映画を観た。
★悲しみが乾くまで
監督:スサンネ・ビア
ポスター、キャッチコピー、出演者、監督などをみて、「おお、おもしろい」「おお、みたい」と心が動けば、劇場へGO!この映画にはハリー・ベリー(Halle Berry)が出演している。「おお、みたい」。
バディは相変わらず美しく硬質なシルエット。プールで子どもを抱き上げ、水着をパシッとするところは、いいですね。表情アップのカメラワークで、視線の鋭さ、感情の強さを出してくれた。母親として、女として、感情むき出しのかなりナチュラルな演技に、僕としては好感度さらにアップ。
この映画で思っても見なかったというか、ベニチオ・デル・トロ(Benicio Del Toro)の渋い、存在感ある役者ぶりに、思わず最後まで魅せられた。知的で硬質的なハリーと、低堕落で軟派的なベニチオの好対照な存在がこの映画の魅力かな。この二人の関係は、映画では意識的に曖昧にされている。監督スサンネ・ビアの嗜好なのかもしれない。
邦名「悲しみが乾くまで」とは、誰の悲しみだろうか。男も女も子どももみなそれぞれに悲しみをひきずり生きている。悲しみは刻が癒してくれるというものではなく、それぞれが自らの力で乗り越えていくもの。互いに善意の力を信じながら。ラストの場面でそんなメッセージを受け取りました。
後でわかったことだが、テーマ曲はグスターボ・サンタオラヤ、今や引く手あまたの映画音楽の作曲家とのこと。