今日は漫画家の畑中純さんの展覧会、月男展に行くが、定休日で見られなかった。エビのココナツ煮を食べて帰る。ティルソン・トーマスの不良品のマーラー全集のディスク1の代替品を聞く。残響が少なくなっただけで大きく違って聞こえなかった。その後洋書の訳をノートに書き込む仕事をする。
今日は豪徳寺で友人と待ち合わせているので慌てて出掛けた。豪徳寺に約束の時刻の40分前に着いてしまい、駅併設のサンマルクで西洋美術史の本を読んでココアとキャラメルラテを飲んで待つ。
九時ちょうどに友人が来て、一緒に豪徳寺のカレーの店に行く。友人は棟方志功展に二度行った、柳宗悦氏との展覧会のカタログを買った、五木寛之の昔のエッセイや水上勉の「土を喰う日々」という食についての本を読んでいる、これからはライブ三昧にしたい、偶像は人が作ったものだから拝みたくない人の気持ちも判るが自分は閻魔大王の木像に叱られるのが好きだ、河瀬直美の奈良のPRのフィルムをダウンロードしたが、ナレーションが上手なのに驚いた、断捨離を文庫で買って読んでいる、などと話していた。
私は仕事の本ばかり読んでいるのはもう嫌だ、これからは我慢しないで色んな本を読んでみたい、日曜美術館で見た田中泯解説のルドン展や、ヤン・シュヴァンクマイエル展の紹介がよかった、ヤン・シュヴァンクマイエルが日本の妖怪を描いた絵はシュルレアリスム的グロテスクで凄くいい、シュヴァンクマイエルのチェコアニメ「ファウスト」はシュルレアリスムとヨーロッパの魔術の伝統が重なった傑作だ、シュヴァンクマイエルは悦楽共犯者という映画は見るに堪えないが「ファウスト」は面白い、ガウディ伝を買ったがまだ読んでいない、などと話す。私は最近ガウディ伝の他にウォーホルの伝記やサルトルの入門書も買ったのだが恥ずかしいから黙っていた。そのあとモスバーガーでネット上をクローラというロボットが巡回している話、川端康成の「山の音」は不気味だという話、川端康成は自分を地獄の思想の系譜に入れて欲しいと語ったという話、「みずうみ」などは現世の人が書いたとは思えないという話などをして帰る。
夜中にアンタル・ドラティのベートーヴェン全集を聞く。巷では評判が芳しくないが、安定した着実な音遣いに心打たれる。ヨッフム&コンセルトへボウなどとともに最近の愛聴盤である。
一日を無事に過ごした安堵感 落ち着きのある全集を聞く