今年はインフルエンザが極端に少ない。例年の百分の一と激減している。これから増加する可能性はあるが、増えてもさほどではないと思われる。減っているのはインフルエンザだけでなくノロウイルス感染症も減っている。
なぜか。インフルエンザワクチンを打った人が例年の倍と増えたこと、マスク手洗いが励行されていること、三密が避けられていることの三つが大きな要因だろう。マスク手洗い励行三密忌避はインフルエンザやノロウイルスにも有効なので、当然の帰結かもしれない。
インフルエンザワクチン接種数増加、マスクと手洗い、三密忌避がそれぞれどの程度感染拡大防止に効いているのかはっきりしないが、相乗効果はありそうだ。COVID19ワクチンの方がインフルエンザワクチンよりも有効率は高いようなので、COVID19のワクチンが加わればかなりの感染拡大防止効果が期待できそうだが、まだ打ち始めたばかりなので結果は不明だ。
インフルエンザとコロナウイルス感染症の減少はCOVID19対策の福作用と言える。しかし物事には二面性があり、言いにくいことだが医業にとっては飲食業と同じように患者数の減少で収入減が起きている。減収の中、危険なCOVID感染に備えなければならない、楽ではない。総合病院も外来患者数は減っているのに、COVID19対応で手が取られ非常に困ったことになっている。いつも気持ち良い対応の病院医師が不機嫌になっており、電話をするのが憂鬱に感じられる。嫌な思いをするのは我慢すればよいにしても断られてしまうこともあり、不十分な治療で対応せざるを得ないことも起きている。
年が明けて急に内閣が有能になるとは思えない。全体を俯瞰して総合的に迅速な対応ができない。選手交代ではなく監督交代と医療現場から申し上げたい。