今日は実家に帰って父の昔からの知人と母とで歓談した。
貴重な画家の自筆画集が家に眠っていたので拝借する。
ほかにレヴィ=ストロースのインタビューとオクタビオ・パスの本を借りて帰る。
父の蔵書を何とかしなくてはいけないのだが妙案がない。
明治・大正の雑誌など私には値段がわからない希少品が多い。
私の住まいは狭いので数冊しか引き取る余地がない。
私は仕事の面で先行きは不透明だが好転の兆しがある。
今日は一杯飲んで帰り、帰りにスジャータのコーヒーを二本買った。
友人に貸したケルン放送響のブルックナーの7番と9番のセット、思い入れがある。
私が初めて買ったブルックナーのCDなのである。
今日は父の知人にブルーグラスの話を聞いた。
ブルーグラスはアイルランドの民謡がルーツで黒人霊歌なども交じっているという。
アパラチア辺りがルーツだという。
アパラチアと言えば、フレデリック・ディーリアスに変奏曲「アパラチア」という名曲があり、
民謡の旋律が取り入れられている。
私はブルーグラスと言えばコーエン兄弟のオー・ブラザーという映画ぐらいしか知らない。
でもアパラチアと聞いてがぜん興味が出た。
父の編集の方とはメキシコ万歳の話をしかけて途中で終わってしまった。
草月ホールでメキシコ万歳を見たときに吉田喜重監督と四方田犬彦さんが
対談していて、吉田喜重監督は私の父のおかげでえらい目にあったと話していて
偶然居合わせた私は穴があったら入りたい気持だった。今ではいい思い出である。
闊達で洒脱な図絵を持ち帰りこれを眺めた父の目を偲ぶ