本を読んだ。
★新装版 限りなく透明に近いブルー
著者:村上龍
出版社: 講談社:新装版 (2009/4/15)
1976年の村上龍の作品。
当時、衝撃的に扱われたので、単行本を買って読みました。
いまだ、僕の本棚に残っているところをみると、
やはり何処か気になっていたのかもしれない。
(僕は時々、本棚の大掃除をします。ほぼ処分します)
で、
今回読んだのは、本屋さんに新装版となって並んでいた文庫本です。
40年前に読んだ時の気分が少し残っているので
現在はどんな気分になるかなぁと。
エログロ、ドラッグ、繰り返される吐き気の光景。
登場人物たちが吐き気をくりかしている文章は読んでいて心地よくはありません。
しかも作者、村上龍はしつこく無機質に容赦なく描写する。
こっちだって吐きたくなるくらいです。
やっぱり今回も
全体のトーンは《限りなく無機質なグレー》を感じてしまいました。
70年代のひとつの青春物語。
大きな物語に夢を語れない青春群像。
それからの時代は、さらに刹那的に、そして限りなく欲望を求めてゆく時代。
そういう意味では、
70年代の記念碑的作品でしょうか。