A&K の NOTES

あちこちスケッチ行脚 。映画館で映画を見ることが楽しみ。いつか何処かでお会いしましょう。

クレィドゥ・ザ・スカイ

2018-02-08 | 

本を読んだ。

★クレィドゥ・ザ・スカイ
著者:森 博嗣
出版社: 中央公論新社

一人称の「僕」で語られる物語だが、
この「クレィドゥ・ザ・スカイ」では
、誰が語り部なのか、はっきりしない。
「フラッタ・リンツ・ライフ」の結末からすれば、「クリタ」のようだが、
登場人物の関係からすれば「クサナギ」とも思える。
最後の部分で新聞記者に「カンナミ」と呼ばせる事により、
この物語の不思議な連続性を暗示し、
想いは1冊目の「スカイ・クロラ」に戻る。
降りる事の出来ない心地よい回転木馬。

ここまで読み続けて、ようやくスッキリ感が出てきた。
抽象的な言葉で端的にいうと、
「日本的叙情感溢れる詩的な物語」である。
「無常をテーマに生と死を描いた物語」である。

空にいるような浮遊感と澄み切った空気に浸ろう。
哀しいくらい美しい物語のリズムに酔いしれよう。
ただそれだけ。

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« フラッタ・リンツ・ライフ | トップ | 凡人として生きるということ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

」カテゴリの最新記事