横尾忠則さんの東京都現代美術館の「原郷の森」展の図録が、友人から
届いた。横尾さんの過去の画業が半数ほど、最近の作品が半数ほど
収録されている。
おもしろいのは、横尾さんの絵の「霊性」を表現しようとして、
学芸員さんが、古今東西の名言を縦横無尽に活用して、
引用しているところだ。
例えば、哲学者の森田良紀先生のトマス・アクゥイナスの論文、
「私は、没後も、薔薇の匂いを嗅いでいたい」とか
「私は、没後も、親しい人の顔を覚えていたい」という
没後の人間に「感覚」は残るのかについて述べた文章を
引用したりしている。
またジム・ジャームッシュ監督の映画『デッドマン』の科白を
引用して、お前はこの世とあの世の中間を、天使のように
彷徨っている、というような話を付け足している。
横尾さんの絵のテーマが、少年探偵団、シャンバラ、瀧の写真、
同窓生、Y字路、涅槃仏、天使、ナポレオン、映画の場面など
独特の奇想天外な展開を見せ、図録を開くと「原郷」が溢れ出て来る。
おもしろくてしょうがない。
Y字路と瀧と異界と探偵を原色で描く魂の絵師
届いた。横尾さんの過去の画業が半数ほど、最近の作品が半数ほど
収録されている。
おもしろいのは、横尾さんの絵の「霊性」を表現しようとして、
学芸員さんが、古今東西の名言を縦横無尽に活用して、
引用しているところだ。
例えば、哲学者の森田良紀先生のトマス・アクゥイナスの論文、
「私は、没後も、薔薇の匂いを嗅いでいたい」とか
「私は、没後も、親しい人の顔を覚えていたい」という
没後の人間に「感覚」は残るのかについて述べた文章を
引用したりしている。
またジム・ジャームッシュ監督の映画『デッドマン』の科白を
引用して、お前はこの世とあの世の中間を、天使のように
彷徨っている、というような話を付け足している。
横尾さんの絵のテーマが、少年探偵団、シャンバラ、瀧の写真、
同窓生、Y字路、涅槃仏、天使、ナポレオン、映画の場面など
独特の奇想天外な展開を見せ、図録を開くと「原郷」が溢れ出て来る。
おもしろくてしょうがない。
Y字路と瀧と異界と探偵を原色で描く魂の絵師