A&K の NOTES

あちこちスケッチ行脚 。映画館で映画を見ることが楽しみ。いつか何処かでお会いしましょう。

ボビー・フィッシャーを探して

2017-10-19 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★ボビー・フィッシャーを探して
原題:Searching for Bobby Fischer
監督:スティーヴン・ザイリアン
キャスト:マックス・ポメランク、ジョー・マンテーニャ、ジョーン・アレン、他
1993/アメリカ映画

タイトルの《ボビー・フィッシャー》とは。
アメリカ人として初の世界チャンピオンとなった伝説のチェス・プレイヤー

>goo解説によると
7歳のチェスの天才少年と、その才能を信じて心血を注いで育てた父親の姿を描いたドラマ。スポーツ・ライターのフレッド・ウェイツキンが、実子ジョシュの少年期を描いたノンフィクションを、「シンドラーのリスト」の脚本家スティーヴン・ザイリアンが脚色と初監督を兼ねて映画化。製作は「アダムス・ファミリー」のコンビ、スコット・ルーディンとウィリアム・ホーバーグ。エグゼクティヴ・プロデューサーは「ザ・ファーム 法律事務所」の監督シドニー・ポラック。撮影は「テキーラ・サンライズ」のコンラッド・ホール、音楽は「心の扉」のジェームズ・ホーナーが担当。主演はオーディションで数千人の中から選ばれた8歳のマックス・ポメランツ。共演は「バグジー」のジョー・マンティーニャ、「タッカー」のジョアン・アレン、「デーヴ」のベン・キングスレイら。

少年の眼の透明感がこの作品の全てを象徴している。その他、登場人物たちの眼に焦点を合わせた表情の捉え方が美しく、映画全体に知的な雰囲気が漂う。そして単にゲームの勝負事に囚われず、対戦者への思いやりも含め、大いなる優しさに溢れた作品だった。

カメラの光の捉え方、遠景、近景のぼかしの効果が巧み。
柔らかい世界に誘い込まれた。

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カイロ・タイム〜異邦人〜

2017-10-19 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★カイロ・タイム〜異邦人〜
原題:Cairo Time
監督:ルバ・ナッダ
出演:パトリシア・クラークソン、アレクサンダー・シディグ、他
2009/カナダ=アイルランド

雄大なナイルのほとり、悠久の都市カイロが舞台。
美しいピアノの旋律とロケーションの素晴らしさに魅了される。
主題は、時間がゆっくり流れる、《カイロ・タイム》。
この地域周辺に多くの問題を抱えつつも、カイロで生きる人の時間はゆっくり。
映画の中では、政治や社会事情は描かれるが、
不穏な空気感を描きながらもほとんど深入りしない。
《異邦人の眼で感じたカイロ・タイム》

何とも言いがたいプラトニックな現地人男と異邦人女の物語である。

ストイックで謙虚でいい男を演じていたのはアレクサンダー・シディグ。
上司の妻にカイロ案内をしているうちに、しだいに女の魅力に惹かれてしまい、
とうとうその気になってしまった男。
最後に、突然、元上司の夫がカイロにやってきてハイ終わり。
《とんびに油揚げをさらわれた》感じで、、、、。(言い方が古いね)
茫然自失。

時間とともに変わる女の心情をうまく演じていたのは、パトリシア・クラークソン。女の孤独感や、老いて行く寂しさや、そして人生への名残や焦りなど、なかなかの演技ではある。それなりの結構なお年であるのに、《まだあがくか》とちょっと冷めた視線で観てしまいました。スミマセン。戻ってこないと諦めつつあった夫の登場に、茫然自失。

結末はなかなかのビター味。
かけがえのない時間が一瞬に過ぎ去る虚無感を味わわせる物語でもあった。
見つめ合った時間はいったい何だったんだろう?

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華麗なるアリバイ

2017-10-19 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★華麗なるアリバイ
原題:Le Grand Alibi
原作:アガサ・クリスティ
監督:パスカル・ボニツェール
2007/フランス

タイトルと物語とがどう結びつくのかよくわからない作品。
でも確かにゴージャス感はたっぷりである。
それがクリスティー。

アガサ・クリスティの世界は色彩鮮やかで、ファッショナブルで、そしてゴージャス。富裕層がわんさか出て来て、愛憎劇を繰り返す。生活に余裕があるんだから、そこまでガツガツ漁らなくてもいいのにと思うくらい、女アサリ、金アサリ、地位あさりなどなどととにかく浅ましい。これは持たざる者のひがみかとも思うが、金持ち人間の愛と欲望を題材にしたサスペンスがクリスティーの世界である。それを映画化するんだから、「華麗なるアリバイ」がモチーフとなる。

今回はいつものポアロさんは出てこない。いかにも庶民的いらいら刑事が出て来て難問にチャレンジ。華麗さとほど遠いところが対照的に描かれ、第二の殺人が起こる。おなじみの事件進行スタイルである。

さて、クリスティー、生誕120年だということ。彼女のサスペンスの記憶は、今となっては、本で読んだのか、映画で見たのかほとんど思い出せないくらいである。本で読んだとすれば20歳前後のことだが、、、、、、。映画記憶と小説記憶がごちゃまぜである。それほど彼女の作品は多数映画化されているということの証明でもある。クローズドサークル的な物語が多く、何処か奇異な印象を与えて、僕としては余り好みではないが、映画化されるとつい見てしまうのがクリスティーである。初めてみたのが「そして誰もいなくなった」1974年、「オリエント急行殺人事件」、 その後いろいろ、最近では「ゼロ時間の謎」かな。

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