陽水のエヴリナイトやバレリーナ、9・5カラットを聞いた。
エヴリナイトは歌詞がいい具合に意味不明で曲の乗りがいいので気に入っている。
バレリーナは解説にジャン・コクトーの詩にマッカートニーが
曲をつけたようだと言われている。
バレリーナは「虹のできる訳」という子守唄が絶品。歌詞も曲も完璧。
それから、「この頃、妙だ」という若惚けの歌が戦慄の名作。
「ビーズとパール」という若い夫人の同窓会を思わせる作品もノスタルジー満載の美品。
表題作の「バレリーナ」がいちばんジャン・コクトー的。
美しいことばを装飾的に羅列する技が光る。
「エヴリナイト」は文法を無視した英語とシュールな歌詞とロックな曲が素敵。
百恵ちゃんに提供した「クレイジーラブ」も快い意味不明な風に吹かれる開放感が絶品。
「世間人でGO」も、内面は滅茶苦茶だけど
とりあえず真人間を演じて生きるという決意表明が見事。
「答えはアンダースタンド」も適当で甘美な歌詞がいい。
「アイヤイヤイ」も箱入り娘の飛んだ世界を甘美に見守っているのがいい。
「空にブルーエンジェル」も童謡的な世界で
惑う人々を天使が超然と眺めているのが素敵。
「ダンスは上手く踊れない」は麗人の
けだるい孤独な詩情をうまく表現している。
「恋の予感」は普通は敢えて言わないような
台詞を多用した女性の心をのぞき込むような奇異な作風の名曲。
「いっそセレナーデ」は孤独な男の
未練がましい回想や感傷を美しく歌い上げた逸品。
総じてシュールで意味不明で耽美的な歌詞がさりげなく歌われている驚異的な世界が見事。
実は昔から陽水好きである。内緒だけど。
美しいことばをうまく羅列して意味が不要な陶酔に誘う