今日から三月と聞いただけで 心が少し弾みます。 週末3日は節句です。
何年か前まで 私の住むこの地方 節句の祝いを 家でしていました。 初めての女の子が誕生して 節句を迎えるとき 親戚や 近所は女の子に 人形やおもちゃ ちょっとした衣類を 届けていました。
主は 節句祝いの 宴の日を告げ 招待し 近所の女衆は まかないのお膳料理を作るべく 包丁持参で 手伝いに行っていました。
春らしい混ぜ寿司 お吸い物 煮しめ 酢の物 煮豆 お刺身 白あえと いつもの田舎の料理ですが 日中は 嫁の親や遠くからの 親戚がご馳走になり 夕方からはご近所や 婿殿の親戚縁者が遅くまで ご馳走になるのです。
初めての 女の子は 来客に 順に抱っこされていました。 手伝いに来ている女衆の家では 家族全員が 呼ばれてお膳を頂くことになるのです。 女が家を空ければ 家の者の食事の準備が 出来ないだろうとの 田舎に住むものの心使いでした。
集落の 皆で子供の成長を願い 声を掛けていましたが 今は あの子は どこの子だろうかと 聞くことがたびたびです。
この時期 節句に二軒呼ばれたとか三軒呼ばれたとか 耳にしていましたが 少子化の現在家族だけで ささやかに節句を済ませるご家庭が多いようです。
先日 町の ギャラりーに寄ったら お雛様が展示してありました。 隣の町 佐土原町は歴史のある 古い町で 土で型抜きした 素朴な人形が有名です。
其の 佐土原人形の お雛様が なんともいえないお顔で 迎えてくれました。
そして 豪華な 今流行の七段のお雛様 しばし 見とれてしまいました。