HMVやタワレコで廃盤扱いだったデッカのハイティンク・シンフォニー・エディションが再入荷してよく売れている。
私は初回発売のときに予約して入手したので安心である。
内容は、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、マーラー、シューマン、チャイコフスキーの交響曲全集がコンセルトヘボウの演奏ですべて揃うという優れもの。36枚組である。
アマゾンでは継続して売っていたので入手困難とか渇望感が巷に溢れているとは思わなかった。
内容は言うまでもなく素晴らしい。
マーラー全集やチャイコフスキー全集を中古で探すのはたいへんである。フィリップスの黒箱で出ていたものだが、今フィリップス盤で揃えるのは至難の業である。
音色は柔らかく上質な絹のようなハイティンク・コンセルトヘボウのサウンドが楽しめる。
序曲や舞曲や変奏曲などのおまけもオリジナル通りついてきて網羅的な全集の全集と言える。
ジャケットがハイティンクの渋くて格好いい指揮姿の写真でファン感涙の一品である。
演奏はみな定評がある物で全集の全集の決定版と言えるCD群である。
タテ型の箱に上からふたを被せるタイプで、クーベリック盤と同じである。
今では無二の巨匠となったハイティンクの残した偉業を存分に味わえる名ボックスである。
インナースリーブがジャケットの表紙の写真で統一されているのもスタイリッシュである。
以前これほどコンプリートじゃないボックスセットが売り出されて、後発のこのセットが出たときに後悔した人も多いことだろう。
そんなこんなで買い逃してしまった人には今回の再入荷は朗報である。早めのクリスマスプレゼントにぴったりのボックスセットである。
全集の集大成の全集が一挙に揃う夢の全集