端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

アイス

2011-07-29 | 食べ物

子供の頃 大人はお菓子や アイスは食べないと思っていました。

自分が大人になって 分かったことですが あの敗戦の混乱の中 貧乏にあえいでいた両親は 子供にだけは……との思いで 食べさせていたのだと 思い返しています。

小学生の頃 故郷の繁華街を4キロくらい 通学していました。 二宮金次郎の前を通って校門を出ると 文房具やさんでした。 戦争で片足を無くした主は 松葉つえ姿で子供の相手をしていました。

あの頃は 復員した傷病兵が白い服姿で 募金の箱を前に 街角には沢山見かけていました。

近郊の農家は 色々な食べ物をリヤカーに乗せ 売っていました・

何でも興味のある私は あの小学校低学年の頃の 好奇心で見たことが 知識の下敷きになっているのを この年齢になっても 感じています。

そんな通学路の途中に アイスキャンデー屋もありました。 いつも大きな音が響いていて 活気がありました。 

ブリキのキャンデーの型に色つきの砂糖水をいれ 割り箸を手早く投げ込んで 重い木の蓋を開け 冷凍機の中に 入れていました。 凍ってキャンデーになったものは ブリキの容器ごと 水につけ 抜き出し再び 冷凍庫にいれ お客には 紙の袋に入れて 渡していました。

確か 一本五円くらいだったでしょうか。

まだ家庭に冷蔵庫等なく 冷たい井戸水や ポンプの水が 美味かった時代です。 母や父が 留守番の子供達に アイスキャンデーをお土産に買ってきますが いつも溶けかかったものでした。

夏休みの昼下がりには 自転車の後ろに木箱を乗せ アイスキャンデー売りが 回ってきていました。 合図の鐘の音を耳にすると 飛び出したものです。

各家庭に 冷蔵庫があり 製氷機能がつき いつでもアイスキャンデーゃアイスクリームが口に出来るなんて 時代も変わったものです。

今日も 昼下がり 扇風機の風を止めて 爺と婆でアイスキャンデーを食べていますが 半分を過ぎたら 気をつけて食べねば バーから ポロリと落とし なんとも後味の思いをすることになります。

コメント (2)
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