駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

人種のるつぼにも

2011年10月27日 | 小考

 

 欧米に行くと程度の差はあれいろいろな人種が街を当たり前に歩いている。人種のるつぼと言われたニューヨーク辺りでは、それこそ世界中からやってきたさまざまな人種が我が町と歩いている。

 マーブルチョコの缶をひっくり返したような色とりどりの皮膚に140cmから2mまで40kgから150kgまで魚醤顔からブルドックソース顔まで、ありとあらゆる人類がなんの違和感もなく歩いている。

 醤油顔で眼鏡カメラの典型的日本人の私に**へはどう行けばいいのかねとなどと道を尋ねる人さえいる。旅行者なんで分からないと答えれば、あっそうと離れてゆく。

 これが建国の精神によるものか無関心によるものか受け入れる心によるものか、よくわからないが慣れの要素も大きそうだ。日本でも今や金髪碧眼は好奇の対象ではなく、田舎でさえ外人さんと認めはするものの、特別な注意は払われなくなった。

 まあ、町を歩く分には何の違和感がないと言っても、社会構造に分け入ればグラデイションやアンジュレイションが根強く残っている。勿論、そこにも緩やかではあるが明らかな変化がある。私が感じるのはブラックアメリカンの主流化だ。今ではマイナーリーグからメジャーリーグへと昇格し、由緒正しきアメリカンの感じがするから不思議だ。それはすでに私の心に刻まれ、アメリカ英語を話す黒人を見て、真っ先に黒人ではなくアメリカ人と感じるようになっている。それは恐らくブラックアメリカンの心の変化でもあるだろう。

コメント (2)
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