも何人か交流がありますが、学校現場では「保護者の考え方の多様化(モンペア…ですかね。)や、授業内容の増加もあって、正直消化不良の生徒がいることは否定できないし、できるまでやらせるための時間を物理的に確保できない(放課後に残すのは難しいんだそうです)」という状況だそうです。私が小学生の頃は、やり直しができるまで残されたものです。何度も残されると「もう残りたくない!」と思って、テストや期限までに覚えるようになったと記憶しています。あのころは先生のことを「鬼!」と思ったものです。でもそうやって、なまける自分の前に立ちはだかってくれたからこそ、今の自分があるんだと思います。でも今の学校では、先生方が子供たちの壁になるのは難しいようです。へえ~。よしっ!

じゃあ、私は子供たちの壁になろう!


 これが、このチャレンジを始めたきっかけの一つです。できるまでやり抜くこと。それは子供たちにとって絶対に人生の財産になるはずです。そして私が、その壁になることがこのチャレンジの真の目的のひとつです。(ほかの目的は前回のブログで書いていますのでご参照ください) 締め切りは過ぎてしまいましたが、それでも全員クリアするまで、最後までやり抜いてもらって、「できる自分・できた自分」に出会ってもらいます。

 今日日本国憲法前文を言い切ったY君は、ほとんど言い淀むことなく圧巻の暗誦を見せてくれました。そして達成後はとてつもなくいい顔をしていました。あの顔をぜひまだクリアできていない皆さんにもしてほしいと思っています。

 この先生の壁をみごと超えた暁には、一回りは成長した自分に出会えるはずです。さあ全員クリアしようぜ!
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母校(奈良教育大学)に行ってきました

2012-09-10 00:55:01 | 日記
 今日は久方ぶりのお休みを使って、母校の恩師の元を訪ねてきました。同じ先生の元で研究した後輩の女性と一緒でした。1歳になる赤ちゃんも一緒でした。このお子さんが実にかわいい!。早く私も…。

 大学時代は地震の原因となる断層活動が予測はできないか?せめていつごろ活動したかわからないか?という研究をしていました。活断層とは「最近の地質時代に活動し、今後も活動することが予想される断層」だったと思います。断層には確か活動度が(A~Dまでだったと思うんですが)あって、A級と呼ばれるものは、最近千年以内に活動し、活動のサイクルも千年以内の断層だったと思います。

 近畿地方にも、こうした断層はいくつかあります。また、活動度は低くても活断層であれば動かないという保証はありません。つまり、地震をおこした傷跡である断層が確認でき、その傷跡がある程度新しいことがわかれば、「動くかもしれない」という危機感は持つべきなんです。

 で、今私が子供たちに聞かれて一番困る質問「原子力発電所はとめるべきか?」という質問を先生にぶつけてみました。私は個人的にはとめたほうがいいとは思いますが、発電コストの問題や、化石燃料の使用量が著しく増大することを考えると、なかなか代案を考えることができないでいます。原子力発電に関わる方々の雇用の問題も考えると頭がパニックになります。

 そうした考えに対し先生は
 「核のゴミ」は人間の生きる長さを超えて放射能を持ち続ける。そして人間の科学力ではコントロールできない。こうした危険性をはらんだものを、今の私たちの世代の繁栄のために、残る問題を含めて後世に残していいものかどうかを真剣に考えるべきだ。
 もちろん、今さえよければいいという意見を持つ人がいてもいい。大事なことは原子力発電所というものが、こうした問題を持っている施設であることをみんなが理解し、納得したうえでこれからの道を選択するべきだ

 と話されました。聞きようによっては逃げに聞こえるかもしれませんが、私には「直ちに何をおいても全原子力発電所を廃炉にすべきではないか?」と聞こえました。

 いつも私は「楽にできる勉強などない!」と言っています。なるほど「楽にできる発電はない!」。何事にもあてはまるんでしょうね。子供たちには、どう伝えていこうかな?。
 私には、新しい発電を行うことも、自信を予測することも、原子力発電所を廃炉にしていくこともできません。でも今お預かりしている子供たちに、自分自身で判断できる能力を持つ頭を育てるお手伝いができます。
 私たち今の大人が、後世に残してしまったこの大きな問題を、少しでも解決に導いてくれる生徒が育つことを期待して、私も問題意識を持つことを忘れないで、明日からもまた一生懸命がんばっていくことにしょう!。と、心に誓った一日でした。

 今日はありがとうございました!
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