今朝は雨上がりで曇っていた。そのせいか生暖かく、十一月とは思えない陽気だった。駅への路で赤毛の女性を追い越した。背はさほど高くないが何となく北ヨーロッパの人のような感じがした。持ち物服装から旅人ではなく住んで居る人と思われた。
私の医院にもヨーロッパ人が二人、ほぼ定期的に受診される。どちらもイギリスからの男性で、一人は教師もう一人はよく分からない。共に日本語がそこそこ流暢に話せる。どういうわけか女性は居ない。勿論、東南アジアからの女性は数多く、今の時期風邪で月に二、三人は受診される。
まだまだ当地では欧米人は少なく、見かけても多くは旅行者だ。衛星テレビで世界各国の街巡りの番組があり、北欧や東欧の馴染みのない街のリポートを見ることがある。旅行するのは若い私の知らない女優で、現地に住んでいる日本人女性の案内で見所や美味しい店を回る。案内の日本人女性は現地の男性と結婚して家庭を持っておられる。しばしばその家族も番組に登場する。
そうした番組を見ていつも、それどこというような北欧や東欧の街に住まわれた決断力に感心する。ちょっと失礼かもしれないが、正直いつも大丈夫だろうかと余計な心配もする。
まあ、それは幾つか上手くゆかなかった例を知っているからでもあるし、自分にそうした勇気がないせいかも知れない。尤も、愛する人が出来結婚すれば、話は別なのだろう。まあ、そうしたわけで、すれ違った赤毛の女性にも僅かではあるが余計な心配を感じた。もし、彼女が日本語を流暢に話せ、お子さんが居れば私の心配も杞憂に終わると思う。