端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

先走り

2014-01-12 | 思うこと

私に 欠けているもの 沢山ありますが 自分で認めるものに 運動能力があります。 子供のころから 運動会は最も苦手でした。

弁当の海苔巻を巻く母の傍で 端をつまみながら 母にすねると 「いいから いいから こけないように走れ こけると次の 一等賞に抜かれるよ その代り何か ほかのことで一等賞を とればいい。」 と脈絡のない 慰めをしてくれていました。

そんな 母の教えを守ったためか 生活の中で<あれ 走りすぎ> と思うことたびたびです。

この墨壺 なじみの古布屋さんの隅に何気なく置いてあり 一目ぼれ。  壺の部分を針山にして 使おうとイメージが膨らみます。

これに 墨を入れ 長い道糸で 柱や板に しるしをつけて カンナをかけていた 昔の木造の家の建築現場を 想像して もうこんな道具も 見なくなるのだろうなあーと 思うと もう私のものになっていました。

それが安かった これが手作りで 名品ならとてもこんな晩のおかず代くらいでは手にできないと 思うのですが そこまで考えないのが 私。

木目も 長雲の印もある  私の世界で満足しています。

本棚に並べ 眺めていたある日 カッターでちょっと 削ってみたら なんと贋作 合成樹脂です。ありやー の私です。

そういえば これが本物で 名工の作であれば私などの手に 出来るものではない とわかっているのです。 

それはそれで いいかとあきらめも早い私です。