If you become naked
言葉の行方探って
言葉の体触って
言葉の裏をかいて進むか
鳥かごの言葉
蒸発者の言葉
廃人の言葉響くか
胸に解き放ってへたな決まり外して好きに取り替えて
胸に焼きついたあの日だけ探してもう取り戻せなくたって
変化にはいい機会
僕の受けた仕打ちは善人を悪人に変えてしまう
でもその一行は書けるかもしれない
If you become naked
友人とコラボレーションをしている関係で、久しぶりに詩を書いた。友人が言葉を操る難しさを語ったので、前半はその反響。「鳥かごの言葉 蒸発者の言葉 廃人の言葉 響くか」、というのは寺山修司的な語彙であるが、テレビで使えないような禁句である。「胸に解き放って~」は詩の作り方の復習、「胸に焼きついた~」は歌の歌詞的な青春感情の吐露。「変化には~しまう」までは頭に流れてきたドリームアカデミーの「プリーズ・プリーズ・プリーズ」(モリッシー作)の一節。でもその一行は書けるかもしれない、は鈴木慶一の「黒いシェパード」の影響。If you become nakedはビートルズのレボルーション#9の断片でオノ・ヨーコがつぶやいていた言葉。詩は難しい。
ブラームス交響曲全集は比較的安いので気を抜くと結構な量になる。
私が一番気に入っているのはクルト・ザンデルリンク・ベルリン響の全集である。雄大でコクのあるスローテンポな美品である。
ザンデルリンクは息子のトーマスとフィルハーモニアの盤も素晴らしい。親子そろって美感が優れている。
次に好きなのはジュリーニ・ウィーンフィル盤である。これもスローで深い味わいがある。大人の全集である。
三番目に挙げられるのは、意外にもビエロフラーベク・チェコフィル盤である。チェコフィルの渋みが利いていて丁度良いテンポだ。ビエロフラーベクの顔立ちもいい。
また、定番のベーム・ウィーンフィルの線の細い繊細な響きも捨てがたい。それから興奮ものなのは、フェドセーエフのライヴ中継盤である。フェドセーエフの息遣いまで伝わってきて、ロシアの熱い血と臨場感が楽しめる。
ロシア物ではコンドラシンの全集も私が知るなかではテンションが高い。
私が最初に聞いたブラームス全集はサヴァリッシュ・ウィーン響盤で、地味だが今でも愛着がある。次に聞いたのがヴァント・北ドイツ放送響で、これはテンポが速いと思った。
他にはハイティンクの旧盤もきめ細やかでバランスが取れている。同じコンセルトへボウではベイヌムの二枚組も気品ある逸品である。古いところでは、ワインガルトナーが堅実な構成美を聞かせる。またメンゲルベルクのライヴも生々しい。
新しめのところでは、シャイー・コンセルトへボウ盤も良かったが特徴に乏しい。マッケラスの室内楽ふうのオリジナル派の全集は風通しがいいが、ザンデルリンク盤に慣れた耳には薄味に感じられる。
交響曲第一番の悲壮感溢れる出だしから胸に込み上げてくるものがある。
ブラームス交響曲全集の至福感は、筆舌に尽くせない。