本日、ワーナーのフルトヴェングラー・ベートーヴェン交響曲全集のリマスター盤が届く。
2010年から2011年にかけてアビーロード・スタジオのエンジニアが新リマスターしたものだ。
これは2011年に日本で発売されたSACDハイブリッド盤のために、リマスターされたものだ。
それまで出ていたART処理の交響曲全集が音が痩せていると不評だったのだ。
SACDの音質の評判はよく、YamagishiKenichi氏も満足したようでシングルレイヤー盤まで買い揃える熱の入れようだ。音がやや硬いがART処理盤より向上していると書いている。
HMVのレビューの評判も良く、とにかく音質がいいと反響が多い。
今年の8月に通常CDとしてこの音源が発売された。
リマスター盤の購入者は年々減っているらしく、価格も大幅値下げで5枚組1400円である。
私はART処理のも悪いと思っていなかったし、ライヴ音源を求めてアンドロメダ社の交響曲全集ライヴ
を堪能していたりしたのだが、SACDを作ったときのリマスター盤が通常CDで1400円で聞ける、しかも限定盤ということで、今回思い切って取り寄せた。
けれども評判が良いとはいえ、新リマスター盤もART処理と同じくアビーロードスタジオのエンジニアの仕事である。どれほど違いがあるのか半信半疑である。
新しいリマスター盤が出るたび、今回のが最新、最善ですと広告が出るが、フルトヴェングラーファンは何度この商戦に手を出して泣かされてきたことか。
2011年に出たフルトヴェングラーのSACDはベートーヴェンだけでなく、ブラームスの交響曲全集もあった。こちらも新リマスター盤だが、これはまだ通常CDとして発売されていない。
今現在、フルトヴェングラーの正規のブラームス交響曲全集はみな廃盤である。
私はリファレンス盤を持っていて愛聴しているが、近日中にアビーロードのエンジニアがSACDのために制作した新リマスター盤が通常CDとして発売されるはずである。
とりあえず今回のワーナーのフルトヴェングラー・ベートーヴェン交響曲全集のリマスター盤を聞いてみて、ブラームスも期待できるか判断したい。
洗われた音が盤から飛び出して時を飛び越え名演に泣く